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4714 リソー教育

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リソー教育 Research Memo(1):ヒューリックとの関係強化によりさらなる成長を目指す


■要約

リソー教育<4714>は“完全個別指導”と“進学指導”を組み合わせた独自の高付加価値型ビジネスモデルを構築し、事業領域を拡大している教育サービス企業である。幼稚園・小学校受験指導の(株)伸芽会や家庭教師派遣の(株)名門会、学校内個別指導の(株)スクールTOMAS、ツアー体験企画や体操教室を運営する(株)プラスワン教育などを子会社に持ち、幼児から社会人まで多様な教育サービスを提供している。

1. ヒューリックとの関係強化により積極拡大を目指す
同社は2024年4月8日付で、資本業務提携先であったヒューリック<3003>による公開買い付けに賛同する意見表明と、ヒューリックを割当予定先とする第三者割当増資を発表した。公開買付株数は39,447千株(1株当たり320円)、買付期間は同年4月9日?5月22日までを予定しており、その後に第三者割当増資(15,596千株、1株当たり218円)を実施する。最終的にヒューリックの出資比率は2024年2月期末の20.6%から51.0%に上昇し同社の親会社となる。なお、株式上場については維持する。ヒューリックは成長戦略として新規事業領域の育成を掲げており、教育サービス事業について同社を中核会社として拡大していくことになる。今後はヒューリック及びコナミスポーツ(株)との共同プロジェクトとなる教育特化ビル「こどもでぱーと」を展開していくほか、ヒューリックが所有・開発する不動産への新規出校や既存事業の強化につながるM&Aの支援などを受けながら、さらなる事業拡大を推進する。

2. 2024年2月期の業績概要
2024年2月期の連結業績は、売上高で前期比2.3%増の32,215百万円、営業利益で同7.7%増の2,586百万円、経常利益で同7.0%増の2,614百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同14.1%増の1,703百万円となった。グループ生徒数は期末時点で前期末比1.7%減と微減となったものの、「TOMAS」や「名門会」「伸芽会」で人件費増分に見合う授業料の改定を実施した効果により増収を確保した。利益面では、増収効果並びに広告費を中心に経費の戦略的な見直しを実施したことにより2期ぶりの増益に転じた。事業セグメント別では、学校内個別指導事業と家庭教師派遣教育事業が増益に貢献した。

3. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の33,960百万円、営業利益で同3.2%増の2,670百万円、経常利益で同2.1%増の2,670百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.4%増の1,710百万円となる見通し。学校内個別指導事業が導入校数及び導入学年の拡大により2ケタ増収増益と好調を持続するほか、主力の学習塾事業も新規開校や退会率の抑制による生徒数回復で増収増益に転じる見込み。利益率が若干低下する見込みとなっているが、特に低下する要因は見当たらず保守的に見積もっているものと思われ、売上高が計画通りに伸長すれば利益面での上振れが期待される。

4. 中期経営計画
2025年2月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画では、最終年度となる2027年2月期の業績目標として売上高38,260百万円、営業利益3,360百万円を掲げた。3年間の年平均成長率は売上高で5.9%、営業利益で9.1%となる。少子化の進展と学習塾業界の競争激化が継続するなかで、引き続き高品質なサービスの提供により差別化を図り着実な成長を目指す。成長ドライバーは学習塾事業と学校内個別指導事業となる。幼児教育事業についても、「伸芽会」の経営立て直しや「こどもでぱーと」の展開により再成長軌道に乗せていく。「こどもでぱーと」は2025年春に2棟を開業し、2029年までに首都圏で20棟の展開を目標としている。なお、株主還元については配当性向50%以上を目途に実施することを基本方針に、2025年2月期の1株当たり配当金は10.0円(配当性向90.3%)を予定している。

■Key Points
・2024年2月期の売上高は過去最高を更新、経費削減により各利益も2期ぶりの増益に転じる
・2025年2月期は学習塾事業と学校内個別指導事業がけん引し、増収増益となる見通し
・囲い込み戦略による既存事業の成長と異業種連携による新規事業の拡大により年率1ケタ台後半の持続的成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《AS》

 提供:フィスコ

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