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5527 プロパテクノ

東証G
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前日比
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PTS
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13:37 11/26
業績
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時価総額 47.9億円
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propetec Research Memo(8):仕入も販売も増やし、2024年11月期第2四半期を底に再成長へ


■property technologies<5527>の業績動向

3. 2024年11月期の業績見通し
2024年11月期の業績については、売上高40,400百万円(前期比9.3%増)、営業利益1,230百万円(同7.2%減)、経常利益940百万円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益550百万円(同16.9%減)と、先行投資の増額などを背景に減益を見込んでいる。中古マンションの需給環境について、業界の在庫調整は進んでいるものの、同社では流通在庫水準高止まりを背景に前期並みの需給緩和が続くと見ている。また、2024年11月期第2四半期のマンション買取再販が好調で、売上高、営業利益ともに期初予想比で過達になったが、長期在庫に対する施策を講じていることから、通期業績もやや上振れて着地する可能性があると弊社では見ている。

同社は2024年11月期の重点施策として、中期経営計画に沿って仕入と販売の質の向上に取り組んでいる。仕入については、仲介会社との関係や営業社員のモチベーションを念頭に抑制を見込まず、各拠点の在庫と販売動向を考慮し厳選している。また、年間2店の拠点出店も継続する計画だ。これにより、中古住宅再生事業では、前期並みの在庫保有期間を前提に売上高の拡大を見込む(前期にあった1棟開発案件の売上高は織り込んでいない)。戸建住宅事業について、建売住宅の在庫調整が当面継続するとの予測があることから建売の抑制は継続するが、引渡数、売上高は2023年11月期並みを見込んでいる。

利益面では、テクノロジー強化とともに、これまでも成果を出してきた業務効率化や資材コストの抑制を継続する。売上総利益率は2023年11月期第4四半期並みを見込むが、戸建住宅事業では業界環境を考慮し若干の低下を予想している。販管費については、前期の拠点新設や人員増などの影響、先行投資の増額により前期比16.1%というやや高い伸びを見込む一方、中途採用の抑制などコスト管理も徹底する方針だ。なお、プロダクト開発やマーケティング強化(いずれも人件費)、プロモーション強化(広告宣伝費)といった成長加速のための先行投資は、前期比で2億円増額する計画だ。

こうした前提に対して、売上高は、2024年11月期第2四半期において長期在庫を含めマンション買取再販が好調に推移したことから、期初予想を超過達成する可能性が高いと思われるが、下期には新たに賃貸物件(OC販売用不動産)の販売強化や取扱商品の拡大にも取り組む。賃貸物件は、6月と7月に顧客向けセミナーを開催したが、特に所得税や相続税に悩みを持つ顧客から、ファミリータイプのリノベ済賃貸区分マンションへの投資に対して強い反響があった。取扱商品の拡大では、都心高級マンションの買取再販を開始するが、市場動向を踏まえて適宜新しい顧客と商流を捉え、収益の多様化を図る。また、予想に織り込んでいないが、1棟再開発物件については常に足元で進行している案件があり、早ければ2024年11月期中に引き渡しが行われる可能性もあるようだ。これらのことから、売上高は強含みでの推移が予想される。2025年11月期は足元で導入が進む「KAITRY finance」などSaaS事業や新たな取り組みの収益化も期待され、増収率も元の2ケタ成長へ回帰する可能性が高いと弊社では見ている。

利益面では、下期も長期在庫の販売が残るが、引き続き好調な販売動向を受けて減少していくと見込まれることに加え、リードタイムが7?8ヶ月のため厳選して仕入れた物件の販売が増えてくると見込んでいる。また、前期から進めてきたリノベ新標準仕様や原価低減による収益改善も期待され、下期の売上総利益率は同第2四半期比で改善していくことが予想される。2025年11月期には、長期在庫もおおむね解消する見込みで、採算はさらに改善することが期待される。販管費については、同第2四半期の傾向から下期も抑制余地があると思われるため、通期の営業利益も期初予想を捉えることが十分に期待され、2025年11月期は再び成長軌道へと回帰するものと弊社では見ている。

下期以降の業績向上につながるキートピックとして、2024年7月に設立した「PropTech-Lab(プロップテック・ラボ)」があげられる。このラボ所長には、指数理論や不動産テックの第一人者である一橋大学教授の清水千弘氏を招聘した。これにより、同社が培った年間33,000件を超える価格査定実績や累計約6,500件のリノベーション実績といったデータやノウハウと、学生や大学発スタートアップ企業が持つ新しい分析技術、不動産に限定されない幅広い基礎データを融合することで、不動産テック分野にイノベーションを起こす考えだ。「ラボ」という名称を使っているが同社ビジネスから得たデータやノウハウを活用することで、具体的なソリューション開発を進める方針である。なお、同社にとっては、マンションデータの整備、価格査定精度の向上、パーソナルバリューの可視化、人流データとの融合による地域防災の可視化などにより、競争力の源泉である「価格査定・可視化」の精度向上が図られるため、事業全般にわたって大きな収益をもたらす可能性があり、中長期成長を押し上げることが期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《HN》

 提供:フィスコ

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