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米国株式市場見通し:FOMCでは4年半ぶりの利下げ実施へ、乱高下には警戒


 

来週の米国株は、FOMC睨みの展開となる。今週発表された8月CPIやPPIなどの経済指標がほぼ市場予想の範疇だったことから、米経済軟着陸(ソフトランディング)への期待感は非常に高い。17日に発表される8月小売売上高が極端に悪い数字でなければ、ソフトランディングへの期待感を高めたままFOMCを迎えることとなる。今会合ではFRBが3カ月に一度まとめる政策金利見通し(ドット・チャート)も発表する。6月時点では、FOMC参加者の予想中央値が2024年末までに0.25%の利下げをした後、25年と26年に1.00%ずつ引き下げるという内容だった。今回は24-26年の年末値が下がる公算が大きいが、小幅な引き下げに留まった場合、市場では「タカ派」と捉えられ、足元上昇していた景気敏感株、テック株含めて主力株は売り圧力が強まる可能性はある。
4年半ぶりに利下げに転じる局面が間近に迫っているにも関わらず、投資家の心理状態を示すVIXは16ポイント台と非常に落ち着いている。現在の市場は、FRBが市場予想以上に「タカ派」だったケースがほぼ織り込まれていない状況と言えよう。8月上旬のようなボラティリティ急上昇に伴う株売り圧力が強まった場合、史上最高値圏で推移している主要株価指数はきつい下げとなるだろう。シカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ(CME)が算出するFed Watchツールでは、24年の年末にかけて1.25%の利下げを見込んでいる市場関係者が多い。FRBと市場の見通しに大きなズレが解消されなかった場合、株式市場、為替市場、金利市場はいずれも荒い値動きとなりそうだ。


経済指標では、16日に9月NY連銀製造業景気指数、17日に8月小売売上高、鉱工業生産指数、18日に8月住宅着工件数、週次原油在庫、FOMC政策金利、19日に4-6月経常収支、9月フィラデルフィア連銀景況指数、週次新規失業保険申請件数、8月中古住宅販売件数などが予定されている。

主要企業決算は、16日にオーシャンパワーテクノロジー、18日にゼネラル・ミルズ、19日にダーデン・レストランツ、ダクトセット・リサーチ、フェデックス、レナーなどが予定されている。

《FA》

 提供:フィスコ

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