アトラG Research Memo(8):ほねつぎチェーンの異業種企業からの参入促進、既存事業の成長路線を継続
■今後の見通し
2. 成長戦略アップデート
接骨院の数は増加傾向にあるが、医療費は減少傾向にあるため、アトラグループ<6029>では医療費に依存し過ぎることなく、自費施術や物販の拡大、周辺事業への進出などを通じて収益基盤の多角化を進める方針を打ち出している。そのため、鍼灸接骨院の新規開設をやみくもに進めて店舗数の拡大を狙うのではなく、鍼灸接骨院との親和性の高い「ほねつぎデイサービス事業」や「アトラアカデミー」を通じた施術者向けの有料の技術セミナーを通じた収益機会の獲得、さらには自費診療を促進し、競争の激化する接骨院の差別化を図ることができる機材販売(単なるメーカーからの機材仕入れだけでなく、同社自身がメーカー機能を有し、企画から製造・販売まで担う、より独自色の強い機材の提供が今後は徐々に増加すると見られる)などに注力している。同社の強みは長年にわたり積み上げてきた鍼灸接骨院で培った店舗運営ノウハウであり、店舗におけるオペレーションや経営指導、コンサルティングなどを総合的に展開し、鍼灸接骨院におけるすべての課題に対応することが可能であることだ。2023年8月にはブレインテック関連事業を推進しているメディアシークと基本合意書を締結し、接骨院向けに脳波を活用したブレインテックトレーニングサービスの提供も開始するなど、他社との積極的な協業を通じて新たな事業領域への進出も続けている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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提供:フィスコ