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9119 飯野海運

東証P
1,277円
前日比
-1
-0.08%
PTS
1,274円
14:59 06/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.6 1.02 3.13 4.85
時価総額 1,391億円
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飯野海運 Research Memo(2):120年以上の歴史を誇る海運会社


■会社概要

1. 会社概要
飯野海運<9119>は1899年の創業(飯野商会、京都府舞鶴市)し、今年で125周年を迎える海運会社である。企業理念に「安全の確保を最優先に、人々の想いを繋ぎ、より豊かな未来を築きます」を掲げ、現在は資源・エネルギー輸送を主力とする海運業(外航海運業、内航・近海海運業)と、本社の飯野ビルディング(東京都千代田区)を主力とするオフィスビル賃貸の不動産業を両輪として事業展開している。さらなる成長に向けて、事業ポートフォリオ経営の推進による経済的価値の向上に加え、マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)の克服により社会的価値の創造を図り、同社の掲げる共通価値の創造に向けた取り組みを一段と強化している。

2024年3月期末の資産合計は293,228百万円、純資産は132,126百万円、株主資本は115,991百万円、自己資本比率は45.0%、発行済株式数は108,900,000株(自己株式3,096,304株を含む)、1株当たり純資産(BPS)は1,248円25銭、連結従業員数は680名となっている。

グループは同社及びグループ会社83社(連結対象子会社67社、持分法適用会社7社、連結対象外関係会社9社)の合計84社で構成されている。海外では駐在事務所を上海に、現地法人をシンガポール、ドバイ、ロンドン、ヒューストンに、船舶管理拠点をプサン、マニラに展開している。主要な連結子会社は船舶管理を行っているイイノマリンサービス(株)、内航・近海海運業のイイノガストランスポート(株)などである。

2. 沿革
1899年、創業者の飯野寅吉(いいのとらきち)氏が京都府舞鶴市に飯野商会を設立して港湾荷役業および石炭運送業に着手した。その後、1944年に現商号の飯野海運株式会社に改称、2004年には海上運送業においてISO9001及びISO14001を同時認証取得、2005年にはビル賃貸業においてISO9001およびISO14001を同時認証取得した。そして今年7月に創業125周年を迎える。

海運業では1964年の海運集約に際して定期船部門を分離・譲渡し、以来、タンカー・不定期貨物船経営を主力としている。1980年代にケミカルタンカー事業に本格進出し、1991年にはインドネシア産LNGプロジェクトに参画してLNG輸送事業に進出、1996年にはカタール産LNGプロジェクトに参画、2002年には世界最大級のサウジアラビア・メタノール製造プロジェクトに参画した。また2019年12月には同社初の二元燃料主機関搭載メタノール船が竣工、2020年3月には同社保有船初のSOxスクラバー(脱硫装置)搭載VLCCが竣工、2022年2月にはLPGを燃料として使用できる同社初の二元燃料主機関搭載VLGCが竣工した。2024年2月にはゼロエミッション燃料として注目されるアンモニア燃料への将来的な切り替えに対応可能なアンモニア運搬船が竣工するなど、環境への負荷を低減する技術を積極導入している。

不動産業では2011年に飯野ビルディング建て替え1期工事が完了して開業、本社オフィスが日本初の「LEEDプラチナ認証」を取得、2014年に飯野ビルディング2期工事が完了してグランドオープンした。2020年3月には英国ロンドンのオフィスビルを取得して海外不動産を事業ポートフォリオに加えた。2021年6月には旧東京桜田ビルを含む新橋田村町地区市街地再開発事業の「日比谷フォートタワー」が竣工した。2024年3月には英国ロンドンにおいて2棟目となるオフィスビルを取得し、海外不動産事業を拡大させている。

株式関係では、1949年に東京証券取引所(以下、東証)へ上場、2022年4月に東証の市場区分見直しに伴ってプライム市場へ移行した。なお、重複上場に伴う事務の合理化を図るため、2023年4月に福岡証券取引所の上場廃止申請を行い、同年6月に受理された。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《HH》

 提供:フィスコ

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