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【市況】株価指数先物【寄り前】 米株高好感も、52週線水準での攻防に


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 36320 +80 (+0.22%)
TOPIX先物 2589.5 +4.5 (+0.17%)
シカゴ日経平均先物 36215 -25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。前週末は8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回り、労働市場の減速を示す内容と受け止められ大幅に下落したが、売られ過ぎとの見方から押し目買いが優勢となった。エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株の一角が買われたほか、NYダウ構成銘柄ではボーイング<BA>やベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>の上昇が目立った。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、電気通信サービス、自動車・同部品、小売、銀行が上昇した一方で、メディアのみ下落した。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比25円安の3万6215円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比110円高の3万6350円で始まり、3万6510円まで買われた。ただし、買い一巡後は軟化し、米国市場の取引開始後には3万5960円まで売られる場面もみられた。終盤にかけて再び買い戻され、3万6080円~3万6390円辺りで推移し、3万6320円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、週明けの米国市場で主要な株価指数が反発したことで、やや買い先行で始まりそうだ。ただし、シカゴ先物が大阪比でマイナスだったこともあり、積極的なロングは限られよう。また、昨日の日経225先物は朝方に付けた3万5150円を安値に下げ幅を縮め、後場終盤にかけて3万6250円と1100円ほど戻していた。グローベックスの米株先物の上昇を受けて先回り的な買い戻しも入っていたとみられ、米株高の反応は限定的だろう。

 エヌビディアが3.5%超上昇したことが安心感につながる期待もあるが、東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドが限られると、戻り待ち狙いのショートを誘う可能性があろう。

 一方で、ボリンジャーバンドは収斂しており、-1σは前日の3万5180円からナイトセッションで3万5790円まで上昇してきた。ナイトセッションでは同水準を上回って推移をみせていたことから支持線として意識されやすく、中心値(25日)が位置する3万7120円とのレンジ内での推移になりそうだ。ただし、52週移動平均線が3万6320円、週足の-1σが3万6380円辺りに位置しているため、まずはこの水準での底堅さを見極めたい。

 そのため、オプション権利行使価格の3万6375円を中心に、上下の権利行使価格3万5875円から3万6875円のレンジを想定する。

 なお、9日の米VIX指数は19.45(前日は22.38)に低下し、再び20.00を下回ってきた。そのため、ショートは手控えられる可能性があり、ややリスク選好に向かいやすい。ただし、18.54辺りで推移する25日線が支持線として機能しているほか、11日には8月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることが市場心理を神経質にさせそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍に低下した。一時13.94倍まで低下する場面もみられたが、東京エレクなど値がさハイテク株の一角が後場に入り下落幅を縮めたことで、リバランスの動きとなった。なお、NT倍率は-2σを挟んだ、-1σと-3σでのレンジ内で推移しており、概ね13.90倍から14.10倍辺りとなる。本日はエヌビディアの反発を受けて-1σの14.10倍水準に接近する局面があろう。

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