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押し目狙いのタイミングを探る/オープニングコメント


 9日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。6日の米国市場は、NYダウが410ドル安、ナスダックは436ポイント安だった。8月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を下回ったほか、過去2カ月の雇用者数の下方修正を受け、労働市場や景気の減速懸念が広がり、幅広い銘柄が売られた。また、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が雇用統計の結果を受けて政策修正の必要性に言及し、大幅な利下げも支持する姿勢を表明したため警戒感が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比1105円安の35255円。円相場は1ドル142円20銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時35120円まで売られており、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げてきた。35000円割れを狙った売り仕掛け的な動きが入りやすいなか、週末には9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、ヘッジ対応の売りが強まる可能性もありそうだ。

 一方で、7月の米雇用統計の結果を受けた急落によって、既に8月の米雇用統計に対する警戒感は強まっていた。足もとの雇用関連指標の結果を受けた労働市場の減速への警戒から、先週の日経平均株価は2200円超下げていたこともあり、ある程度は織り込まれていただろう。米国市場で主要な株価指数は下落したものの、NYダウの下落幅は410ドルほどにとどまっている。7月の雇用統計を受けた8月5日の下落幅は1000ドルを超えていた。そのため、波乱は回避されたとの見方にも向かわせそうだ。

 また、米VIX指数は22.38と20.00を上回ったものの、前月は米雇用統計を受けて一時65.73まで急伸する場面もみられた。前月からは相当落ち着いた動きだったこともあり、売り一巡後は底堅さを見極めつつ、押し目狙いのタイミングを探ることが見込まれる。また、メジャーSQを控えているため、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーが中心となり、仕掛け的な売買は手控えられてくるだろう。積極的な上値追いの展開は期待しづらいものの、底堅さがみられる局面においては、押し目狙いの買いが意識されてきそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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