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話題株ピックアップ【夕刊】(3):SANKYO、富士ソフト、PSS

■SANKYO <6417>  2,030円  -155.5 円 (-7.1%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 SANKYO<6417>が6日ぶりに急反落。19日の取引終了後、未定としていた25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想に関し、売上高が900億円(前年同期比22.5%減)、経常利益が350億円(同23.7%減)となる見通しを発表した。減益で着地する見込みとなり、嫌気されたようだ。パチンコ機関連事業での販売台数の減少が響く。もっとも8月に発売したスマートパチンコ機がヒット機種となったほか、前年度以前に販売したパチスロの複数の機種について増産対応をしたことなどを背景に、減収減益見通しながら計画に対しては順調に推移しているとした。

■富士ソフト <9749>  9,070円  -280 円 (-3.0%)  本日終値
 富士ソフト<9749>が逆行安。同社に対し株式公開買い付け(TOB)を実施している米KKR<KKR>は19日、関東財務局に対し、公開買付届出書の訂正届出書を提出したと発表した。KKRはTOBを2段階で実施する形に変更し、10月21日までを期限とする第1回目のTOBでは、買付予定数の下限を撤廃する。KKRによるTOBには、シンガポールに拠点を置く投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズと、米運用会社ファラロンが応募済みのため、第1回目のTOBを経て、KKRは富士ソフト株を最低でも32.68%を保有する見通しとなっている。そのうえで、2回目のTOBでは買付価格を第1回目と同じ1株8800円に設定。買付予定数の下限はスクイーズ・アウトが可能な水準とし、上限は設定しない。富士ソフトに対しては米投資ファンドのベインキャピタルが、KKRよりも高いTOB価格で買収を提案していることが明らかになっている。今回のKKRの発表を受け、投資ファンド同士の買収合戦となりTOB価格が吊り上がるとの思惑が後退し、富士ソフトの株価に下押し圧力が掛かった。KKRは、ベインキャピタルによる富士ソフトへの提案を受け市場に混乱が生じ、一般株主が合理的な意思決定が難しい状況となっていると判断。TOBを2回に分けて実施することで、応募契約を結ぶ株主が確実に売却できるようにするとともに、情勢を見極めている株主が1株8800円で売却できる機会を設ける。

■PSS <7707>  344円  +73 円 (+26.9%) 一時ストップ高   本日終値
 プレシジョン・システム・サイエンス<7707>が一時ストップ高。愛知県衛生研究所は19日、9月第2週の感染症情報を公表した。このなかでエムポックス(サル痘)の感染に関する報告が1件あったことが明らかとなり、ドイツ社製のエムポックスのPCR試薬の国内販売を手掛けるPSSへの短期資金流入を誘う要因となったようだ。衛生用品を手掛ける川本産業<3604>や常備薬の中京医薬品<4558>も高い。

■ホームポジション <2999>  480円  +80 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値
 ホームポジション<2999>はストップ高。19日の取引終了後、ケイアイスター不動産<3465>との資本・業務提携を発表した。ケイアイ不を割り当て先として新株を発行し、手取り概算で約19億円を調達する。ホームポジに対しては、財務基盤の改善とともに、関東での戸建住宅販売面での提携効果を見込んだ買いが集まったようだ。ホームポジは1株600円で333万3400株の新株を発行し、ケイアイ不に割り当てる予定。第三者割当増資の実施後、ケイアイ不の持ち株比率は約35.6%となり、筆頭株主となる見通し。ホームポジは調達額のうち約11億円を運転資金に、約8億円を借入金や社債の返済に充てる。

■パルマ <3461>  403円  +65 円 (+19.2%)  本日終値
 パルマ<3461>は急騰。19日取引終了後、2022年に廃止した株主優待制度を再導入すると発表した。100株以上保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じてQUOカードを1000~1万円分贈呈する。今年9月から再開する。これを好感した買いが膨らんでいる。あわせて配当方針の変更を明らかにし、新たに「配当性向40%を目安に各期の業績に応じた配当を行う」との方針を掲げた。同時に24年9月期単独業績予想について、売上高を34億7600万円から28億5600万円(前期比21.3%増)へ、営業利益を2億6500万円から1億5800万円(同6.0%減)へ下方修正すると発表した。配当予想は据え置いた。

■兼松エンジニアリング <6402>  1,158円  +96 円 (+9.0%)  本日終値
 兼松エンジニアリング<6402>は大幅続伸。19日取引終了後、25年3月期上期(4~9月)単独業績予想について、売上高を62億5000万円から70億円(前年同期比19.9%増)へ、営業利益を4億1500万円から5億8000万円(同46.5%増)へ、最終利益を2億9500万円から4億1300万円(同48.0%増)へ上方修正しており、好感された。同社は環境整備用の特装車メーカー。主力製品の強力吸引作業車、高圧洗浄車の需要が堅調に推移し、今期は前期を上回る高水準な期初受注残でスタートしたことに加えて、車台の入庫が順調に進み活発な生産活動を行っていることが寄与する。

■雨風太陽 <5616>  1,150円  +80 円 (+7.5%)  本日終値
 雨風太陽<5616>が大幅高。同社は地方の生産者と都会の消費者をつなぐ産直サイトを運営、今のところ営業損益は赤字局面を脱却していないものの、トップラインの伸びが著しく、25年12月期には待望の黒字化が見込まれる。そうしたなか、19日取引終了後に民泊仲介会社で旅行予約サイト「STAY JAPAN」を運営する百戦錬磨(仙台市)の株式を取得し関連会社化したことを発表、民泊関連分野への参入に伴う業容拡大期待が投資資金の食指を改めて動かす格好となった。

■日本情報クリエイト <4054>  932円  +61 円 (+7.0%)  本日終値
 日本情報クリエイト<4054>が3日続伸。同社は19日取引終了後、自社の「電子入居申込サービス」とサカイ引越センター<9039>の引っ越しサービスを連携させ、入居者がスムーズに引っ越し手続きが完了できる新たなサービス提供を開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。「電子入居申込サービス」は、不動産会社に向けたサービスで、入居者がオンラインで必要な情報を入力し、不動産管理会社や関連事業者とデータを連携することで、入居手続きを効率化。サカイ引越との連携により、入居者は同じ情報を再入力する必要がなく、引っ越し手続きをスムーズに進めることができるようになるという。

■大石産業 <3943>  2,111円  +117 円 (+5.9%)  本日終値
 大石産業<3943>が大幅反発。同社は19日の取引終了後、3月末時点の株主に対して実施する優待制度を拡充すると発表しており、好感されたようだ。10月1日を効力発生日とする株式分割後も保有株式数の条件は「100株以上」を維持。100株以上500株未満の株主に1000円分のQUOカードを贈呈するほか、新設区分となる500株以上1000株未満の株主には2000円分のQUOカードを贈呈する。これまでと同様に、1000株以上の株主に贈呈するQUOカードは3000円分とする。更に、保有期間に応じて贈呈額を加算する仕組みも導入し、5年以上10年未満の株主に対してはQUOカードの贈呈額を1000円分、10年以上の株主には2000円分を追加する。

■エアトリ <6191>  1,239円  +59 円 (+5.0%)  本日終値
 エアトリ<6191>が続伸。19日の取引終了後、韓国で旅行・エンターテインメントプラットフォームを運営するインターパークトリプル社(ソウル市)と業務提携したと発表しており、好材料視された。人気旅行先である韓国の旅行コンテンツを豊富に有するインターパークトリプル社との連携により、エアトリ海外旅行サービスのさらなるラインアップ拡充・集客拡大を図るのが狙い。提携第1弾として、エアトリサイト内でK-POPコンサートチケットの販売を開始する。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

●ストップ高銘柄
 アクアライン <6173>  412円  +80 円 (+24.1%) ストップ高   本日終値
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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