話題株ピックアップ【昼刊】:セブン&アイ、トヨタ、半導体製造装置関連
■日本駐車場開発 <2353> 214円 +11 円 (+5.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
日本駐車場開発<2353>が逆行高している。前週末6日の取引終了後に発表した25年7月期連結業績予想で、売上高364億円(前期比11.3%増)、営業利益70億円(同8.3%増)と増収、営業増益を見込み、年間配当予想を前期比1円50銭増の7円としたことが好感されている。引き続き駐車場事業で月極駐車場検索サイトを活用したビジネス機会の最大化を図るほか、スキー場事業で「NSDアライアンス」参加スキー場の拡大を目指すという。なお、24年7月期決算は、売上高326億9300万円(前の期比2.6%増)、営業利益64億6100万円(同4.2%増)だった。
■セーレン <3569> 2,487円 +107 円 (+4.5%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
セーレン<3569>が3日続伸。前週末6日の取引終了後、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントがセーレンの株式を6%超保有していることが判明し、思惑視されたようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、オアシスの保有割合は6.28%となった。報告義務発生日は8月30日。保有目的は「ポートフォリオ投資」としている。オアシス・マネジメントはアクティビスト(物言う株主)として知られている。
■アイル <3854> 2,935円 +87 円 (+3.1%) 11:30現在
アイル<3854>が大幅反発している。同社は前週末6日の取引終了後、24年7月期の連結決算発表にあわせ、25年7月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比9.4%増の191億5000万円、最終利益は同12.8%増の32億5700万円を見込む。前期に続き過去最高益の見通しとしたほか、前期の年間配当について従来の予想から1円増額して41円としたうえで、今期の年間配当予想は前期比6円増配の47円としており、買い安心感が広がったようだ。中堅・中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を背景に市場におけるニーズは引き続き堅調と想定。潤沢な受注残もあって、今期は人件費の増加や広告宣伝費の増加などをこなして増益を計画する。24年7月期の売上高は前の期比9.9%増の175億800万円、最終利益は同16.8%増の28億8700万円だった。同社は新たな中期経営計画の目標値についても開示。27年7月期の売上高を235億円、最終利益を44億7300万円とする計画も公表している。
■小松マテーレ <3580> 725円 +21 円 (+3.0%) 11:30現在
小松マテーレ<3580>は反発。同社は前週末6日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想について売上高を380億円から390億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を15億円から18億円(同3.0%減)へ、最終利益を21億円から24億5000万円(同32.9%増)へ上方修正することを発表しており、これが好感されている。上期において衣料分野で原燃料コスト高に対しての値上げ交渉及び品種転換などの営業活動を強化したほか、欧米、中東、アジアなどの拡販により売上高が増加する見込みとなったことを業績予想に織り込んだとしている。
■日本ゼオン <4205> 1,242円 +32.5 円 (+2.7%) 11:30現在
日本ゼオン<4205>が3日続伸している。前週末6日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、香港を拠点とする投資ファンドのオアシス・マネジメントによる株式保有割合が6.29%となり、新たに5%を超えたことが判明したことで、需給思惑的な買いが流入している。保有目的はポートフォリオ投資及び株主価値を守るため重要提案行為を行うことがあるとしており、報告義務発生日は8月30日。
■セブン&アイ <3382> 2,189.5円 +56 円 (+2.6%) 11:30現在
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が4日ぶりに反発している。同社は前週末6日、カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールからの買収提案について、企業価値に関し「著しく」過小評価している、などとする回答を公表していた。これに対しクシュタールは現地時間8日に声明を発表。引き続き友好的な協議を進めるために、適切な秘密保持契約を結ぶ用意があるとしたうえで、セブン&アイが指摘した米国の競争法当局との関係で直面すると見込まれる課題を巡り、規制当局の承認を得るために必要となる場合には、セブン&アイとともに事業の切り離しも検討していく、と表明した。更に、買収に際しクシュタールは現金で実施するだけの十分な余力があり、財務アドバイザーから、取引に向けた資金調達を手配できると確信しているとのレターを受領していることも明らかにした。一連のクシュタールの声明内容を受け、株式市場では買収価格が引き上げられるとの思惑が広がり、セブン&アイ株への買いを誘う形となったようだ。
■三菱ケミカルグループ <4188> 905.3円 +8.8 円 (+1.0%) 11:30現在
三菱ケミカルグループ<4188>が朝安後にプラス圏に浮上している。日本経済新聞電子版は9日、「三菱ケミカルグループが医薬品子会社の田辺三菱製薬を売却する準備を始めた」と報じた。多額の研究開発費用が必要な医薬品事業の位置づけを見直し、売却に向けファイナンシャルアドバイザーを起用し、外資系ファンドなどに打診しているもようだと伝えている。事業の選択と集中に向けた取り組みが進むと期待した投資家の買いが入ったようだ。三菱ケミGは同日、報道に関し「当社が発表したものではなく、そのような事実はない」とするコメントを開示した。声明のなかで同社はファーマ事業を含め全ての事業を対象に、グループ全体のポートフォリオの姿について継続的に検討をしており、売却を含めたあらゆる選択肢を念頭にポートフォリオ改革を進めているとし、今後、開示すべき事実が発生した場合は速やかに公表する方針を示した。
■東京エレクトロン <8035> 20,580円 -1,420 円 (-6.5%) 11:30現在 東証プライム 下落率9位
東京エレクトロン<8035>がウリ気配スタートで6日続落、2万円大台攻防を意識させる展開にあるほか、ディスコ<6146>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置大手が軒並みウリ気配で始まっている。前日の米国株市場では主要株価指数が揃って大幅安となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が2.6%安と下げが大きくなった。特に5日に5~7月期決算を発表した半導体開発・設計大手のブロードコム<AVGO>が10%を超える急落となったのをはじめ、半導体セクターへの売りがかさみ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下落率は4.5%強に達した。外国為替市場で円高が進行していることもあり、東京市場でも半導体主力銘柄は足もとでリスクオフの流れが加速する格好となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 2,457円 -125.5 円 (-4.9%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>が大幅安で5日続落。下落率は一時5%を超えた。前週末6日発表の米8月雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回った。6月と7月分については下方改定され、米国の景気減速懸念が強まった。雇用統計公表後に米長期金利は低下しドル安・円高が進行。一時1ドル=141円台後半までドル円相場は下押しした。円高懸念が自動車株の重荷となるなか、日本経済新聞電子版は6日の取引終了後、「トヨタ自動車は2026年の電気自動車(EV)の世界生産台数を100万台程度に縮小する」と報じたことも相まって、トヨタ株については買い持ち高圧縮目的の売りが優勢となったようだ。
■日経レバ <1570> 22,510円 -1,020 円 (-4.3%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落。前週末の終値は2万3500円台だったが、きょうは一時1500円安と大幅下落で、2万3000円台を割り込むだけでなく、2万2000円台攻防を意識させる展開となっている。前日の米国株市場ではハイテク株中心に全面安で、特に半導体セクターへの売り圧力が際立った。これを受け東京市場でも日経平均寄与度の高い値がさの半導体製造装置関連中心に大きく下値を探る展開となっている。日経レバは日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に設定されていることから、下げがきつくなっている。下値では個人投資家を含めた短期資金の売り買いが活発化している。
■ソフトウェア・サービス <3733> 12,130円 -450 円 (-3.6%) 11:30現在
ソフトウェア・サービス<3733>は4日続落。前週末6日取引終了後に23年11月~24年7月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比16.3%増の291億9900万円、営業利益は同24.6%増の60億9300万円だった。増収増益だったものの、四半期ベースでみると直近5~7月期が前年同期比で大幅な減収減益となった。足もとの業績悪化が嫌気され売られている。
■FPパートナー <7388> 2,710円 -95 円 (-3.4%) 11:30現在
FPパートナー<7388>が続落している。日本経済新聞電子版は6日夜、「金融庁が6日、大手保険代理店のFPパートナーに保険業法に基づく報告徴求命令を出したことがわかった」と報じた。報道をネガティブ視した売りが出たようだ。記事によると、多額の広告費を支払った生命保険会社の保険商品を優先して顧客に勧めていたと指摘される問題について、販売実態などの報告を求めたという。同社以外にも代理店が生保から広告費の名目で多額の金銭を受け取り、ニーズに合っていない商品を勧めていた疑いが浮上しているとしている。
■タイミー <215A> 2,002円 -4 円 (-0.2%) 11:30現在
タイミー<215A>は続落。全般リスクオフの地合いが加速するなか下値模索の展開を余儀なくされているが、2000円台を割り込んだ水準では押し目買いニーズも観測される。7月26日に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄でスキマバイトサービス「タイミー」を運営、時流に乗るビジネスモデルで上場以前から話題を集めていた経緯がある。そうしたなか、前週末6日取引終了後に資産運用会社のレオス・キャピタルワークスが同社の株式を5.02%保有していることが判明した。保有目的は「投資一任契約及び投資信託委託契約に基づく純投資」としており、これが株価の先高期待につながるものとして、足もとの下支え材料となっている。
■エッジテクノロジー <4268> 637円 +100 円 (+18.6%) ストップ高買い気配 11:30現在
エッジテクノロジー<4268>はカイ気配。前週末6日取引終了後、千葉銀行<8331>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格の1株841円にサヤ寄せする格好となっている。エッジテクノを子会社化することで、千葉銀はDX戦略におけるAI戦略の加速に向けた取り組みを進めていく狙いがある。買い付け予定数は1078万5913株(下限719万600株、上限設定なし)、買い付け期間は9月9日から10月23日まで。TOB成立後にエッジテクノ株は上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は6日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
■グリッド <5582> 2,666円 +245 円 (+10.1%) 11:30現在
グリッド<5582>は全般相場が波乱の地合いとなるなか大幅高で逆行、一時6.2%高と値を飛ばす場面があった。AI技術を活用し電力の需給計画や海運の配船、物流といった社会インフラに絡む分野で計画最適化システムを展開する。AIエンジンの開発及びAIエンジン搭載のシステム実装、更に保守・運用サポートまでを一気通貫で提供することを強みとしている。データセンター増設に伴う電力需要の急増が課題となるなか、8月中旬には太陽光発電の開発・建設を手掛けるウエストホールディングス<1407>と系統用蓄電池事業に関する業務提携契約を締結したことを発表、今後の展開に期待が高まっている。今月25日には「系統用蓄電池が変える電力ビジネスの未来」と題してセミナーを開催する予定。同社の業績は23年6月期の営業利益2.9倍化、24年6月期の営業76%増益で過去最高を更新したのに続き、25年6月期の同利益は前期比10%増の4億円を見込むなど好調を極めている。
●ストップ高銘柄
大運 <9363> 460円 +80 円 (+21.1%) ストップ高 11:30現在
テックファム <3625> 563円 +80 円 (+16.6%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース
日本駐車場開発<2353>が逆行高している。前週末6日の取引終了後に発表した25年7月期連結業績予想で、売上高364億円(前期比11.3%増)、営業利益70億円(同8.3%増)と増収、営業増益を見込み、年間配当予想を前期比1円50銭増の7円としたことが好感されている。引き続き駐車場事業で月極駐車場検索サイトを活用したビジネス機会の最大化を図るほか、スキー場事業で「NSDアライアンス」参加スキー場の拡大を目指すという。なお、24年7月期決算は、売上高326億9300万円(前の期比2.6%増)、営業利益64億6100万円(同4.2%増)だった。
■セーレン <3569> 2,487円 +107 円 (+4.5%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
セーレン<3569>が3日続伸。前週末6日の取引終了後、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントがセーレンの株式を6%超保有していることが判明し、思惑視されたようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、オアシスの保有割合は6.28%となった。報告義務発生日は8月30日。保有目的は「ポートフォリオ投資」としている。オアシス・マネジメントはアクティビスト(物言う株主)として知られている。
■アイル <3854> 2,935円 +87 円 (+3.1%) 11:30現在
アイル<3854>が大幅反発している。同社は前週末6日の取引終了後、24年7月期の連結決算発表にあわせ、25年7月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比9.4%増の191億5000万円、最終利益は同12.8%増の32億5700万円を見込む。前期に続き過去最高益の見通しとしたほか、前期の年間配当について従来の予想から1円増額して41円としたうえで、今期の年間配当予想は前期比6円増配の47円としており、買い安心感が広がったようだ。中堅・中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を背景に市場におけるニーズは引き続き堅調と想定。潤沢な受注残もあって、今期は人件費の増加や広告宣伝費の増加などをこなして増益を計画する。24年7月期の売上高は前の期比9.9%増の175億800万円、最終利益は同16.8%増の28億8700万円だった。同社は新たな中期経営計画の目標値についても開示。27年7月期の売上高を235億円、最終利益を44億7300万円とする計画も公表している。
■小松マテーレ <3580> 725円 +21 円 (+3.0%) 11:30現在
小松マテーレ<3580>は反発。同社は前週末6日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想について売上高を380億円から390億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を15億円から18億円(同3.0%減)へ、最終利益を21億円から24億5000万円(同32.9%増)へ上方修正することを発表しており、これが好感されている。上期において衣料分野で原燃料コスト高に対しての値上げ交渉及び品種転換などの営業活動を強化したほか、欧米、中東、アジアなどの拡販により売上高が増加する見込みとなったことを業績予想に織り込んだとしている。
■日本ゼオン <4205> 1,242円 +32.5 円 (+2.7%) 11:30現在
日本ゼオン<4205>が3日続伸している。前週末6日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、香港を拠点とする投資ファンドのオアシス・マネジメントによる株式保有割合が6.29%となり、新たに5%を超えたことが判明したことで、需給思惑的な買いが流入している。保有目的はポートフォリオ投資及び株主価値を守るため重要提案行為を行うことがあるとしており、報告義務発生日は8月30日。
■セブン&アイ <3382> 2,189.5円 +56 円 (+2.6%) 11:30現在
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が4日ぶりに反発している。同社は前週末6日、カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールからの買収提案について、企業価値に関し「著しく」過小評価している、などとする回答を公表していた。これに対しクシュタールは現地時間8日に声明を発表。引き続き友好的な協議を進めるために、適切な秘密保持契約を結ぶ用意があるとしたうえで、セブン&アイが指摘した米国の競争法当局との関係で直面すると見込まれる課題を巡り、規制当局の承認を得るために必要となる場合には、セブン&アイとともに事業の切り離しも検討していく、と表明した。更に、買収に際しクシュタールは現金で実施するだけの十分な余力があり、財務アドバイザーから、取引に向けた資金調達を手配できると確信しているとのレターを受領していることも明らかにした。一連のクシュタールの声明内容を受け、株式市場では買収価格が引き上げられるとの思惑が広がり、セブン&アイ株への買いを誘う形となったようだ。
■三菱ケミカルグループ <4188> 905.3円 +8.8 円 (+1.0%) 11:30現在
三菱ケミカルグループ<4188>が朝安後にプラス圏に浮上している。日本経済新聞電子版は9日、「三菱ケミカルグループが医薬品子会社の田辺三菱製薬を売却する準備を始めた」と報じた。多額の研究開発費用が必要な医薬品事業の位置づけを見直し、売却に向けファイナンシャルアドバイザーを起用し、外資系ファンドなどに打診しているもようだと伝えている。事業の選択と集中に向けた取り組みが進むと期待した投資家の買いが入ったようだ。三菱ケミGは同日、報道に関し「当社が発表したものではなく、そのような事実はない」とするコメントを開示した。声明のなかで同社はファーマ事業を含め全ての事業を対象に、グループ全体のポートフォリオの姿について継続的に検討をしており、売却を含めたあらゆる選択肢を念頭にポートフォリオ改革を進めているとし、今後、開示すべき事実が発生した場合は速やかに公表する方針を示した。
■東京エレクトロン <8035> 20,580円 -1,420 円 (-6.5%) 11:30現在 東証プライム 下落率9位
東京エレクトロン<8035>がウリ気配スタートで6日続落、2万円大台攻防を意識させる展開にあるほか、ディスコ<6146>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置大手が軒並みウリ気配で始まっている。前日の米国株市場では主要株価指数が揃って大幅安となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が2.6%安と下げが大きくなった。特に5日に5~7月期決算を発表した半導体開発・設計大手のブロードコム<AVGO>が10%を超える急落となったのをはじめ、半導体セクターへの売りがかさみ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下落率は4.5%強に達した。外国為替市場で円高が進行していることもあり、東京市場でも半導体主力銘柄は足もとでリスクオフの流れが加速する格好となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 2,457円 -125.5 円 (-4.9%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>が大幅安で5日続落。下落率は一時5%を超えた。前週末6日発表の米8月雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回った。6月と7月分については下方改定され、米国の景気減速懸念が強まった。雇用統計公表後に米長期金利は低下しドル安・円高が進行。一時1ドル=141円台後半までドル円相場は下押しした。円高懸念が自動車株の重荷となるなか、日本経済新聞電子版は6日の取引終了後、「トヨタ自動車は2026年の電気自動車(EV)の世界生産台数を100万台程度に縮小する」と報じたことも相まって、トヨタ株については買い持ち高圧縮目的の売りが優勢となったようだ。
■日経レバ <1570> 22,510円 -1,020 円 (-4.3%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落。前週末の終値は2万3500円台だったが、きょうは一時1500円安と大幅下落で、2万3000円台を割り込むだけでなく、2万2000円台攻防を意識させる展開となっている。前日の米国株市場ではハイテク株中心に全面安で、特に半導体セクターへの売り圧力が際立った。これを受け東京市場でも日経平均寄与度の高い値がさの半導体製造装置関連中心に大きく下値を探る展開となっている。日経レバは日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に設定されていることから、下げがきつくなっている。下値では個人投資家を含めた短期資金の売り買いが活発化している。
■ソフトウェア・サービス <3733> 12,130円 -450 円 (-3.6%) 11:30現在
ソフトウェア・サービス<3733>は4日続落。前週末6日取引終了後に23年11月~24年7月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比16.3%増の291億9900万円、営業利益は同24.6%増の60億9300万円だった。増収増益だったものの、四半期ベースでみると直近5~7月期が前年同期比で大幅な減収減益となった。足もとの業績悪化が嫌気され売られている。
■FPパートナー <7388> 2,710円 -95 円 (-3.4%) 11:30現在
FPパートナー<7388>が続落している。日本経済新聞電子版は6日夜、「金融庁が6日、大手保険代理店のFPパートナーに保険業法に基づく報告徴求命令を出したことがわかった」と報じた。報道をネガティブ視した売りが出たようだ。記事によると、多額の広告費を支払った生命保険会社の保険商品を優先して顧客に勧めていたと指摘される問題について、販売実態などの報告を求めたという。同社以外にも代理店が生保から広告費の名目で多額の金銭を受け取り、ニーズに合っていない商品を勧めていた疑いが浮上しているとしている。
■タイミー <215A> 2,002円 -4 円 (-0.2%) 11:30現在
タイミー<215A>は続落。全般リスクオフの地合いが加速するなか下値模索の展開を余儀なくされているが、2000円台を割り込んだ水準では押し目買いニーズも観測される。7月26日に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄でスキマバイトサービス「タイミー」を運営、時流に乗るビジネスモデルで上場以前から話題を集めていた経緯がある。そうしたなか、前週末6日取引終了後に資産運用会社のレオス・キャピタルワークスが同社の株式を5.02%保有していることが判明した。保有目的は「投資一任契約及び投資信託委託契約に基づく純投資」としており、これが株価の先高期待につながるものとして、足もとの下支え材料となっている。
■エッジテクノロジー <4268> 637円 +100 円 (+18.6%) ストップ高買い気配 11:30現在
エッジテクノロジー<4268>はカイ気配。前週末6日取引終了後、千葉銀行<8331>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格の1株841円にサヤ寄せする格好となっている。エッジテクノを子会社化することで、千葉銀はDX戦略におけるAI戦略の加速に向けた取り組みを進めていく狙いがある。買い付け予定数は1078万5913株(下限719万600株、上限設定なし)、買い付け期間は9月9日から10月23日まで。TOB成立後にエッジテクノ株は上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は6日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
■グリッド <5582> 2,666円 +245 円 (+10.1%) 11:30現在
グリッド<5582>は全般相場が波乱の地合いとなるなか大幅高で逆行、一時6.2%高と値を飛ばす場面があった。AI技術を活用し電力の需給計画や海運の配船、物流といった社会インフラに絡む分野で計画最適化システムを展開する。AIエンジンの開発及びAIエンジン搭載のシステム実装、更に保守・運用サポートまでを一気通貫で提供することを強みとしている。データセンター増設に伴う電力需要の急増が課題となるなか、8月中旬には太陽光発電の開発・建設を手掛けるウエストホールディングス<1407>と系統用蓄電池事業に関する業務提携契約を締結したことを発表、今後の展開に期待が高まっている。今月25日には「系統用蓄電池が変える電力ビジネスの未来」と題してセミナーを開催する予定。同社の業績は23年6月期の営業利益2.9倍化、24年6月期の営業76%増益で過去最高を更新したのに続き、25年6月期の同利益は前期比10%増の4億円を見込むなど好調を極めている。
●ストップ高銘柄
大運 <9363> 460円 +80 円 (+21.1%) ストップ高 11:30現在
テックファム <3625> 563円 +80 円 (+16.6%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース