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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6370 栗田工業

東証P
6,028円
前日比
-3
-0.05%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.7 2.03 1.53 2.60
時価総額 7,005億円
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田部井美彦氏【日経平均続急伸、4万円大台復帰は見えてくるか】(2) <相場観特集>


―ザラ場3万9000円台回復、6月相場反騰のシナリオは―

 3日の東京株式市場は日経平均株価が続伸し一時フシ目の3万9000円台に乗せる場面があった。前週末の米国株市場でNYダウが570ドル高超と約1年ぶりの大幅高を演じ、これに追随する動きとなっている。ただ、3万9000円台は滞留出来高も多く戻り売り圧力も意識されやすい。ここから一段と上昇基調を鮮明に4万円台復帰を目指す展開となるかどうかは、はっきりしない部分もある。夏場に向けた相場展望とここからの物色対象について、経験豊富な市場関係者2人に意見を聞いた。

●「東京市場は往来相場が継続も、賃金動向などの確認必要」

田部井美彦氏(内藤証券 投資調査部 リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト)

 東京市場の6月相場はもみ合い展開が続くとみている。今月は11~12日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、13~14日に日銀金融政策決定会合が予定されている。このため経済指標などを注視する展開が見込まれる。

 6月のFOMCは金融政策の現状維持を予想しているが、年内1回でも利下げがあり得るという期待がつながれば、米国市場にはアク抜け感が出て右肩上がりの展開が続くとみている。今後、半導体関連やスマートフォンの生産などで堅調な数字が出てくることが期待できる。

 一方、東京市場ではインフレを超える賃金の上昇が求められていると思う。ボーナスなど一時的なものではなく、ベース面での着実な賃上げが必要とされている。現在の状況では、6月日銀会合での早期利上げはないと予想している。

 こうしたなか、6月の日経平均株価の予想レンジは3万7000~4万円前後を見込んでいる。日経平均株価は年初から3月まで大幅に上昇したが、この過程で米国の利下げや日本企業の今期増益、賃上げなどは織り込んでしまった。足もとは「健全な調整」とも呼べる状況であり、当面は3万9000円を中心としたレンジ相場が続くとみている。

 個別銘柄では、やはり 半導体関連株は要注目だろう。水処理関連の栗田工業 <6370> [東証P]のほかニデック <6594> [東証P]も半導体関連株として見直し余地があるとみている。また、電力需要の拡大が関心を集めるなか、変電所向け設備で強みを持つSWCC <5805> [東証P]も注目される。更に、外食企業で海外展開を積極的に進める動きが目立つが、なかでもゼンショーホールディングス <7550> [東証P]などに再評価余地があるとみている。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(たべい・よしひこ)
内藤証券リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト。株式市況全般、経済マクロの調査・分析だけでなく、自動車、商社、アミューズメント、機械などの業種を担当するリサーチアナリストとして活動。年間200社程度の企業への訪問、電話取材、事業説明会への参加などを通して「足で稼ぐ調査・情報の収集」に軸足を置いている。

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