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2004 昭和産業

東証P
2,946円
前日比
-20
-0.67%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.7 0.73 2.72 19.27
時価総額 972億円
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昭和産業 Research Memo(3):多種多量の穀物をプラットフォームに食品事業と飼料事業を展開


■事業概要

1. 食品事業
昭和産業<2004>は組織改編による事業管理の変更に伴い、2024年3月期より報告セグメント区分を変更した。前期までは製粉、油脂食品、糖質の各事業を個別セグメントとしていたが、2024年3月期からこれらのセグメントを「食品事業」の単一セグメントとし、従来の各セグメントを「カテゴリ」という扱いで管理している。なお、飼料事業及びその他については従来どおり個別セグメントとしている。

食品事業のうち製粉カテゴリでは、パン、ケーキ、麺類などの用途に合わせて開発された業務用及び家庭用の各種小麦粉のほか、ユーザーのニーズに対応したプレミックス(小麦粉にでん粉や糖類、油脂などを配合したもの)、パスタを製造・販売している。また、多岐にわたる食材事業で培ったノウハウを生かし、高品質、高機能かつ信頼のおける小麦粉製品の研究開発に積極的に取り組んでいる。

製油カテゴリでは、大豆、菜種などを原料に、天ぷらやフライ、ドーナツなどの用途に合わせて開発された各種業務用植物油を製造・販売している。また、飼料原料などになる脱脂大豆、食肉加工・水産加工食品に使用される大豆たん白も製造・販売している。原料大豆から油分を取り出した脱脂大豆は、飼料用途だけでなく食品用途にも使われており、高い評価を得ている。環境に配慮したバッグインボックスやピロータイプの製品、小型貯油タンクを設置し定期的に油脂を配送するミニタンクシステムなどのメーカーの作業性向上にも力を入れている。

家庭用植物油としては、大豆、菜種を原材料とするサラダ油やキャノーラ油をはじめ、こめ油などのほか、近年の健康志向に対応し、オリーブオイル以上にオレイン酸を多く含む健康応援ひまわり油「オレインリッチ」なども販売している。

糖質カテゴリでは、子会社である敷島スターチ(株)やサンエイ糖化(株)との連携を図り、トウモロコシを原料としたコーンスターチをはじめ、コーンスターチを酵素などで分解することで得られるぶどう糖や異性化糖、水あめ、イソマルトオリゴ糖などの糖化製品及び加工でん粉製品の製造・販売を行っている。このうち、コーンスターチは汎用性が高く、ビールや練製品などの食品分野から、製紙・段ボールなどの工業品分野まで幅広く利用される。また、異性化糖は甘味が強く、冷たくなると甘味がさらに増すため、主に清涼飲料・乳性飲料などに使用されている。

2. 飼料事業
飼料事業では、最新の飼料栄養成分や原料の組み合わせに基づいて、養鶏用(採卵鶏、ブロイラー)、養豚用、乳牛・肉牛用、養魚用などの配合飼料、きのこ菌床栽培用栄養体の製造・販売を行う。機能性飼料であるイソマルトオリゴ糖混合飼料は、腸内の善玉菌であるビフィズス菌などを活性化させ、サルモネラ菌などの悪玉菌を抑制する効果を持ち、消化吸収の改善や感染抵抗力を強化する作用がある。

3. その他
倉庫業では、鹿島・神戸・船橋の3工場で合計36.5万トンを収容できる大型穀物サイロを備えており、鹿島・神戸の両工場にはパナマックス級大型穀物船が接岸できるバースを完備している。いずれも優れた立地条件にあり、各工場で効率の良い輸入穀物の保管・荷役を行う。不動産業では、同社グループが保有する不動産を有効活用し、商業施設の開発や事務所用・商業用ビル、物流用建物、事業用土地の賃貸などを行っている。また、保険代理業、自動車等リース業、運輸業等も行っている。このほか、新規事業としてアグリビジネスに参入し、鹿島第二工場エリアに完全人工光型の植物工場「グリーンソリューションファクトリー」を建設した。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

《SO》

 提供:フィスコ

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