CRI・ミドルウェア---3Q増収、エンタープライズ事業が好調に推移
CRI・ミドルウェア<3698>は8日、2024年9月期第3四半期(23年10月-24年6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.5%増の22.37億円、営業利益が同25.4%減の1.89億円、経常利益が同26.9%減の2.07億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同14.2%減の1.67億円となった。売上高は前年同期比微増収だが、前期末に譲渡した子会社アールフォースの影響分を除外した場合、大幅増収を達成したと言えよう。減益は前期予定外にあった国内ゲーム事業の一括ライセンス収入がなくなったことが要因である。
ゲーム事業の売上高は前年同期比20.9%減の11.94億円、セグメント利益は同60.7%減の0.71億円となった。同社製ミドルウェア「CRIWARE(シーアールアイウェア)」等のライセンス売上は、前期第3四半期にあった一括ライセンス売上が当第3四半期はなかったため、国内が減少した。海外向けは、中国でのライセンスビジネスは復調しつつも、コンテンツ受託ビジネス及び欧米でのライセンスビジネスが減少した。ツーファイブが行う音響制作の売上は、効果音や楽曲などの制作業務が好調だったことに加え、当第3四半期に大型の音声収録業務を受注し、増加した。また、「CRITeleXus」への研究開発投資を継続して行っている。
エンタープライズ事業の売上高は同60.2%増の10.42億円、セグメント利益は同65.8%増の1.17億円となった。組込み分野の売上は、カラオケ案件を継続して受注したことに加え、電子玩具向けシステム開発案件が堅調に推移したこと等により、増加した。モビリティ分野の売上は、「CRI ADX Automotive(サウンド開発ソリューション)」のライセンス収入増により、増加した。クラウドソリューション分野の売上は、ポールトゥウィン社など複数の顧客より受注した大型のシステム開発案件が好調に推移したことにより、大きく増加した。
2024年9月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.3%増の30.30億円、営業利益が同2.9%増の3.55億円、経常利益が同0.2%増の3.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同22.5%増の2.85億円とする期初計画を据え置いている。
《SO》
提供:フィスコ