ニッポンインシュア:家賃債務保証サービス順調
家賃債務保証サービスを展開するニッポンインシュア<5843>が8月9日に発表した2024年9月期の第3四半期(3Q)決算は、累計売上高で前年同期比11.9%増の2,378百万円、累計営業利益で同18.2%増の370百万円となった。新規取扱店数、契約件数の増加により、売上・利益ともに通期の予想に対して堅調に推移している。
会社側による2024年9月通期の業績は、売上高で前期比10.8%増の3,188百万円、営業利益で同20.4%増の351百万円が予想されている。利益面では3Qで既に通期予想を上回る着地となっているが、4Qは退去に伴う原状回復工事に関連する費用が計上されやすい時期ということもあり、3Q決算発表時点で上方修正の発表はない(今中間期時点で一度上方修正は発表されている)。ただし同社の場合、前2023年9月期の営業利益予想233百万円に対して291百万円で着地するなど、保守的な計画を出す傾向はある。
なお、家賃債務保証サービスは、不動産仲介・管理会社が数ある家賃債務保証企業からサービスを選択し賃借人に案内するため、不動産仲介・管理会社との関係が極めて重要である。同社は契約管理クラウドシステム「CloudInsure(クラウドインシュア)」を同社で独自開発し、不動産仲介・管理会社はこれを活用することで入居者の契約情報が記載された家賃債務保証サービス契約書のダウンロードができるほか、申込に必要な書類を郵送することなくアップロードが可能となっている。このように同社は不動産管理会社から生まれたという強みを生かし、これら不動産仲介・管理会社の業務負担軽減につながるサービスを提供することで、後発ながら同社の家賃債務保証サービスを利用する不動産仲介・管理会社を増やし、業績拡大につなげている。
《NH》
提供:フィスコ