TOKAI Research Memo(5):財務状況は健全な状態を維持
■業績動向
3. 財務状況
2024年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比11,961百万円増加の205,301百万円となった。主な変動要因を見ると、現金及び預金が1,399百万円増加したほか、投資有価証券が4,966百万円、有形固定資産が3,913百万円、退職給付に係る資産が2,356百万円それぞれ増加した。
負債合計は前期末比2,965百万円増加の114,000百万円となった。有利子負債が313百万円減少した一方で、リース債務が417百万円、未払法人税等が809百万円それぞれ増加したほか、未払金を含む流動負債「その他」が802百万円増加した。また、純資産合計は同8,996百万円増加の91,300百万円となった。配当金支出4,203百万円があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益8,481百万円を計上したことに加え、その他有価証券評価差額金が1,905百万円、退職給付に係る調整累計額が1,281百万円、繰延ヘッジ損益が1,143百万円それぞれ増加したことによる。
財務の健全性を示す自己資本比率については、前期末比1.9ポイント上昇の43.4%となったほか、有利子負債依存度が前期末の24.1%から22.5%に低下するなど財務体質はやや改善し、健全の状態を維持した。キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが30,066百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが18,831百万円の支出となり、フリーキャッシュ・フローは11,234百万円と前期から4,194百万円増加した。TOKAIホールディングス<3167>は継続取引顧客件数を毎期拡大し、月額課金収入を積み上げることで安定したてフリーキャッシュ・フローを生み出しており、同社の強みと言える。今後も営業活動で獲得したキャッシュを、M&Aを含めた成長投資や株主還元に充当する方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ