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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6545 IIF

東証G
500円
前日比
-8
-1.57%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.1 1.76 1.60 351
時価総額 27.1億円
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IIF Research Memo(7):既存事業の成長と業務効率化等で営業利益急伸、各段階利益が期初想定を上回る(2)


■インターネットインフィニティー<6545>の業績動向

セグメント別の業績は以下のとおり。

(1) ヘルスケアソリューション事業
ヘルスケアソリューション事業の売上高は前期比8.8%増の3,414百万円、営業利益は同0.9%増の421百万円と増収増益となった。

a) レコードブック事業
レコードブック事業の売上高は前期比3.5%減の1,820百万円、営業利益は同2.6%増の292百万円となった。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に変更され社会経済活動が正常化するなか、高齢者の外出意欲や健康への関心が高まったことなどを受け、直営店、FC店ともに稼働率が上昇した。これにより、直営店の売上高やFC加盟店からのロイヤリティ収入が前期比で増加した。一方、一部FC店における契約プラン変更による利益に影響のない地代家賃等の売上の減少が減収要因となったことに加え、新規出店のための物件選定に想定よりも時間を要し、出店ペースが鈍化したことにより、FC店の新規出店に伴う加盟金等の収入が前期比で減少した。これらにより、レコードブック事業全体としては減収となった。利益面は、2024年3月の月間利用者数が過去最高を更新するなど、店舗利用者数が順調に増加するなか、直営店、FC店ともに稼働率が上昇し増益となった。直営店に関しては不採算店舗の整理を実行しており、このことも増益に寄与した。減収となるも、しっかりと増益を確保したことにより、営業利益率は前期比0.9ポイント上昇の16.0%となった。なお、新規出店は前期比4店舗減の12店舗だった。

また、トピックとしては外部への発信を強化した。2023年12月?2024年1月にかけて宮城県内の東日本放送、東北放送、宮城テレビでテレビCMを放映したほか、2024年3月にはテレビ東京「なないろ日和!」に出演した。同ブランドのプロモーションを強化したことも利用者数の拡大に寄与したもようだ。

b) Webソリューション事業
Webソリューション事業の売上高は前期比44.5%増の337百万円、営業利益は同77.1%増の95百万円と売上、利益ともに急伸した。シルバーマーケティング支援、仕事と介護の両立支援、メディカルソリューションが揃って増収増益と好調だった。

シルバーマーケティング支援の売上高は前期比69.0%増と急拡大し、Webソリューション事業の業績拡大をけん引した。業績が急拡大した要因は、従来のプロモーション支援やマーケティングリサーチに加え、バリューチェーンの上流に対するコンサルティングサービスの提供に注力したことで案件の大型化を実現したことによる。提供サービスの付加価値を高めることにより、収益性も向上した。

仕事と介護の両立支援に関しては、SDGs・ESG推進といった社会的風潮に加え、すべての企業に対して2025年4月から従業員への仕事と介護の両立支援制度の周知などを義務付ける政府方針が決定したことを受け、顧客からの引き合いが順調に増加した。外部環境の追い風が吹くなか、サービス内容の拡充も精力的に行い、競争力向上に努めた。2024年3月にはクラピスの「くらしのパートナー」サービスとの提携を開始した。導入企業の従業員は「わかるかいごBiz」を通じて同サービスを利用することにより、日々の介護負担を軽減することができる。顧客企業からの評価も順調に高まっており、契約継続率も上昇した。

新規事業として育成に注力しているメディカルソリューションも好調で、製薬メーカーなど、複数の新規受注を獲得した。新規受注を確実に獲得し利益もしっかりと創出しており、Webソリューション事業の増益に寄与した。

c) アクティブライフ事業
アクティブライフ事業の売上高は前期比23.7%増の1,256百万円、営業利益は同56.8%減の34百万円と増収減益となった。既存の福祉用具貸与事業が堅調に推移したことに加え、2022年10月に子会社化した正光技建が通年で業績寄与したことで増収となった。一方、利益面は、正光技建の売上高が想定を下回って推移したことと、資源価格の高騰などが押し下げ要因となった。ただ、正光技建の収益性は足元で上向いている。2024年3月期の下期においても、フルケアとのシナジーによるクロスセル・アップセル、インターネットを活用した受注経路の開拓、新規開拓を推進するための人員配置の最適化など、各種施策を着実に実行してきた。これらの施策により売上を伸ばすとともに、資源価格高騰の影響を緩和するために仕入先の見直しなどを行ったことで、収益性は確実に上向いている。

(2) 在宅サービス事業
在宅サービス事業の売上高は前期比16.4%増の1,544百万円、営業利益は同20.4%増の339百万円と増収増益となった。2022年12月に2つの施設介護事業を譲受したことを受け、施設介護の売上高が同175.7%と急伸した。居宅介護支援が若干の減収となったものの、人事制度改革等により人材確保が進み、サービス提供回数が増加したことなどを受け、通所介護、訪問介護がともに増収となった。利益面は増収効果などにより訪問介護、通所介護が増益となった一方、居宅介護支援、施設介護が若干の減益となった。施設介護に関しては、足元でほぼ満床経営となっているものの、上期に退去者が重なったことが響いた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《HN》

 提供:フィスコ

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