本日の注目個別銘柄:ケミプロ化成、アビックス、共英製鋼など
<7836> アビックス 105 +14
急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の0.4億円から1.1億円に上方修正。デジタルサイネージの需要が旺盛で多くの業界で導入が進んだこと、デジタルマーケティングによる販促効果が大きかったことなどで、デジタルサイネージ関連事業における情報機器部門の売上高が予想を上回っているもよう。過去比較でも極めて高水準の収益状況となる。
<5440> 共英製鋼 2543 +191
大幅続伸。先週末に業績予想の修正を発表している。営業利益は従来予想の200億円から210億円、前期比41.7%増に引き上げ。棒鋼の値上げ効果やスクラップ価格の値下がりなどが背景とみられる。修正幅にインパクトは限定的だが、年間配当金も従来計画の80円から90円に引き上げている。先週末終値ベースでの配当利回りは3.8%程度となり、ポジティブな反応につながっているようだ。
<3073> DDグループ 1204 +67
大幅反発。26年2月期までの中期経営計画計数目標の修正を発表している。26年2月期営業利益は当初計画の28億円から40億円にまで引き上げている。24年2月期営業利益は32.4億円と計画値を前倒しで達成しており、25年2月期も35億円まで伸長の見込みとなっている。中計の上振れは想定線ではあるが、株価が安値圏にあり、当面の業績に対する安心感が見直しの動きにもつながっている。
<6967> 新光電工 5525 +9
下げ渋りもみ合い。先週末に業績予想の下方修正を発表、24年3月期営業利益は従来予想の350億円から248億円、前期比67.7%減に引き下げている。ただ、第3四半期までで前年同期比74.7%減益であったため、業績の下振れ自体は想定線と捉えられる。下方修正後の1-3月期は増益に転じる見込みとなっており、今後は来年度の回復期待も織り込む形から、短期的な悪材料出尽くし感が強まる状況のようだ。
<4960> ケミプロ化成 479 +80
ストップ高。先週末に業績予想の上方修正を発表。経常利益は従来予想の1億円から1.3億円に、純利益は0.8億円から1.2億円に引き上げた。主力のプラスチック添加剤の販売が上振れたこと、受託製造製品の追加受注獲得が工場稼働率改善に寄与し生産休止費用が減少したこと、減損処理済資産の処分・圧縮を進めたことなどが背景。修正幅は限定的だが、第3四半期までで経常利益は前年同期比4割超の大幅減益であった。
<2053> 中部飼料 1173 +81
大幅反発。先週末に24年3月期の業績修正を発表している。営業利益は従来予想の30億円から39億円、前期比2.3倍に上方修正。飼料事業において第4四半期に畜産飼料の原料ポジションが想定以上に改善したほか、電力費・燃料費など変動費の増加が想定を下回ったことか上振れの背景に。第3四半期までは2ケタの減益であった。年間配当金も従来計画の34円から40円に引き上げ、前期比でも6円の増配となる。
<7201> 日産自 550.4 -11
大幅続落。先週末に24年3月期の業績下方修正を発表している。営業利益は従来予想の6200億円から5300億円に引き下げ、市場コンセンサスも従来会社予想水準であったとみられる。下方修正の要因は、販売台数の減少、並びに、インフレの影響などによるサプライヤーのコスト負担を軽減する取り組みなどによるものとしている。足元で為替相場が円安水準となっていたため、下振れには意外感も強いようだ。
<6238> フリュー 1173 -89
大幅続落。先週末に3月の月次動向を発表している。売上高は前年同月比3.9%増となったが、伸び率は8月以来の1ケタ台にとどまっており、マイナス材料視される形になっている。主力の世界観ビジネスは高成長続くが、直近との比較で増収率はやや鈍化。ガールズトレンドビジネス、フリューニュービジネスなどは前年比減少に転じる状況となっている。
<7198> SBIアルヒ 844 -57
大幅続落。先週末に業績予想の下方修正を発表、24年3月期税引前利益は従来予想の30億円から23億円、前期比44.2%減に引き下げ。固定金利と変動金利の金利差等を背景にフラット35市場が引き続き低調、期待していた「フラット35」子育てプラスに関しても、期中に実行される新規案件が想定よりも少なかったようだ。新年度業績対する期待感などもやや後退の方向とみられる。
<8035> 東エレク 32450 -1080
続落。先週末の米国市場では、エヌビディアが10%安となるなど、SOX指数が4%超の下落となった。TSMCの業界見通し下方修正などが響く形に。本日の日経平均は地政学リスクの緩和では反発に転じているものの、同社など半導体関連には引き続き売りが優勢となった。なお、同社に関しては、UBS証券が現在想定できるプラス要因の殆どを株価は織り込んだとして、投資判断を「ニュートラル」に格下げしている。
《ST》
提供:フィスコ