話題株ピックアップ【夕刊】(2):菱地所、三井化学、オリンパス
■三菱地所 <8802> 2,748.5円 +52.5 円 (+2.0%) 本日終値
三菱地所<8802>、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>、東京建物<8804>など大手をはじめ不動産株が軒並み上昇、業種別騰落では東証33業種中、値上がり率で断トツとなった。今月中旬を境に不動産セクターへの見直し買いが目立っているが、足もとで一段と買いに弾みがついている。26日に国土交通省が発表した公示地価では全国平均(全用途)が前年比2.3%の上昇と大幅に水準を切り上げ、約33年ぶりの高さとなったことが株価を刺激する格好となっている。また、きょう午前中に青森県金融経済懇談会で挨拶を行った日銀の田村審議委員が、「(現状は)金融政策正常化への第一歩を踏み出した」とする一方、「当面緩和的な金融環境が継続する」とコメントしたことが伝わり、これも不動産セクターにとってポジティブに捉えられた。
■三井化学 <4183> 4,532円 +77 円 (+1.7%) 本日終値
三井化学<4183>と出光興産<5019>は後場に強含みの展開。この日、両社は千葉地区のエチレン装置の集約による生産最適化に向けて検討を開始することで合意したと発表。中期的な観点で収益力の強化につながると受け止めた投資家の買いが入ったようだ。中国を中心に大型石化装置の増設が相次ぐ一方で、国内でのエチレン需要は減衰し、日本のエチレン装置の稼働が低迷を余儀なくされる状況が続いていた。集約時期は2027年度をメドとし、出光興産側の装置を停止し、三井化学側に集約したうえで、有限責任事業組合(LLP)もしくは合弁会社などにより共同運営する方向で検討を進めるという。
■オリンパス <7733> 2,185円 +33.5 円 (+1.6%) 本日終値
オリンパス<7733>は4日ぶりに反発。26日の取引終了後、自社株3744万6500株(発行済み株数の3.08%)を4月30日付で消却すると発表しており、好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は11億7770万200株となる。
■スギホールディングス <7649> 2,593.5円 +39 円 (+1.5%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が続伸。26日の取引終了後、集計中の24年2月期連結業績について、営業利益が従来予想の350億円から365億円(前の期比15.3%増)、純利益が205億円から215億円(同13.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。売上高は7425億円(同11.2%増)の従来予想に沿った形で着地したようだが、前回上方修正を発表した第3四半期決算以降も売り上げが好調に推移し、収益性が更に向上したことが利益を押し上げたとしている。
■日本郵船 <9101> 4,231円 +60 円 (+1.4%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>などをはじめ海運株が総じて強い動きをみせた。地政学リスクを背景としたコンテナ船運賃市況の上昇もここ最近は頭打ちとなり、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も直近は下落歩調を強めている。海運市況の軟化を背景に3月に入ってから海運セクターの株価は調整色をみせていたが、目先売り一巡感も観測される状況となった。今3月期年間配当は軒並み大幅減配となっているが、商船三井の配当利回りは足もとで4%を超えるなど依然として高く、きょうが3月期決算企業の権利付き最終売買日ということもあり、インカムゲイン狙いの買いも誘導しているもようだ。
■日本光電 <6849> 4,006円 +45 円 (+1.1%) 本日終値
日本光電<6849>が続伸。26日の取引終了後、特別利益の計上について発表し、ポジティブ視されたようだ。同社と一部の連結子会社において退職給付制度の改定を行った。これに伴い、退職給付制度改定益40億円を24年3月期の連結決算において特別利益として計上する見込み。今期の業績予想には織り込んでいない。今後、業績予想の修正の必要が生じた場合は速やかに開示するとしている。
■三越伊勢丹 <3099> 2,505円 +26 円 (+1.1%) 本日終値
三越伊勢丹ホールディングス<3099>が反発。26日の取引終了後、自社株700万2400株(発行済み株数の1.76%)を4月30日付で消却すると発表しており、好材料視されたようだ。
■TOKAI <3167> 1,014円 +10 円 (+1.0%) 本日終値
TOKAIホールディングス<3167>が3日ぶりに反発した。26日の取引終了後、連結子会社でエネルギー事業を展開するTOKAIが、法人向けの中小規模オンサイト型PPA(電力販売契約)の販売を開始すると発表。今後の事業へのプラス効果を期待した買いが入ったようだ。顧客が所有する敷地や屋根などのスペースを同社が借り受け、同社負担で太陽光発電設備を設置し、電力を顧客に販売するというビジネススキームで、顧客は設備投資をしなくても再生可能エネルギーによる電力を利用できる。TOKAIは2021年度から一般住宅向けのオンサイト型PPAの販売を開始していたが、規模と販売先を拡大する。
■トピー工業 <7231> 2,833円 -187 円 (-6.2%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
トピー工業<7231>は反落。26日の取引終了後、24年3月期連結業績予想修正について売上高を3430億円から3360億円(前期比0.4%増)へ、純利益を75億円から53億円(同16.2%減)へ下方修正すると発表。あわせて期末配当予想を78円から68円に減額しており、これを嫌気した売りが出た。国内自動車メーカーの品質問題に伴う減産が影響する。加えて、中国の景気減速に伴う持ち分法による投資損益悪化や、発電事業の廃止に伴う費用の発生も響く見通し。期末配当の減額により、年間配当は98円(前期88円)となる見込みだ。
■グッドコムアセット <3475> 868円 +62 円 (+7.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
グッドコムアセット<3475>が大幅高で800円台半ばに急浮上してきた。昨年12月初旬に前期(23年10月期)業績の下方修正を嫌気され急落したが、600円近辺で大口資金が拾う形で下げ止まり、その後は目先筋の売り物をこなしつつ次第高の展開に変わった。24年10月期は営業利益で2.5倍化が見込まれている。ここ不動産株全般が水準を切り上げ、きょうも業種別騰落で「不動産」は33業種中値上がり率トップとなっており、都内で投資用マンションの企画・開発・販売を手掛ける同社株にも上値を見込んだ買いが観測される。時価予想PERは7倍台で、配当利回りも4%を超える水準。1000円未満の株価に買いやすさがあるほか、10月期決算のため足もと駆け込みでの配当権利取り目的の買いは誘導されないものの、インカムゲイン狙いの動きも株価上昇を後押ししている。
株探ニュース
三菱地所<8802>、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>、東京建物<8804>など大手をはじめ不動産株が軒並み上昇、業種別騰落では東証33業種中、値上がり率で断トツとなった。今月中旬を境に不動産セクターへの見直し買いが目立っているが、足もとで一段と買いに弾みがついている。26日に国土交通省が発表した公示地価では全国平均(全用途)が前年比2.3%の上昇と大幅に水準を切り上げ、約33年ぶりの高さとなったことが株価を刺激する格好となっている。また、きょう午前中に青森県金融経済懇談会で挨拶を行った日銀の田村審議委員が、「(現状は)金融政策正常化への第一歩を踏み出した」とする一方、「当面緩和的な金融環境が継続する」とコメントしたことが伝わり、これも不動産セクターにとってポジティブに捉えられた。
■三井化学 <4183> 4,532円 +77 円 (+1.7%) 本日終値
三井化学<4183>と出光興産<5019>は後場に強含みの展開。この日、両社は千葉地区のエチレン装置の集約による生産最適化に向けて検討を開始することで合意したと発表。中期的な観点で収益力の強化につながると受け止めた投資家の買いが入ったようだ。中国を中心に大型石化装置の増設が相次ぐ一方で、国内でのエチレン需要は減衰し、日本のエチレン装置の稼働が低迷を余儀なくされる状況が続いていた。集約時期は2027年度をメドとし、出光興産側の装置を停止し、三井化学側に集約したうえで、有限責任事業組合(LLP)もしくは合弁会社などにより共同運営する方向で検討を進めるという。
■オリンパス <7733> 2,185円 +33.5 円 (+1.6%) 本日終値
オリンパス<7733>は4日ぶりに反発。26日の取引終了後、自社株3744万6500株(発行済み株数の3.08%)を4月30日付で消却すると発表しており、好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は11億7770万200株となる。
■スギホールディングス <7649> 2,593.5円 +39 円 (+1.5%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が続伸。26日の取引終了後、集計中の24年2月期連結業績について、営業利益が従来予想の350億円から365億円(前の期比15.3%増)、純利益が205億円から215億円(同13.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。売上高は7425億円(同11.2%増)の従来予想に沿った形で着地したようだが、前回上方修正を発表した第3四半期決算以降も売り上げが好調に推移し、収益性が更に向上したことが利益を押し上げたとしている。
■日本郵船 <9101> 4,231円 +60 円 (+1.4%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>などをはじめ海運株が総じて強い動きをみせた。地政学リスクを背景としたコンテナ船運賃市況の上昇もここ最近は頭打ちとなり、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も直近は下落歩調を強めている。海運市況の軟化を背景に3月に入ってから海運セクターの株価は調整色をみせていたが、目先売り一巡感も観測される状況となった。今3月期年間配当は軒並み大幅減配となっているが、商船三井の配当利回りは足もとで4%を超えるなど依然として高く、きょうが3月期決算企業の権利付き最終売買日ということもあり、インカムゲイン狙いの買いも誘導しているもようだ。
■日本光電 <6849> 4,006円 +45 円 (+1.1%) 本日終値
日本光電<6849>が続伸。26日の取引終了後、特別利益の計上について発表し、ポジティブ視されたようだ。同社と一部の連結子会社において退職給付制度の改定を行った。これに伴い、退職給付制度改定益40億円を24年3月期の連結決算において特別利益として計上する見込み。今期の業績予想には織り込んでいない。今後、業績予想の修正の必要が生じた場合は速やかに開示するとしている。
■三越伊勢丹 <3099> 2,505円 +26 円 (+1.1%) 本日終値
三越伊勢丹ホールディングス<3099>が反発。26日の取引終了後、自社株700万2400株(発行済み株数の1.76%)を4月30日付で消却すると発表しており、好材料視されたようだ。
■TOKAI <3167> 1,014円 +10 円 (+1.0%) 本日終値
TOKAIホールディングス<3167>が3日ぶりに反発した。26日の取引終了後、連結子会社でエネルギー事業を展開するTOKAIが、法人向けの中小規模オンサイト型PPA(電力販売契約)の販売を開始すると発表。今後の事業へのプラス効果を期待した買いが入ったようだ。顧客が所有する敷地や屋根などのスペースを同社が借り受け、同社負担で太陽光発電設備を設置し、電力を顧客に販売するというビジネススキームで、顧客は設備投資をしなくても再生可能エネルギーによる電力を利用できる。TOKAIは2021年度から一般住宅向けのオンサイト型PPAの販売を開始していたが、規模と販売先を拡大する。
■トピー工業 <7231> 2,833円 -187 円 (-6.2%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
トピー工業<7231>は反落。26日の取引終了後、24年3月期連結業績予想修正について売上高を3430億円から3360億円(前期比0.4%増)へ、純利益を75億円から53億円(同16.2%減)へ下方修正すると発表。あわせて期末配当予想を78円から68円に減額しており、これを嫌気した売りが出た。国内自動車メーカーの品質問題に伴う減産が影響する。加えて、中国の景気減速に伴う持ち分法による投資損益悪化や、発電事業の廃止に伴う費用の発生も響く見通し。期末配当の減額により、年間配当は98円(前期88円)となる見込みだ。
■グッドコムアセット <3475> 868円 +62 円 (+7.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
グッドコムアセット<3475>が大幅高で800円台半ばに急浮上してきた。昨年12月初旬に前期(23年10月期)業績の下方修正を嫌気され急落したが、600円近辺で大口資金が拾う形で下げ止まり、その後は目先筋の売り物をこなしつつ次第高の展開に変わった。24年10月期は営業利益で2.5倍化が見込まれている。ここ不動産株全般が水準を切り上げ、きょうも業種別騰落で「不動産」は33業種中値上がり率トップとなっており、都内で投資用マンションの企画・開発・販売を手掛ける同社株にも上値を見込んだ買いが観測される。時価予想PERは7倍台で、配当利回りも4%を超える水準。1000円未満の株価に買いやすさがあるほか、10月期決算のため足もと駆け込みでの配当権利取り目的の買いは誘導されないものの、インカムゲイン狙いの動きも株価上昇を後押ししている。
株探ニュース