利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 34社選出 <成長株特集>
本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に随時配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は6日に配信した時価総額2300億円以上の銘柄を対象とした「第1弾」に続き、6日時点の時価総額が500億円以上2300億円未満の銘柄を対象に、24年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している34社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、総合機械商社の第一実業 <8059> [東証P]。24年1-3月期(第4四半期)はエナジーソリューションズ事業でリチウムイオン電池製造設備の販売が増加したほか、自動車事業では欧州・米州向けに主力製品の大型案件が拡大し、経常利益は42.4億円とこれまでの過去最高益を59.0%上回って着地。併せて発表した25年3月期の経常利益は前期比14.4%増の103億円と2期連続で過去最高益を更新する見込みだ。好決算を受けて株価は上場来高値圏を走る展開となっている。
2位に入ったノーリツ鋼機 <7744> [東証P]の1-3月期(第1四半期)税引き前利益は76.5億円と前年同期比4.2倍に膨らんだ。音響機器関連事業でDJ機器の世界トップメーカーであるAlphaTheta、イヤホンやヘッドホンを主力とするJLabの両子会社が欧米で販売を伸ばしたほか、為替の円安効果もプラスに働いた。第1四半期業績の好調に伴い、減益予想だった24年12月期通期の同利益を一転して2期連続の最高益見通しに上方修正したことも好感され、株価は約20年10ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
3位の複合レジャー施設を運営するラウンドワン <4680> [東証P]は国内でボウリングやスポッチャが値上げ効果などで大きく伸びたうえ、良好な経済情勢を追い風に米国事業も好調に推移し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は110億円(前年同期比40.8%増)と4四半期ぶりの過去最高益を達成した。続く25年3月期の同利益は前期比3.1%増の250億円と3期連続の最高益更新を見込み、配当も前期比4円増の16円に増配する方針だ。
4位には空調・電気・水道衛生工事に強みを持つ総合設備大手のダイダン <1980> [東証P]が入った。1-3月期(第4四半期)は大型の半導体工場や車載用電池工場からの受注が好調に推移する中、適正価格での受注によって工事採算が改善し、8四半期ぶりに経常利益の最高益を塗り替えた。続く25年3月期は同利益が前期比28.4%増の153億円と実に31期ぶりの最高益更新を見込み、配当は104円と前期の株式分割を考慮した実質ベースで37.7%増配となる計画を示した。同社はデータセンターの施工実績が多く関連銘柄としても脚光を浴び、株価は5月28日に約32年半ぶりの高値3520円をつけている。
7位にリスト入りしたさくらインターネット <3778> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は、企業ITインフラのクラウドへの移行が加速する中、主力のクラウドサービスが好調に推移したことに加え、生成AI向けGPUクラウドサービスの提供を開始したことも収益を押し上げた。同時に発表した25年3月期の同利益は前期比2.6倍の19.6億円と14期ぶりの最高益更新を目指す。
16位の住友電設 <1949> [東証P]は国内の電力工事やデータセンターなどの一般電気工事を中心に大型手持ち工事が進捗し、1-3月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。25年3月期の同利益は前期比11.1%増の150億円と2期ぶりの最高益を見込み、配当は前期比8円増の114円と14期連続の増配を計画する。株価は5月9日に上場来高値3890円まで上値を伸ばす場面があった。
21位にリストアップされたタムロン <7740> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は、主力のカメラ用交換レンズが国内と中国で利益率の高い自社ブランドの好調な販売が継続したほか、車載用レンズも安全運転支援システム(ADAS)の普及による旺盛な需要を背景にセンシング用途を中心に大きく伸びた。また、円安や原価低減の効果も寄与し、3四半期ぶりに経常利益の最高益を更新した。併せて、減益予想だった24年12月期上期の同利益を一転して最高益見通しに上方修正したことも評価され、株価は青空圏で頑強な動きを続けている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<8059> 第一実 59.0 4240 2667 14.4 10300 9004 9.8
<7744> ノーリツ鋼機 42.1 7657 5389 12.0 15400 13747 15.0 *
<4680> ラウンドワン 40.8 11084 7874 3.1 25060 24316 11.9
<1980> ダイダン 36.3 5036 3696 9.8 15300 13936 11.8
<7868> 広済堂HD 35.5 2471 1824 17.4 7750 6600 16.9
<5253> カバー 29.5 2147 1658 29.8 7300 5623 21.6
<3778> さくらネット 27.1 445 350 64.2 1960 1194 146
<8897> ミラースHD 25.8 12741 10127 23.2 16000 12984 6.0
<7972> イトーキ 24.7 6015 4824 16.9 10000 8555 10.6
<9934> 因幡電産 19.1 6642 5578 5.4 23800 22589 12.9
<7994> オカムラ 18.7 11237 9464 1.0 26500 26227 9.8
<6200> インソース 18.4 1342 1133 16.5 4585 3937 25.0
<3679> じげん 17.7 1587 1348 16.0 6300 5430 15.2 *
<6947> 図研 16.7 1800 1542 8.5 5900 5439 21.9
<6371> 椿本チ 16.6 7318 6275 2.3 24000 23450 9.5
<1949> 住友電設 16.2 6753 5810 4.2 15000 14394 11.9
<9229> サンウェルズ 12.8 928 823 36.4 4006 2938 32.2
<9416> ビジョン 9.1 1553 1423 21.2 5256 4337 16.5
<7071> アンビスHD 8.8 2804 2577 20.7 10309 8541 30.3
<6455> モリタHD 7.3 6177 5756 3.7 10500 10129 11.1
<7740> タムロン 6.9 4598 4302 2.3 14300 13972 16.7
<6099> エラン 6.8 1065 997 14.9 4230 3681 18.3
<7745> A&Dホロン 6.5 2949 2770 9.0 8980 8240 12.0
<3097> 物語コーポ 6.4 2732 2567 14.9 8250 7179 23.2
<6196> ストライク 4.7 2361 2256 34.9 7030 5211 18.8
<5027> エニマインド 4.2 321 308 79.9 1130 628 84.2 *
<4373> シンプレクス 3.3 2437 2360 20.7 10554 8744 22.9 *
<8381> 山陰合銀 2.8 9168 8917 6.8 26400 24727 11.7
<4071> PAコンサル 2.5 1138 1110 30.5 4800 3678 24.4
<4481> ベース 2.5 1281 1250 20.2 5642 4692 13.5
<1879> 新日本建 1.9 7544 7403 0.2 17700 17671 7.1
<3844> コムチュア 1.8 1337 1314 6.6 4900 4597 17.7
<7595> アルゴグラフ 1.0 2669 2643 3.2 10000 9686 14.2
<9746> TKC 0.9 5320 5270 2.9 15200 14772 15.6
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している34社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、総合機械商社の第一実業 <8059> [東証P]。24年1-3月期(第4四半期)はエナジーソリューションズ事業でリチウムイオン電池製造設備の販売が増加したほか、自動車事業では欧州・米州向けに主力製品の大型案件が拡大し、経常利益は42.4億円とこれまでの過去最高益を59.0%上回って着地。併せて発表した25年3月期の経常利益は前期比14.4%増の103億円と2期連続で過去最高益を更新する見込みだ。好決算を受けて株価は上場来高値圏を走る展開となっている。
2位に入ったノーリツ鋼機 <7744> [東証P]の1-3月期(第1四半期)税引き前利益は76.5億円と前年同期比4.2倍に膨らんだ。音響機器関連事業でDJ機器の世界トップメーカーであるAlphaTheta、イヤホンやヘッドホンを主力とするJLabの両子会社が欧米で販売を伸ばしたほか、為替の円安効果もプラスに働いた。第1四半期業績の好調に伴い、減益予想だった24年12月期通期の同利益を一転して2期連続の最高益見通しに上方修正したことも好感され、株価は約20年10ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
3位の複合レジャー施設を運営するラウンドワン <4680> [東証P]は国内でボウリングやスポッチャが値上げ効果などで大きく伸びたうえ、良好な経済情勢を追い風に米国事業も好調に推移し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は110億円(前年同期比40.8%増)と4四半期ぶりの過去最高益を達成した。続く25年3月期の同利益は前期比3.1%増の250億円と3期連続の最高益更新を見込み、配当も前期比4円増の16円に増配する方針だ。
4位には空調・電気・水道衛生工事に強みを持つ総合設備大手のダイダン <1980> [東証P]が入った。1-3月期(第4四半期)は大型の半導体工場や車載用電池工場からの受注が好調に推移する中、適正価格での受注によって工事採算が改善し、8四半期ぶりに経常利益の最高益を塗り替えた。続く25年3月期は同利益が前期比28.4%増の153億円と実に31期ぶりの最高益更新を見込み、配当は104円と前期の株式分割を考慮した実質ベースで37.7%増配となる計画を示した。同社はデータセンターの施工実績が多く関連銘柄としても脚光を浴び、株価は5月28日に約32年半ぶりの高値3520円をつけている。
7位にリスト入りしたさくらインターネット <3778> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は、企業ITインフラのクラウドへの移行が加速する中、主力のクラウドサービスが好調に推移したことに加え、生成AI向けGPUクラウドサービスの提供を開始したことも収益を押し上げた。同時に発表した25年3月期の同利益は前期比2.6倍の19.6億円と14期ぶりの最高益更新を目指す。
16位の住友電設 <1949> [東証P]は国内の電力工事やデータセンターなどの一般電気工事を中心に大型手持ち工事が進捗し、1-3月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。25年3月期の同利益は前期比11.1%増の150億円と2期ぶりの最高益を見込み、配当は前期比8円増の114円と14期連続の増配を計画する。株価は5月9日に上場来高値3890円まで上値を伸ばす場面があった。
21位にリストアップされたタムロン <7740> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は、主力のカメラ用交換レンズが国内と中国で利益率の高い自社ブランドの好調な販売が継続したほか、車載用レンズも安全運転支援システム(ADAS)の普及による旺盛な需要を背景にセンシング用途を中心に大きく伸びた。また、円安や原価低減の効果も寄与し、3四半期ぶりに経常利益の最高益を更新した。併せて、減益予想だった24年12月期上期の同利益を一転して最高益見通しに上方修正したことも評価され、株価は青空圏で頑強な動きを続けている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<8059> 第一実 59.0 4240 2667 14.4 10300 9004 9.8
<7744> ノーリツ鋼機 42.1 7657 5389 12.0 15400 13747 15.0 *
<4680> ラウンドワン 40.8 11084 7874 3.1 25060 24316 11.9
<1980> ダイダン 36.3 5036 3696 9.8 15300 13936 11.8
<7868> 広済堂HD 35.5 2471 1824 17.4 7750 6600 16.9
<5253> カバー 29.5 2147 1658 29.8 7300 5623 21.6
<3778> さくらネット 27.1 445 350 64.2 1960 1194 146
<8897> ミラースHD 25.8 12741 10127 23.2 16000 12984 6.0
<7972> イトーキ 24.7 6015 4824 16.9 10000 8555 10.6
<9934> 因幡電産 19.1 6642 5578 5.4 23800 22589 12.9
<7994> オカムラ 18.7 11237 9464 1.0 26500 26227 9.8
<6200> インソース 18.4 1342 1133 16.5 4585 3937 25.0
<3679> じげん 17.7 1587 1348 16.0 6300 5430 15.2 *
<6947> 図研 16.7 1800 1542 8.5 5900 5439 21.9
<6371> 椿本チ 16.6 7318 6275 2.3 24000 23450 9.5
<1949> 住友電設 16.2 6753 5810 4.2 15000 14394 11.9
<9229> サンウェルズ 12.8 928 823 36.4 4006 2938 32.2
<9416> ビジョン 9.1 1553 1423 21.2 5256 4337 16.5
<7071> アンビスHD 8.8 2804 2577 20.7 10309 8541 30.3
<6455> モリタHD 7.3 6177 5756 3.7 10500 10129 11.1
<7740> タムロン 6.9 4598 4302 2.3 14300 13972 16.7
<6099> エラン 6.8 1065 997 14.9 4230 3681 18.3
<7745> A&Dホロン 6.5 2949 2770 9.0 8980 8240 12.0
<3097> 物語コーポ 6.4 2732 2567 14.9 8250 7179 23.2
<6196> ストライク 4.7 2361 2256 34.9 7030 5211 18.8
<5027> エニマインド 4.2 321 308 79.9 1130 628 84.2 *
<4373> シンプレクス 3.3 2437 2360 20.7 10554 8744 22.9 *
<8381> 山陰合銀 2.8 9168 8917 6.8 26400 24727 11.7
<4071> PAコンサル 2.5 1138 1110 30.5 4800 3678 24.4
<4481> ベース 2.5 1281 1250 20.2 5642 4692 13.5
<1879> 新日本建 1.9 7544 7403 0.2 17700 17671 7.1
<3844> コムチュア 1.8 1337 1314 6.6 4900 4597 17.7
<7595> アルゴグラフ 1.0 2669 2643 3.2 10000 9686 14.2
<9746> TKC 0.9 5320 5270 2.9 15200 14772 15.6
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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