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3858 ユビキタスAI

東証S
334円
前日比
-8
-2.34%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.53 216
時価総額 34.9億円
決算発表予定日

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ユビAI Research Memo(8):2025年3月期は積極的な研究開発・事業投資により増収、減益予想


■今後の見通し

1. 2025年3月期の業績見通し
ユビキタスAI<3858>の2025年3月期の連結業績は、売上高4,022百万円(前期比15.6%増)、営業利益40百万円(同44.1%減)、経常利益38百万円(同56.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失22百万円(前期は32百万円の利益)と増収減益の見通しだ。売上は、前期は半期分だったグレープシステムの売上が通期で寄与する。2024年8月に吸収合併するエイムとグレープシステムのオフィスを統合し受託開発の連携・受注強化を進めるほか、成長が見込めるIoT機器のセキュリティ対策など品質向上支援ツール群の販売強化を進めていく計画だ。営業利益はグレープシステムにおいて連結前に発生した費用の処理がなくなるため営業利益が34百万円改善し1百万円の黒字となるが、それ以外の既存事業においては、強化した収益力をさらなる成長につなげるための人材開発、研究開発、販促強化などへの積極的な投資を計画し、39百万円と前期を65百万円下回る見込みだ。のれん償却前の営業利益は133百万円と前期の償却前利益より5百万円下回る水準で推移する見通しだ。ただし、のれん償却費93百万円(ライトストーン38百万円、グレープシステム55百万円)は税法上損金算入されず法人税などが膨らむため当期純損失を予想する。なお、計画に織り込まれていないが、「HEXAGON」におけるスタートアップ企業と協業での受託開発、製造業DXでのソリューション提案などの取り組みが進んでおり、収益の実現化が期待される。

2. 事業セグメント別業績見通し
(1) SP事業
SP事業は売上高831百万円(前期比20.5%増)、営業利益は19百万円(同10.6%増)を見込む。Linux/Android搭載機器向けに高速起動製品を展開していくとともに、自動車・IoT分野を中心とした組込み機器向けのネットワーク、セキュリティ関連製品を国内外パートナーとの協業も含めて展開する計画だ。グレープシステム製品の売上が通期分で186百万円と前期の2.4倍を見込む。グレープシステム以外の既存事業は、過年度に採用された顧客製品の出荷が開始されロイヤルティ収入による安定した売上増加によって売上高は645百万円と前期比5.4%増を見込む。営業利益は、既存事業においては高速起動製品の新たな半導体・OSへ対応するための研究開発投資などもあり17百万円と前期を3百万円下回るが、グレープシステムの営業利益が2百万円と5百万円改善し、前期比増益となる見通しだ。

(2) SD事業
SD事業は売上高1,339百万円(前期比7.8%増)、営業損失56百万円(前期は14百万円の損失)を見込む。ソフトウェア開発品質向上支援ツール、サイバーセキュリティの需要増加に対応する検証ツール・サービスの販売を強化する。一方で収益面に関しては、注力製品の販売強化に向けた人員の先行投入により費用負担が増え、前期比減収での着地見込みとなっている。

(3) SS事業
SS事業は売上高1,002百万円(前期比51.0%増)、営業利益64百万円(同53.3%増)を見込む。グレープシステムの売上が通期で反映する。また、グレープシステムと連携して受託開発力を強化し、製品販売関連の受託開発、製品販売を伴わない既存顧客からの受託開発を積極的に獲得していく。連結前に発生した費用を前期に一括処理したグレープシステムの利益が改善するため、営業利益は改善する見込みだ。

(4) DA事業
DA事業は売上高850百万円(前期比-3.8%減)、営業利益13百万円(同51.9%減)を見込む。パッケージ製品を中心とした安定した売上を確保するが、前期に発生した官庁向けの大口受注が剥落するため減収、減益を見込む。AIの普及に伴い増加する統計などへのデータ解析機会へのアプローチを強化する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)

《HN》

 提供:フィスコ

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