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9256 サクシード

東証G
938円
前日比
+16
+1.74%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.6 1.52 1.49
時価総額 33.6億円
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サクシード Research Memo(1):2025年3月期は、家庭教師事業の回復を機に再成長局面入りへ


■要約

1. 4つの事業を通じて教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する
サクシード<9256>は、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を企業ミッションに、教育・福祉に特化した人材サービスと自社ブランドの教育サービスを提供している。人材サービスでは教育人材支援事業と福祉人材支援事業を展開、教育サービスでは個別指導教室事業「個別指導学院サクシード」と家庭教師事業「家庭教師のサクシード」を運営している。教育の分野では、教員の働き方や教育環境の地域格差といった課題が深刻化し、特にグローバル化やIT化への対応、部活動の運営など学校教員の過重労働は喫緊の課題となっている。福祉分野においても、保育園や学童施設などで人材不足が深刻さを増している。同社は4つの事業を通じて、こうした教育や福祉に関わる課題の解消を支援している。

2. 自社マーケティングチーム、きめ細かなマッチング、登録者の共有に強み
人材サービスでは、人材不足に悩む学校や自治体、競合とも言える同業他社学習塾、保育・学童施設などに向けて人材の派遣などを行っている。教育サービスの「個別指導学院サクシード」は、講師1人に生徒3人というモデルで、地域に密着した質の高い授業を低価格で提供している。「家庭教師のサクシード」は、対面型とオンライン型を兼営している点に特徴がある。特に全国を対象とするオンライン型は、教育機会の地域格差是正に貢献している。こうした事業を支える同社の強みは、(1) 自社マーケティングチームによる人材獲得施策の機動的な展開、(2) 獲得した登録者と求人企業の詳細なニーズを踏まえた専属のコーディネーターによるきめ細かなマッチング、(3) 4つの事業間での登録者の共有にある。

3. 家庭教師事業の回復や外部環境を考慮すると、再成長局面に入りつつある
2024年3月期の業績は、売上高が3,227百万円(前期比9.8%増)、営業利益が332百万円(同13.2%減)となった。人材投資など先行費用が重なるなか、対面型以外の事業はおおむね計画どおりの動きとなった。減益の要因は対面型家庭教師サービスの苦戦によるもので、広告効果が分散したうえ多様化するニーズに対応しきれなかったことに起因しており、期中に広告戦略や内部体制を見直した。また、同社は2025年3月期の業績見通しについて、売上高が3,401百万円(前期比5.4%増)、営業利益が356百万円(同7.3%増)を見込んでいる。先行費用に加え一時的要因から教育人材支援事業をやや弱気で見ているため1ケタの増収増益予想に留まっているが、対面型家庭教師サービスの回復や外部環境を考慮すると、再成長局面に入りつつあると考えられる。

4. 成長戦略により教育関連サービスでオンリーワンのポジション獲得を目指す
同社の4つの事業はいずれも、教育・福祉人材の不足を是正し、日本が抱える教育問題の解消を支援する、時宜を得た成長事業と言える。したがって、短期的な変動はあっても、中長期的に成長を継続できると考えられる。そうしたなか同社は、(1) 個別指導教室の出店加速、(2) オンライン型家庭教師の全国展開と生徒数増加、(3) 学校・自治体向け人材サービスの拡大という成長戦略を掲げ、個別指導教室の出店加速や家庭教師の全国展開、全国の自治体との連携などの推進により、教育関連サービスにおけるオンリーワンのポジションの獲得を目指している。なお、人材データベースの活用などの面でシナジーが見込まれる場合には、積極的にM&Aを検討していく。

■Key Points
・教育・福祉関連の人材サービス及び個別指導教室や家庭教師など教育サービスを展開
・強みは、自社マーケティングチーム、きめ細かなマッチング、各事業の登録者の共有
・2025年3月期は対面型家庭教師サービスが回復し、1ケタ増収増益ながらも再成長局面入りへ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《HN》

 提供:フィスコ

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