信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

4391 ロジザード

東証G
1,160円
前日比
0
0.00%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.3 1.90 1.55
時価総額 38.2億円
比較される銘柄
東計電算, 
ノバシステム, 
ショーケース

銘柄ニュース

戻る
 

ロジザード Research Memo(1):2024年6月期第2四半期も主力のクラウドサービスが好調


■要約

ロジザード<4391>は小売業、流通業、メーカー、3PL企業を主要な顧客とし、在庫管理を支援するシステムの販売とそれに付随するサービスを提供している。同社が提供するシステムは、倉庫の在庫管理を支援する「ロジザードZERO」、店舗の在庫管理を支援する「ロジザードZERO-STORE」、複数店舗・倉庫の在庫を一元管理することによって効率的な在庫管理と物流の実現を支援する「ロジザードOCE」の3つである。中小規模の企業でも導入しやすいよう、クラウド経由で提供している。主力のクラウドサービスの収益モデルはサブスクリプションモデルであるため、収益基盤は安定しており、収益性も高い(2024年6月期第2四半期のクラウドサービスの売上構成比は78.4%)。

1. 2024年6月期第2四半期の業績概要
2024年6月期第2四半期の業績※は、売上高が990百万円(前年同期は927百万円)、営業利益が172百万円(同168百万円)、経常利益が172百万円(同168百万円)、四半期純利益が123百万円(同123百万円)だった。開発・導入サービスの売上高が想定を下回ったものの、主力のクラウドサービスが好調に推移したことが業績に寄与した。「ロジザードZERO」「ロジザードZERO-STORE」「ロジザードOCE」で構成されるクラウドサービスは、事業環境が良好ななか、アカウント数及びMRR(Monthly Recurring Revenue:月次経常利益)を順調に積み上げた。旺盛なBtoB案件の引き合いへの対応や、EXPOをはじめとする各種プロモーションを強化したことなどが寄与した格好だ。利益面では、中期経営計画に基づき製品開発投資や人材投資を強化しつつも、収益性の高いクラウドサービスが好調に推移し、利益を積み上げた。

※2023年6月期第3四半期より非連結決算に移行しているため、前年同期の数値は連結決算数値を採用。2024年6月期第2四半期の数値は非連結決算数値となる。また、増減については参考値として記載している。


2. 2024年6月期の業績見通し
2024年6月期の業績は、売上高で前期比9.2%増の2,024百万円、営業利益で同27.0%増の331百万円、経常利益で同27.0%増の331百万円、当期純利益で同22.7%増の226百万円と増収増益を見込んでおり、期初の予想から変更はない。サービス別売上の上期進捗率は、BtoCと比較すると、BtoBは要件の複雑なものが多いことや、他企業が手がける上位システムの改修スケジュールの影響を受けることなどの理由から、開発・導入サービスが想定よりも若干遅れているものの、好調なクラウドサービスがカバーする見通しだ。クラウドサービスに関しては、物流業界の「2024年問題」やOMO※マーケティングに対するニーズの高まりなど、良好な事業環境が継続する見通しだ。開発・導入サービスは、BtoB市場に進出し、シェア拡大する戦略の下、新規顧客の開拓が順調に進捗していることから、さらなる積み上げを目指す。加えて、機能の標準化や提案の効率化などにより受注や納品までの時間を短縮し、顧客の旺盛なニーズに対応できる体制を構築する方針だ。利益面では、売上の伸びを上回る成長を見込んでいる。さらなる業績の拡大と企業価値の向上に向けて、人材と研究開発に投資する一方で、高収益なクラウドサービスの売上を積み上げ収益性を高める方針だ。

※OMO(Online Merges with Offline)とは、オンライン・オフラインを区別することなく、オンライン上に統合された状態を構築し、これまでにない新しい購買体験を提供する概念や取り組みのこと。


3. 中期経営計画の概要
2023年8月に同社は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行し、同社を取り巻く事業トレンドが日々変化していることを受け、中期経営計画(2024年6月期~2026年6月期)を策定した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大(以下、コロナ禍)から経済社会活動が回復するなかで、流通業界においては実店舗の重要性が再認識されている。こうしたなか、オンラインとオフラインをよりシームレスに統合するOMOマーケティングに対するニーズが高まっている。また、物流業界では依然として人手不足が課題であり、省力化・自動化ニーズが旺盛である。これらの時流をビジネスチャンスとして捉え、業績の拡大に結び付ける方針だ。特に、BtoB企業からの引き合いが増加していることを受け、既存のBtoC市場でシェアを確保しながらBtoBの領域へと積極的に事業を拡大していく。これらにより、最終年度となる2026年6月期には、主力のクラウドサービスの売上高で1,875百万円(2023年6月期比28.2%増)、経常利益で434百万円(同66.5%増)を目指す。また人材の確保については、引き続き注力する方針で、2023年6月期の従業員数115名から2027年6月期には157名まで増加させる採用計画である。

■Key Points
・2024年6月期第2四半期も主力のクラウドサービスが好調、BtoB顧客の獲得も確実に進む
・増収増益の通期業績予想に変更はなく、好調な事業環境が継続する見通し
・中期経営計画ではOMOマーケティングへのニーズの高まり、人手不足に起因する省力化・自動化へのニーズに対応しながらBtoB市場への進出に注力

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《HH》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均