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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9418 UNEXT

東証P
4,960円
前日比
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時価総額 2,982億円
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酷暑で「屋内消費」に商機到来、“灼熱の特需”に沸く有望株に照準 <株探トップ特集>


―巣ごもり関連への物色再び、“クールシェアスポット効果”見込める銘柄にも注目―

 日本列島が災害級の熱波に包まれている。先月7月から本格的な暑さを迎え、35度以上の猛暑日を記録するところが各地で続出。栃木県佐野市で同月29日に41度を記録するなど40度超えの地点も相次いでいる。気象庁の予報によると、8月も全国的に平年より気温が高くなる見込みだ。屋外での活動に注意喚起がなされ、冷房の利いた場所で過ごすことが呼びかけられるこの時期。屋内での消費活動が盛り上がりをみせ、これをビジネスチャンスとする銘柄を探す動きが活発化するかもしれない。

●熱中症特別アラート発令で外出中止も

 先月上旬ごろ、株式市場でマンガアプリを運営するAmazia <4424> [東証G]が突如動意づいた。小型株ならではの足の軽さでストップ高を交え一気に上昇。その後も物色人気が継続している。マンガのネット販売や配信サイトを展開するTORICO <7138> [東証G]も商いを伴って急伸する場面があった。また、マンガサイトを手掛けるビーグリー <3981> [東証S]、アルファポリス <9467> [東証G]もここまで堅調な値動きを続けている。

 これら電子書籍関連株は、コロナ禍真っただ中の時期に「巣ごもり銘柄」として脚光を浴びたセクターの一つだ。それが今になって再び物色されている背景には、目下の新型コロナウイルス変異株「KP.3」の感染拡大も一因としてあるが、それ以上に人々の外出控えの動きを強く促す現象が今まさに起きている。それが猛暑だ。7月に入って厳しい暑さが本格化したことで、室内で過ごす人が増えるとの思惑が市場の一部にあったようだ。

 危険な暑さが予想される場合に環境省が発表する「熱中症特別警戒アラート」の運用が今年から始まった。現行の熱中症警戒アラートよりも一段高いレベルの警戒情報となる。環境省によると、このアラートが発令された際に校長や経営者、イベント主催者といった管理者は熱中症対策の徹底を確認し、場合によっては外出や運動の中止、延期を判断するよう求めている。既に熱中症警戒アラートは連日発令されており、この先特別警戒アラートが発令されるようなことがあれば、巣ごもり銘柄に再び物色が向かう展開も想定される。

●値動きの軽い中小型株をマーク

 前述の電子書籍関連からはメディアドゥ <3678> [東証P]をマークしたい。同社は電子書籍の取次最大手。巣ごもり特需を背景に22年2月期に過去最高業績を達成した後、業績が低迷していたが、今25年2月期は回復に転じる見通しだ。増配も計画している。出版業界のデジタル化の流れが中長期的な成長につながることだろう。株価は依然として低迷しており、ここからの出直りに期待して推移を見守りたい。

 電子書籍と近いエリアにあるテーマとして動画配信、 ゲーム関連もチェックしたい。動画配信では国内大手のU-NEXT HOLDINGS <9418> [東証P]に注目。飲食店向け運営支援や法人向け通信サービスも手掛け、業績はコロナ禍後も高成長トレンドをまい進している。ゲーム関連では値動きの軽い中小型株から、配当発表で足もと急動意したモバイルファクトリー <3912> [東証S]をはじめ、投資家の注目度が比較的高いドリコム <3793> [東証G]やAiming <3911> [東証G]、バンク・オブ・イノベーション <4393> [東証G]、KLab <3656> [東証P]などを押さえておきたい。

 このほか、フードデリバリーの出前館 <2484> [東証S]やライドオンエクスプレスホールディングス <6082> [東証S]、ネット通販のベルーナ <9997> [東証P]やベガコーポレーション <3542> [東証G]、スクロール <8005> [東証P]なども巣ごもり関連として挙げられる。

●屋内アミューズメント株は好調見通し続々

 猛暑で外出を控えたいという心理が働く一方、コロナ禍で長らく制限されてきたレジャーを楽しみたいという向きも少なくないだろう。とはいえ、屋外では熱中症リスクが高まるとなれば、客足が向く先は屋内施設となる。昨年の猛暑時にこうした動きが出ていた。商業施設大手イオンモール <8905> [東証P]の前期の3-8月期決算短信をみると、全国的な猛暑のなか「クールシェアスポットとして当社モールの利用ニーズが高まり」売り上げが伸びたという。クールシェアスポットとは個人が気軽に涼むことができる場所のことで、近年では企業や自治体が自らの所有する施設を利用するよう呼びかけるケースも増えている。

 そのイオンモールをはじめとする商業施設内で、 アミューズメント施設を展開するイオンファンタジー <4343> [東証P]は業績回復が鮮明だ。23年2月期まで4期連続の最終赤字だったが、コロナ禍収束を追い風に24年2月期は黒字に転換。カプセルトイやクレーンゲーム専門の戦略的小型店の出店を進め、今25年2月期は前期比2割増の16億円を予想する。

 屋内アミューズメント施設を運営する企業は株式市場にそれなりに多く存在しており、そのなかで筆頭格に位置づけられるのはラウンドワン <4680> [東証P]だろう。同社は既に業績回復フェーズを過ぎ、新たな成長路線に突入している。ボウリングやスポッチャの料金見直しを実施したほか、アニメ・マンガ人気を背景に訪日客にも人気のクレーンゲームに注力。国内事業との2本柱である米国事業でもクレーンゲーム業態を推し進め業容を広げている。25年3月期は前期に続き売上高、営業利益とも過去最高を更新する見通しだ。

 昨年新規上場したGENDA <9166> [東証G]も要マークとなる。ゲームセンター「GiGO(ギーゴ)」を主力に、積極的なM&Aによってカラオケ、飲食店などを手広く展開。これらを合わせた総店舗数は国内外で700店以上に及ぶ。店舗運営だけでなく、昨年には映画配給会社ギャガの買収を実行。同社は今後もさまざまなM&Aを仕掛ける構えにあり、直近では新株発行による資金調達を発表している。今25年1月期も最高益を見込んでいる。

 カラオケ店運営企業も見逃せない。「ビッグエコー」の第一興商 <7458> [東証P]や「まねきねこ」のコシダカホールディングス <2157> [東証P]、「カラオケの鉄人」の鉄人化ホールディングス <2404> [東証S]などだ。このほか、“クールシェアスポット効果”が見込めそうな屋内アミューズメント株として長野県地盤の共和コーポレーション <6570> [東証S]、複合カフェ「自遊空間」のランシステム <3326> [東証S]がある。また、スポーツジムにさまざまな設備を設置した多機能フィットネス施設を展開するRIZAPグループ <2928> [札証A]、フィットイージー <212A> [東証S]にも期待したい。

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