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明日の株式相場に向けて=一転「タカ派」姿勢の日銀とFOMCの行方

 31日の東京株式市場で日経平均株価はジェットコースターのような乱高下を演じた。関心を集めたのは、日銀金融政策決定会合の結果だが、複数のメディアは「追加利上げを検討する」と報道。市場では、利上げは見送られるとの観測が強かったうえに、前日の米株式市場でハイテク株が下落したこともあり、朝方の日経平均株価は500円超下落した。

 しかし、売り一巡後は値を戻し、日銀の発表待ちに。そして、午後1時前に日銀が「政策金利を0.25%に引き上げ、国債買い入れ額を26年1~3月に月3兆円程度に減額する」ことを発表すると、これを契機に日経平均はプラス圏に浮上。日銀決定会合を通過したことによる「売り方の買い戻し」(市場関係者)も流入したようだ。また、「新たな米国の対中半導体輸出規制に日本やオランダ、韓国は除外される」と一部で報道されたことも好感され、午後2時過ぎには一時600円を超す上昇となった。1日の値幅は1200円を超え今年最大だった。

 今回の日銀の決定に関しては「予想外だった」(アナリスト)との声は少なくない。足もとの賃金や消費の動向を確かめてから、追加利上げに踏み切るともみられていた。「6月は国債買い入れ額の減額を決めると予想していたが見送られた。しかし、今回は国債買い入れ額の減額に加え追加利上げが一気に決定されたが、この基準が良く分からない」(同)との戸惑いも聞かれた。前回はハト派だった日銀が、今回は一気にタカ派に転じた感もあるが、「外部の政治家からの声に左右されたような印象も持たれかねない」(同)ことを危惧する見方もある。

 日銀決定会合は9月19~20日を含め年内3回ある。市場には「年内に少なくとも1回は利上げがありそう」との見方があり、次回の日銀会合も目の離せない展開となりそうだ。日銀に続いて今晩はFOMCの結果が発表される。こちらは、金融政策は据え置きで9月利下げに向けてどんなメッセージが出されるかが焦点となっている。パウエル議長の会見内容などが注目されている。

 今晩は米7月ADP雇用統計や米6月中古住宅販売件数が発表される。メタ・プラットフォームズ<META>やアーム・ホールディングス<ARM>、クアルコム<QCOM>、ボーイング<BA>などが決算発表を行う。

 明日8月1日は国内ではトヨタ自動車<7203>に加え、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三菱商事<8058>、日本製鉄<5401>、HOYA<7741>などが決算を予定している。

出所:MINKABU PRESS

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