利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 37社選出 <成長株特集>
本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に随時配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。「第1弾」(6月6日)、「第2弾」(6月9日)に続き、今回は第1弾を配信した6日時点の時価総額が200億円以上500億円未満の銘柄を対象に、24年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、セグエグループ <3968> [東証P]。24年1-3月期(第1四半期)の経常利益は8.1億円と過去最高だった前年同期を97.8%も上回って着地。官公庁の大型案件をはじめセキュリティ製品や自社開発製品の販売が好調だったほか、SBI証券との差金決済型自社株価先渡取引契約に基づくデリバティブ解約益として4億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。
2位のサイバーセキュリティクラウド <4493> [東証G]はWebセキュリティサービスのクラウド型WAF「攻撃遮断くん」、その自動運用サービス「WafCharm」などのユーザー数が拡大したことに加え、昨年9月に受託したデジタル庁のガバメントクラウドのセキュリティ案件も寄与し、1-3月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比2.1倍の3.4億円に膨らんだ。第1四半期実績だけで通期計画の7億円に対する進捗率は48.9%に達しており、業績上振れが期待される。
3位に入ったジャパンエンジンコーポレーション <6016> [東証S]の1-3月期(第4四半期)は新型省エネ主機関を中心に受注が好調に推移したうえ、環境対応や最先端技術搭載製品の販売によって単価も上昇した。また、アフターサービスやライセンス、部品供給も拡大し、2四半期連続で過去最高益を達成した。同時に発表した25年3月期の同利益は前期比10.0%増の38.7億円と2期連続で過去最高益を更新する見通しだ。併せて、9月末の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことも好感され、株価は5月27日に上場来高値1万7080円まで上値を伸ばし、その後も頑強な展開を続けている。
続く4位のヘッドウォータース <4011> [東証G]は顧客の年度末に向けた予算消化時期で生成AI案件が大きく伸びたほか、ロイヤルクライアント化の推進によって粗利率も過去最高を記録し、1-3月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比2.1倍の1.3億円に拡大して着地。5四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。
5位は物流センターなどを納入先とする荷物用エレベーター大手の守谷輸送機工業 <6226> [東証S]が入った。1-3月期(第4四半期)は原価増加に伴う価格転嫁が浸透したことに加え、修理関連の売り上げが大幅に増加し、経常利益は8.8億円(前年同期比2.7倍)と2四半期連続の最高益更新を遂げた。続く25年3月期は同利益が前期比8.4%増の28.5億円と2期連続で最高益を更新する見通しで、配当は前期比3円増の23円に増配する方針を示した。これを受けて株価は上昇し、13日には昨年9月につけた上場来高値を更新している。
14位にリスト入りしたゴム・化学品商社である三洋貿易 <3176> [東証P]の1-3月期(第2四半期)は、高付加価値品の販売増加や値上げ効果によって化学品部門の利益率が改善したほか、海外部門ではタイやメキシコを中心に自動車関連が好調だった。また、円安進行で為替差損益が好転したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、減益予想だった24年9月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正したことも好感され、株価は5月10日に上場来高値1733円まで上値を伸ばす場面があった。
23位のフコク <5185> [東証P]は世界シェアトップのワイパーラバーをはじめとする工業用ゴム製品メーカー。1-3月期(第4四半期)は自動車メーカーの生産調整が解消に向かう中、生産工程の合理化や原材料費上昇分の価格転嫁を進めたことに加え、円安効果も収益を押し上げた。続く25年3月期は経常利益が前期比17.2%増の48億円と10期ぶりの最高益更新を見込み、配当は前期比15円増の75円に増配する方針だ。好決算を背景に株価は約29年5ヵ月ぶりの高値圏を舞う展開となっている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3968> セグエG 97.8 813 411 26.7 1330 1050 25.7
<4493> サイバーセキ 95.4 342 175 25.2 700 559 41.2
<6016> ジャパンエン 93.3 1875 970 10.0 3870 3518 15.1
<4011> ヘッドウォ 50.6 131 87 47.7 229 155 140
<6226> 守谷輸送機 41.6 889 628 8.4 2850 2629 13.9
<5254> Arent 39.1 299 215 107 864 417 67.6
<9268> オプティマス 38.1 1819 1317 60.5 8400 5235 9.0
<3925> ダブスタ 29.5 852 658 8.9 2500 2296 13.4
<7500> 西川計測 25.8 1678 1334 40.3 3400 2423 12.2
<3834> 朝日ネット 23.8 640 517 10.8 2200 1986 11.1
<9341> GENOVA 23.4 834 676 18.4 2733 2309 13.5
<3649> ファインデ 22.3 865 707 4.2 1591 1527 23.4
<3655> ブレインP 21.3 496 409 15.4 1400 1213 24.4
<3176> 三洋貿易 21.0 2702 2233 4.9 7500 7149 8.9
<3901> Mラインズ 21.0 646 534 15.7 2300 1988 24.1
<3496> アズーム 20.5 458 380 40.0 1790 1279 30.2
<7187> ジェイリース 20.2 822 684 7.6 2810 2611 11.5
<2705> 大戸屋HD 12.2 523 466 0.5 1708 1699 27.8
<9028> ゼロ 11.2 2174 1955 0.6 5600 5568 8.1 *
<7059> コプロHD 9.1 731 670 22.7 2714 2211 16.4
<3663> セルシス 7.5 604 562 0.4 1611 1605 34.9
<4333> 東邦システム 7.1 465 434 8.0 1710 1583 23.5
<5185> フコク 6.5 1487 1396 16.7 4800 4113 10.1
<3984> ユーザーロカ 5.8 471 445 14.7 1556 1357 30.2
<9450> ファイバーG 5.6 779 738 10.0 2520 2290 12.9
<4685> 菱友システム 4.5 1200 1148 2.9 3700 3596 8.9
<4323> 日シス技術 4.0 1213 1166 11.8 3200 2861 16.8
<2932> STIFHD 3.6 714 689 3.0 2400 2330 17.6
<3939> カナミックN 3.1 367 356 26.5 1400 1107 26.5
<3983> オロ 2.9 757 736 8.5 2824 2602 20.0 *
<3835> eBASE 2.4 672 656 11.3 1850 1662 24.9
<2780> コメ兵HD 2.3 2321 2269 5.6 7900 7479 8.9
<4743> ITFOR 2.3 1075 1051 0.1 3850 3846 13.8
<2216> カンロ 2.1 1217 1192 1.1 3470 3432 13.5
<2359> コア 1.4 944 931 5.6 3400 3219 11.0
<3916> DIT 0.9 662 656 21.4 2500 2059 15.3
<3741> セック 0.7 443 440 6.7 1650 1547 18.9
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、セグエグループ <3968> [東証P]。24年1-3月期(第1四半期)の経常利益は8.1億円と過去最高だった前年同期を97.8%も上回って着地。官公庁の大型案件をはじめセキュリティ製品や自社開発製品の販売が好調だったほか、SBI証券との差金決済型自社株価先渡取引契約に基づくデリバティブ解約益として4億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。
2位のサイバーセキュリティクラウド <4493> [東証G]はWebセキュリティサービスのクラウド型WAF「攻撃遮断くん」、その自動運用サービス「WafCharm」などのユーザー数が拡大したことに加え、昨年9月に受託したデジタル庁のガバメントクラウドのセキュリティ案件も寄与し、1-3月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比2.1倍の3.4億円に膨らんだ。第1四半期実績だけで通期計画の7億円に対する進捗率は48.9%に達しており、業績上振れが期待される。
3位に入ったジャパンエンジンコーポレーション <6016> [東証S]の1-3月期(第4四半期)は新型省エネ主機関を中心に受注が好調に推移したうえ、環境対応や最先端技術搭載製品の販売によって単価も上昇した。また、アフターサービスやライセンス、部品供給も拡大し、2四半期連続で過去最高益を達成した。同時に発表した25年3月期の同利益は前期比10.0%増の38.7億円と2期連続で過去最高益を更新する見通しだ。併せて、9月末の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことも好感され、株価は5月27日に上場来高値1万7080円まで上値を伸ばし、その後も頑強な展開を続けている。
続く4位のヘッドウォータース <4011> [東証G]は顧客の年度末に向けた予算消化時期で生成AI案件が大きく伸びたほか、ロイヤルクライアント化の推進によって粗利率も過去最高を記録し、1-3月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比2.1倍の1.3億円に拡大して着地。5四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。
5位は物流センターなどを納入先とする荷物用エレベーター大手の守谷輸送機工業 <6226> [東証S]が入った。1-3月期(第4四半期)は原価増加に伴う価格転嫁が浸透したことに加え、修理関連の売り上げが大幅に増加し、経常利益は8.8億円(前年同期比2.7倍)と2四半期連続の最高益更新を遂げた。続く25年3月期は同利益が前期比8.4%増の28.5億円と2期連続で最高益を更新する見通しで、配当は前期比3円増の23円に増配する方針を示した。これを受けて株価は上昇し、13日には昨年9月につけた上場来高値を更新している。
14位にリスト入りしたゴム・化学品商社である三洋貿易 <3176> [東証P]の1-3月期(第2四半期)は、高付加価値品の販売増加や値上げ効果によって化学品部門の利益率が改善したほか、海外部門ではタイやメキシコを中心に自動車関連が好調だった。また、円安進行で為替差損益が好転したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、減益予想だった24年9月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正したことも好感され、株価は5月10日に上場来高値1733円まで上値を伸ばす場面があった。
23位のフコク <5185> [東証P]は世界シェアトップのワイパーラバーをはじめとする工業用ゴム製品メーカー。1-3月期(第4四半期)は自動車メーカーの生産調整が解消に向かう中、生産工程の合理化や原材料費上昇分の価格転嫁を進めたことに加え、円安効果も収益を押し上げた。続く25年3月期は経常利益が前期比17.2%増の48億円と10期ぶりの最高益更新を見込み、配当は前期比15円増の75円に増配する方針だ。好決算を背景に株価は約29年5ヵ月ぶりの高値圏を舞う展開となっている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3968> セグエG 97.8 813 411 26.7 1330 1050 25.7
<4493> サイバーセキ 95.4 342 175 25.2 700 559 41.2
<6016> ジャパンエン 93.3 1875 970 10.0 3870 3518 15.1
<4011> ヘッドウォ 50.6 131 87 47.7 229 155 140
<6226> 守谷輸送機 41.6 889 628 8.4 2850 2629 13.9
<5254> Arent 39.1 299 215 107 864 417 67.6
<9268> オプティマス 38.1 1819 1317 60.5 8400 5235 9.0
<3925> ダブスタ 29.5 852 658 8.9 2500 2296 13.4
<7500> 西川計測 25.8 1678 1334 40.3 3400 2423 12.2
<3834> 朝日ネット 23.8 640 517 10.8 2200 1986 11.1
<9341> GENOVA 23.4 834 676 18.4 2733 2309 13.5
<3649> ファインデ 22.3 865 707 4.2 1591 1527 23.4
<3655> ブレインP 21.3 496 409 15.4 1400 1213 24.4
<3176> 三洋貿易 21.0 2702 2233 4.9 7500 7149 8.9
<3901> Mラインズ 21.0 646 534 15.7 2300 1988 24.1
<3496> アズーム 20.5 458 380 40.0 1790 1279 30.2
<7187> ジェイリース 20.2 822 684 7.6 2810 2611 11.5
<2705> 大戸屋HD 12.2 523 466 0.5 1708 1699 27.8
<9028> ゼロ 11.2 2174 1955 0.6 5600 5568 8.1 *
<7059> コプロHD 9.1 731 670 22.7 2714 2211 16.4
<3663> セルシス 7.5 604 562 0.4 1611 1605 34.9
<4333> 東邦システム 7.1 465 434 8.0 1710 1583 23.5
<5185> フコク 6.5 1487 1396 16.7 4800 4113 10.1
<3984> ユーザーロカ 5.8 471 445 14.7 1556 1357 30.2
<9450> ファイバーG 5.6 779 738 10.0 2520 2290 12.9
<4685> 菱友システム 4.5 1200 1148 2.9 3700 3596 8.9
<4323> 日シス技術 4.0 1213 1166 11.8 3200 2861 16.8
<2932> STIFHD 3.6 714 689 3.0 2400 2330 17.6
<3939> カナミックN 3.1 367 356 26.5 1400 1107 26.5
<3983> オロ 2.9 757 736 8.5 2824 2602 20.0 *
<3835> eBASE 2.4 672 656 11.3 1850 1662 24.9
<2780> コメ兵HD 2.3 2321 2269 5.6 7900 7479 8.9
<4743> ITFOR 2.3 1075 1051 0.1 3850 3846 13.8
<2216> カンロ 2.1 1217 1192 1.1 3470 3432 13.5
<2359> コア 1.4 944 931 5.6 3400 3219 11.0
<3916> DIT 0.9 662 656 21.4 2500 2059 15.3
<3741> セック 0.7 443 440 6.7 1650 1547 18.9
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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