テラスカイ Research Memo(9):自己資本比率は60%以上、ネットキャッシュも潤沢で財務内容は良好
■テラスカイ<3915>の業績動向
3. 財務状況と経営指標
2024年2月期末の資産合計は前期末比2,923百万円増加の18,446百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び預金が277百万円減少した一方で、売掛金及び契約資産が591百万円、前払費用が256百万円それぞれ増加した。固定資産は投資有価証券が保有株式の上昇などにより1,976百万円増加したほか、ソフトウェアが191百万円増加した。
負債合計は前期末比1,301百万円増加の5,892百万円となった。主な変動要因を見ると、有利子負債が61百万円減少した一方で、買掛金及び契約負債が637百万円、繰延税金負債が550百万円それぞれ増加した。また、純資産合計は前期末比1,621百万円増加の12,553百万円となった。利益剰余金が300百万円、その他有価証券評価差額金が1,217百万円、非支配株主持分が102百万円それぞれ増加した。
経営指標を見ると、自己資本比率が前期末の61.7%から60.2%に低下したものの、有利子負債比率は2.1%と低水準で、ネットキャッシュ(現金及び預金-有利子負債)も53億円強と潤沢にあることから、財務内容は良好な状態にあると判断される。また、収益性についてはROAで3.9%、ROEで2.9%、売上高営業利益率で2.7%といずれも低水準が続いているが、今後の成長に向けた先行投資を実施していることが主因であり、2025年2月期以降にこれら先行投資の効果が顕在化し、収益性も向上するものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
提供:フィスコ