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ハイテク株の底堅さを見極め/オープニングコメント


 10日の日本株市場は、底堅さを見極める展開になりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが484ドル高、ナスダックは193ポイント高だった。先週発表の8月の米雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回った一方で失業率が改善するなどまちまちだったことから、先週の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いが入った。エヌビディアなど半導体株が持ち直したことも買い安心感につながった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円安の36215円。円相場は1ドル142円90銭台で推移している。

 日経平均株価は米国株高を受けて、買い先行で始まることになりそうだ。ただし、シカゴ先物は大阪比で小幅に下落していることもあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすく、底堅さを見極めることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時36510円まで買われた後に、35960円まで売られる場面もみられており、依然として不安定な値動きである。週末には9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、荒い値動きが続くようだと、ヘッジ対応の動きが強まる可能性はありそうだ。

 米国市場ではエヌビディアなど半導体の一角が反発しており、年初来安値を更新している東エレク<8035>が反発をみせてくるかが注目される。また、アップルは新型スマートフォン「iPhone16」シリーズを発表した。自社生成AIサービス「アップルインテリジェンス」を全機種で使えるようにする。アップルの株価はマイナス圏で推移していたが、その後は持ち直し、小幅に上昇した。また、新型スマートフォンに半導体が使用されると伝わったアームが急伸しており、ソフトバンクG<9984>への支援材料になりそうだ。

 ソフトバンクGが日経平均型をけん引する可能性があるなか、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。もっとも、11日には8月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることが神経質にさせそうであり、積極的な売買は手控えられやすい。また、先物市場ではメジャーSQを控えているため、限月交代に伴うロールオーバーが中心で仕掛け的な売買は手控えられてくるだろう。積極的な上値追いの展開は期待しづらいものの、ハイテク株の底堅さがみられる局面においては、押し目狙いの買いが意識されてきそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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