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3962 チェンジHD

東証P
1,364円
前日比
+24
+1.79%
PTS
1,364円
23:00 11/21
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.8 2.65 1.06 8.21
時価総額 1,007億円
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潮流変化でリスクオン再び! 瞠目の「利益爆増」7銘柄をロックオン <株探トップ特集>


―日経平均戻り一服なら、業績変化が際立つ好実態の中小型株に怒涛の資金が流れ込む―

 週末16日の東京株式市場では日経平均株価が5日続伸、1300円を超える大幅高で一気に3万8000円台に乗せるリスクオン相場が繰り広げられた。お盆ウィークで売買代金こそ5兆円台にわずかに届かなかったものの、プライム市場の値上がり銘柄数は1500を超え、全体の93%を占める全面高商状となった。足もとで買い意欲の強さが浮き彫りとなっている。

●大暴落の後に驚愕の戻り相場へ

 8月相場は文字通り波乱のスタートであった。日経平均は1日に975円安、2日に2216円安、そして週を跨いだ5日に4451円安という1987年のブラックマンデー時を大きく上回る歴代1位の下落幅を記録。谷底に丸太を転がすがごとき下げで、3日間合計で7643円という大暴落に見舞われた。先物主導のインデックス売りが覆い被さり投資マネーのリスク回避の流れが加速するなか、信用取引を活用して買い建玉を膨らませていた個人投資家は追い証に絡む投げ売りを余儀なくされた。

 しかし、そこからの株価の復元力も驚異的といえる。日経平均は俗にいう二番底をつけにいく展開とはならず、つむじ風に巻かれるように上値追いを続け、気が付けば最高値から暴落でつけた5日の安値までの半値戻し水準である3万6800円台をノンストップで駆け抜けた。

●「株は需給」を地で行く真夏のマーケット

 この間に世界で何が起こっていたのか。米国景気の失速懸念がにわかにクローズアップされたところに、日銀のサプライズ的な追加利上げが決定されたことが共鳴して、リスクオフの扉が開いた。しかし、これはあくまで投資家のマインドを振り回したに過ぎない。冷静に外部環境を見渡せば、直近2週間を振り返って、世界の株式市場を大きく揺るがすような変化がみられたわけではない。

 日銀の内田副総裁がハト派寄りの発言で不安心理を和らげ、米国の経済指標がコンセンサスを上回る強い数字をみせると、それまでのパニック的な売りが誤発注ではなかったかと思わせるような戻り足に転じている。「株は需給」というが、まさに8月前半の相場つきはそれを地で行く展開となった。

●大型株主導の底上げ相場は8合目

 東京市場の大暴落を前に海外機関投資家は7月第3週から第5週まで3週にわたって現物・先物ともに日本株への売りを際立たせていた。7月は月間で現先合計1兆5500億円以上の売り越しとなったが、その延長線上に8月の暴落がある。しかし、そのアンワインドが今目の前で起こっている。暴落で思考をフリーズさせている暇はない。投資家は次の一手に神経を集中させる必要がある。

 まず、ここまでの戻り相場に乗れたか乗れなかったかは問題ではなく、あくまで株式市場の現状を俯瞰した場合、底上げ局面としては8合目まで来ている感触である。投資家のとるべき戦略として、ここからは銘柄の実態に光を当てて物色対象を絞り込んでいく必要がある。そして、もう一つ言えるのは、主力大型株への買いは日経平均の動向と連動性が高いということ。先物を絡めた裁定買いや裁定解消売りの影響が直撃する225銘柄はもとより、指数に連動してリスクパリティの売りが発動されるようなケースでは、大型株中心に思わぬバイアスがかかることが多い。今の時間軸では相対的に出遅れる中小型株で業績内容の良い銘柄に投資資金を振り向けておくのが賢明だ。

●好業績中小型株のバーゲンハンティング

 くしくも今週14日で企業の決算発表がおおむね終了した。決算プレー期間の短期トレードによるノイズから解放され、改めて実態と株価を照らし合わせて銘柄を選別する時期に移行する。そうしたなか、今回は8月上旬の波乱相場のなかで好業績銘柄もそうでない銘柄も十把一絡げ(じっぱひとからげ)に売られるケースが相次いだ。これは裏を返せば、ツレ安した好業績株を格安水準で拾うチャンスが提供されていることになる。実際、過去に全体相場が急落に見舞われた時も、業績面で評価される銘柄の方が株価の戻りは早く、投資する側としては、当該株をいかに早く拾い上げるかの勝負となっている。

 そこで今回のトップ特集では、目を見張る業績変化が見込まれる中小型株に照準を絞った。業態についても幅広い視野で、異なる業界から有望視される銘柄を1銘柄ずつ計7銘柄選出。様変わりする業績を武器に、8月後半相場での活躍期待は十分。台風一過の東京市場で久しぶりにキャピタルゲインを追求したい。

●ここから狙う業績大変貌の7銘柄

◎チェンジホールディングス <3962> [東証P]

 チェンジHDはITを活用して企業の経営課題を解決するITソリューション事業を展開し、企業や自治体向けで デジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込むほか、ふるさと納税事業も手掛けており、これが業績拡大の原動力となっている。そのなか、昨年10月に投稿監視などネットセキュリティー事業を行うイー・ガーディアン <6050> [東証P]を傘下に収めており、収益成長力が加速している。25年3月期業績は売上高が前期比22%増の450億円、営業利益は同72%増の130億円を予想、売上高・利益ともに2期連続で大幅に過去最高を更新する見込みにある。なお、第1四半期(24年4~6月)の営業利益は前年同期比3.4倍化を達成したが、同社の収益モデルは下期に書き入れ時を迎えるのも特徴だ。M&A効果で目を見張る収益成長力を顕在化させる一方、PERが10倍を切っており、株高修正余地は大きい。目先的に株価は切り返しに転じているものの、出遅れ感が強い。早晩トレンド転換から中期的には年初来高値1598円奪回を通過点とする大出直り相場が見込まれる。

◎KIMOTO <7908> [東証S]

 KIMOTOはタッチパネル用特殊フィルムの最大手メーカーで、スマートフォンなどモバイルデバイス向けなどで高水準の需要を獲得している。また、車載用フィルムでも独自技術による機能性の高い次世代フィルムなどが業績に貢献している。このほか、リアル空間とバーチャル空間を融合させたデジタルツイン(3Dデータ事業)などに期待が大きい。25年3月期営業利益は期初見通しを第1四半期時点で大幅に上乗せし、従来予想の5億円予想を8億円(前期比3.7倍)に上方修正している。車載用デバイスや、通信機器部材・IoT関連の高付加価値製品が好調で利益を押し上げている。株価は今期業績予想の上方修正を受け急動意をみせる場面はあったが、依然として200円台前半であり、PBRなど超割安で株価指標面から水準訂正途上にあると判断される。出来高流動性に富んでいることから、ロットを利かせて仕込むことが可能で、短期的トレードでも妙味がある。ファンダメンタルズの変化を考慮すれば300円台を地相場とする動きが期待できる。

◎テラスカイ <3915> [東証P]

 テラスカイはクラウド導入・運用支援ビジネスを主力展開する。米セールスフォース<CRM>のCRMソフトウェアで国内トップの導入実績を持つほか、AWS(アマゾンウェブサービス)の導入でも強みを発揮する。国内最大のシステムインテグレーターであるNTTデータグループ <9613> [東証P]とは資本・業務提携関係にあり、デジタルトランスフォーメーション(DX)部門の収益性向上に取り組んでいる。IT人材育成でも先駆し、質量ともに首位級のエンジニアを確保し業容拡大の糧としている。25年2月期は企業のDX投資需要を取り込むほか、クラウド市場のニーズの高まりを背景に営業利益段階で前期比73%増の9億500万円と急拡大を見込む。足もとの業績好調度合いを考慮すると一段の上振れ余地もある。加えて、26年2月期は売上高・利益ともに更に伸びが加速する公算が大きい。株価は7月16日に2306円の年初来高値形成後にもみ合い、直近は全体波乱相場に巻き込まれたが、実態見直しから切り返し急で2000円台半ばを目指す動きに。

◎ベガコーポレーション <3542> [東証G]

 ベガコーポは家具やインテリアなどに特化したeコマース事業を「LOWYA」ブランドで展開するほか、実店舗での展開にも取り組み新規客の獲得につなげている。若年の女性層を対象とした低価格品を主流とし、海外ユーザーをターゲットとした越境ECプラットフォームでも優位性を持つ。ここ単価上昇効果に加え、広告宣伝費抑制などの合理化努力が実り収益体質が急速に向上している。営業利益は24年3月期に前の期比2.3倍化したが、25年3月期も高成長を維持、同利益は前期比56%増の12億円を計画する。直近発表した第1四半期の決算は営業損益が2億200万円(前年同期は3400万円の赤字)と黒字転換を果たしている。株価は3月8日に1312円の年初来高値をつけた後調整局面に移行したものの、7月8日に618円の直近安値形成後はジリジリと水準を切り上げる展開に。目先荒い値動きとなったが上放れを示唆している。PER11倍台で割高感に乏しく、20年8月に4000円台で高値をつけるなど天井も高い。

◎日東紡績 <3110> [東証P]

 日東紡は繊維メーカーの老舗だが、多角化推進により現在はグラスファイバーを主力商品に電子部品や建築資材向けで需要を捉えている。近年の生成AI市場拡大などで膨大化する情報処理ニーズを追い風に、業績は絶好調に推移している。国策として進めるデータセンターの増設需要が旺盛であり、半導体やAIサーバーなどのネットワーク機器向けに、付加価値の高いスペシャルガラスが高水準の伸びを示している。25年3月期業績は営業利益段階で従来予想の125億円から150億円(前期比79%増)に大幅上方修正した。24年3月期の営業72%増益に続く高変化で、今期は07年3月期に記録した113億7900万円を大きく上回り、18年ぶりのピーク利益更新となる見通しにある。株価は全体相場のリスクオフに引きずられ8月5日に4200円台まで売り込まれたが、大底確認から時価は5700円台まで回復した。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスが目前で、ここからリバウンド相場が本格化する公算が大きい。

◎TOKYO BASE <3415> [東証P]

 T-BASEは日本ブランドに特化したアパレルを展開しており、衣料品セレクトショップでファッション性の高い若年層をターゲットとした「STUDIOUS」や、国内ファッションブランド商品を取り扱う「UNITED TOKYO」などを手掛けている。国内では訪日外国人の急増を背景にインバウンド特需の追い風を享受している。また、海外は中国に出店しニーズを捉えている。このほか、店舗展開だけでなくeコマースでも実績が高い。業績面では利益急拡大トレンドへの突入が鮮明だ。24年1月期は営業利益が前の期比4.1倍の8億8100万円を達成したが、続く25年1月期も前期比82%増の16億円を見込んでおり、過去最高を更新する見通し。株価300円未満は数年来の大底圏といってよく、業績変化率を考慮すれば中期スタンスで絶好の仕込み場となっている可能性が十分にある。株式需給面では350円近辺まで滞留出来高が多く上値が重いものの、そこをクリアすれば戻り売り圧力から解放されそうだ。

◎ルネサンス <2378> [東証P]

 ルネサンスは総合スポーツクラブ大手でフィットネス、スイミング、テニスなどのスクールを手掛け、介護・リハビリ分野にも注力している。国内は首都圏中心に温浴施設などを付帯した複合型の大型施設を運営、海外ではベトナムで積極展開を図り業容拡大が続いている。スポーツクラブ各社はコロナ禍で一様に多大なダメージを被ったが、同社は24年3月期から回復色を鮮明としており、会費の値上げ効果浸透に加え、買収子会社のスポーツオアシスの収益寄与もあって、25年3月期は売上高が前期比44%増の630億円、営業利益も同43%増の18億円と大幅増収増益を予想。なお、24年4~6月期は営業利益段階で前年同期比8.6倍化と変化率が際立つ。株価は8月5日に900円トビ台まで売り込まれたが、その後の戻り足も速い。8月初旬の急落で開けた2つのマドを埋め、1000円トビ台をボックス下限とする強調展開が期待される。ここ値刻みこそ小幅ながら連騰が続いていたが、目先の上昇一服場面は狙い目となる。

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