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2153 E・Jホールディングス

東証P
1,729円
前日比
-1
-0.06%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.1 0.88 3.76 29.61
時価総額 278億円
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イージェイHD Research Memo(8):第5次中期経営計画で掲げた基本方針並びに業績目標はおおむね順調(1)


■E・Jホールディングス<2153>の今後の見通し

2. 中期経営計画の進捗状況
(1) 業績計画の進捗状況
2022年5月期からスタートした第5次中期経営計画「E・J-Plan2024」では、「革新・進化のための基盤整備」をテーマに掲げた。長期ビジョン「E・J-Vision2030」の実現に向けた基盤構築に取り組む期間と位置付け、1) 既存事業強化とサービス領域の拡充、2) 多様化するニーズへの対応力の強化、3) 環境変化に柔軟に対応できる経営基盤の構築の3点を基本方針に掲げ、5つのテーマ(イノベーションを生み出す体制構築、デジタルトランスフォーメーション、人財開発・育成と働き方改革、グローカル経営体制の再構築、ESG経営の推進とSDGs目標達成)に取り組んできた。既述のとおり最終年度となる2025年5月期の業績目標は、2022年7月に上方修正した数値を据え置いており、工期延伸などの影響がなければ計画を達成できる見通しだ。

課題としては、人的リソースの拡充と経営のDXが挙げられる。建設コンサルティング業界は慢性的な人材不足が続いていることもあり、人員の増員ペースは計画をやや下回るペースとなっている。同社では採用力強化に向けて、グループ各社においてホームページの採用関連コンテンツを大幅に刷新し、Web経由での新卒・中途入社希望者の取り込みを進めているほか、学校訪問によるコネクション強化を図っている。また、グループ全体での採用活動も2023年度より新たに開始した。また、働き方改革の1つとしてエイト日本技術開発の東京新オフィスでハイブリッドワークの体制(オフィス・自宅での業務が可能)を構築するなど職場環境の改善を図り、定着率の向上や入社希望者の増加に取り組んでいる。東京新オフィスはJR中野駅徒歩1分の新築オフィスビル(地上20階建ての13・14階)で、老朽化していた旧オフィスビルと比べると環境面で大幅に改善したと言える。賃借料もフロア面積が縮小したことで前期から若干減少する見込みだ。

経営のDXの取り組みについては、2025年5月期より新基幹システムの稼働を開始した。同システムを定着化させることによって、まずは各業務プロセスの標準化による効率化、コスト削減を進める。次のステップでは、経営データのリアルタイムな分析・可視化により、経営判断を迅速化するとともに競争力の向上に取り組む方針だ。新基幹システムの導入効果について精緻に試算したものはないが、おおよそ1割程度の生産性向上効果が期待できるものと弊社では見ている。

なお、2025年5月期までの4年間で約40億円のイノベーション投資を実施する計画であったが、30億円程度となる見通しだ。イノベーション投資の主な内容としては、DXによる業務プロセス改革、生産効率改善のための投資や、BCP対策(感染症対策含む)、働き方の多様化に対応した作業環境整備に係る投資、防災・減災、老朽化インフラ等国土強靭化事業に係る新技術開発のための研究開発投資、多様な人財の採用と育成のための教育・研修関連投資などが含まれる。このうち、業務プロセスのDXを実現するための新基幹システムの開発費用やDXツールの導入費用など新基幹システム投資額としては2023年5月期実績で8.4億円、2024年5月期実績で7.8億円、2025年5月期で3.8億円、合計で20.0億円の計画となっている(当初計画は約18億円)。また、これら投資とは別枠で、M&A投資についても前向きに検討を進める意向である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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