貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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5019 出光興産

東証P
1,004.0円
前日比
-30.0
-2.90%
PTS
1,006円
23:02 11/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.6 0.71 3.59 5.85
時価総額 13,982億円
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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 円高メリット株で勝負!金融政策修正の大波に備え


「円高メリット株で勝負!金融政策修正の大波に備え」

●円高転換に身構えるマーケット、円安回帰は一時的

 円相場の今年の安値がどんな水準だったか、覚えておられるだろうか。

 為替の時系列データを見ると、2月13日の1ドル=150.88円が最安値になる。その後、3月6日まで150円絡みの動きが続き、円安が幾度も問題になった。ところが、3月8日には146.48円まで反発し、翌営業日の11日に円高を嫌うハイテク、自動車、機械株などが失速、日経平均株価も868円安と窓を空けて急落し、いまだに回復していない。

 もちろん、株価下落の要因は、円高だけではない。その証拠に円相場は3月8日に146.48円の高値をつけたあとは失速。この原稿を書いている時点では148.30円前後で推移しているにもかかわらず、日経平均株価は下落を続けている。米国で半導体株、特にスーパースター株であるエヌビディア<NVDA>が下げたことが大きく影響している――こう見てよいだろう。ただ、気になるのは、やはり日経平均株価が円安メリットを無視して下げ続けていることだ。これは円安への回帰は一時的であり、今後はまた円高に戻る。市場がこう見ていることが考えられる。

 私は個人的には円安歓迎だ。その方が東京市場は上がりやすいからだ。しかし、今年の円相場についての私の予想は、「円は上昇(円高)基調で推移する」になる。今後の日米両国の金融政策をまとめると、次のようになる。

・米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策は、「金利を引き下げる」
・日銀の金融政策は、「マイナス金利を解除する」

 これらが意味するのは、「ドル安・円高」となるため、年初から円の上昇に対し警戒感を強めてきたのだが、ここまでは素直に円高の流れとはならなかったことに安心するとともに、予想が外れて複雑な思いを抱いている、というのが正直なところだ。

●極洋、日清粉G、出光興産などに注目

 しかし、やはり今後想定される日米の金融政策変更は無視できないため、今回は円高メリット関連株を考えたい。となると、魚好きの私としてはまずは極洋 <1301> [東証P]になる。水産株は滅多なことでは人気化しないものの、円高となるとさすがに反応するので投資しておきたい。鮭、カニに強く、当然輸入品が多い寿司ネタ全般にも及ぶため、株価は二進一退が見込める。

また、パスタやマカロニ、パン、菓子、そしてラーメン……これらの原料となる小麦粉に強いのは日清製粉グループ本社 <2002> [東証P]。製粉だけでなく食品、惣菜にも展開しており、今24年3月期の収益は過去最高を更新する見通しだ。株価は3月8日に目先の底を打ったと見てよく、蘇生が見込める。

 私に言わせると、日本は砂糖列島ではないかと思えるほど甘い食品が多くなっている。甘党の私としては歓迎ながら、正直こんなに日々甘いものを食べていてよいのだろうかと心配にもなったりする。砂糖類の販売でメリットを受けるのが、DM三井製糖ホールディングス <2109> [東証P]だ。販売増と値上げ、これらの効果は大であり、株価は浮上確率が高いものの動きはスローなため、中長期目線での投資がお勧めだ。

 円高は石油元売り各社にとって収益増の大チャンス。業界首位ENEOSホールディングス <5020> [東証P]の上昇ピッチは早すぎるので、2位の出光興産 <5019> [東証P]で行きたい。25年まで配当160円を下限に設定していることも、配当取り投資がブームとなるなかで好印象であり、株価は上値追いが期待できる。

 最後にドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> [東証P]を。いまは国内だけでなく海外進出にも積極的であり、今期も国内25店超、海外12店の出店を見込むのは、まだ成長力を失っていない証拠だろう。今後も攻めの姿勢を失わないと見てよく、株価も続伸する確率は高い。

2024年3月15日 記

株探ニュース

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