【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):トランザク、ネクソン、NTTデータ
トランザク <日足> 「株探」多機能チャートより
トランザクション<7818>が大幅反発。東京証券取引所が前週末19日の取引終了後、22日付で同社株を貸借銘柄に選定すると発表。株式の流動性向上を期待した買いが入ったようだ。日本証券金融も22日約定分からトランザクを貸借銘柄に追加した。
■中部飼料 <2053> 1,173円 +81 円 (+7.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
中部飼料<2053>が急反発。前週末19日の取引終了後、24年3月期の連結業績に関し、最終利益が計画の26億円から33億円(前の期比4.0倍)に上振れして着地したようだと発表した。期末配当予想も6円増額して23円に見直しており、これらを好感した買いが入った。畜産飼料の原料ポジションが想定以上に改善したほか、電力費・燃料費の増加幅が想定を下回り、利益を押し上げる要因となった。前期の年間配当予想は40円(同6円増配)となる。売上高に関しては、計画を20億円下回る2340億円(同3.9%減)で着地する格好となったという。
■ネクソン <3659> 2,465円 +133 円 (+5.7%) 本日終値
ネクソン<3659>が急反発した。22日、連結子会社が開発を手掛ける「アラド戦記モバイル」について、中国での配信を5月21日に開始すると発表。これを材料視した買いが入った。中国のテンセントがマーケティングや運用をサポートする。原作の「アラド戦記」は世界累計登録者が8億5000万人超で、累計総売上高220億ドルを超える規模の世界最大のゲームタイトルの一つであり、同作をベースとした最新作を中国のモバイルゲーム市場に投入する。
■フジ・コーポレーション <7605> 1,705円 +92 円 (+5.7%) 本日終値
フジ・コーポレーション<7605>が高い。前週末19日取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。取得上限は100万株(自己株式を除く発行済み株数の5.3%)、または17億円。期間は5月1日から来年4月18日まで。
■NTTデータグループ <9613> 2,363.5円 +116.5 円 (+5.2%) 本日終値
NTTデータグループ<9613>が大幅反発。19日付の日本経済新聞電子版で「筑波大学はNTTデータ、あいおいニッセイ同和損害保険とそれぞれ数理・データサイエンス・AI(MDA)分野の人材育成で戦略パートナーシップ協定を結んだ」と報じられており、好材料視されたようだ。記事によると、NTTデータが持つデータとAI技術を活用し、気候変動や人口問題など地球規模の課題を解決できる人材創出を目指すという。また筑波大学の学生をNTTデータに派遣しMDA分野をリードする人材育成も進めるとしている。
■スズデン <7480> 2,081円 +73 円 (+3.6%) 本日終値
スズデン<7480>が反発。午後2時30分ごろ、24年3月期連結業績予想について売上高を506億円から509億円(前の期比24.5%減)へ、営業利益を24億円から27億8000万円(同36.8%減)へ上方修正すると発表。あわせて期末配当予想を50円から67円に増額しており、これらを好感した買いが入った。想定以上に期末の売り上げが増加したことが要因。業務効率化への取り組みにより販管費減少に努めたことも奏功した。なお、年間配当額は中間配当53円とあわせ、120円(前の期190円)となる見通し。
■味の素 <2802> 5,564円 +192 円 (+3.6%) 本日終値
味の素<2802>が反発。前週末19日の取引終了後、自社株569万9700株(発行済み株数の1.09%)を5月27日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は5億1573万1154株となる。
■寿スピリッツ <2222> 1,653円 +52 円 (+3.3%) 本日終値
寿スピリッツ<2222>が反発。10時40分ごろに関東財務局に提出された大量保有報告書で、キャピタル・リサーチ・アンド・マネジーメント(カリフォルニア州)及び共同保有者の保有割合が5.17%となったことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は顧客である日本国外の投資信託のための純投資としており、報告義務発生日は4月15日となっている。
■三菱UFJ <8306> 1,546円 +46 円 (+3.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軒並み高、第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など大手生保株も上値指向を明示している。日銀による追加利上げが前倒し的に行われるのではないかという見方がマーケットに広がっている。前週末19日に植田日銀総裁が米ワシントンで「基調的な物価の上昇が続けば、金利引き上げの可能性が非常に高まる」と発言したことを受け、大手金融株にとっては運用環境の改善思惑につながり、足もとの株価を刺激しているようだ。米国株市場が主導する形で半導体セクターなどハイテク系グロース株に逆風が強まるなか、機関投資家のバリュー株シフトの動きも影響しているとみられる。
■テイ・エス テック <7313> 1,936.5円 +47.5 円 (+2.5%) 本日終値
テイ・エス テック<7313>が反発。前週末19日の取引終了後、インドに四輪車用シートの新工場を建設すると発表しており、好材料視された。マルチ・スズキ・インディア社向け四輪車用シート事業の受注拡大に対応した生産体制を構築することが目的で、新規顧客向け事業を新工場に移管することで生産能力の拡大に加え、既存工場で創出されたスペースを生産の自動化など高効率生産の推進に活用することで、インド市場における更なる事業拡大やコスト競争力の強化を目指すという。投資額は約6億円の予定で、25年6月の完成を目指す。なお、24年3月期及び25年3月期業績への影響は軽微としている。
株探ニュース