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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6258 平田機工

東証P
5,150円
前日比
+70
+1.38%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.4 0.80 2.33 15.66
時価総額 554億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】配当志向の流れからバリュー株へ資金シフト


配当志向の流れからバリュー株へ資金シフト

●日銀の金融政策正常化への思惑が強まる

 日経平均株価は3月4日に4万円に乗せると、その後も4万円を挟んだ高値圏での推移を続け、7日には一時4万0472円まで上昇し、4日に付けた取引時間中の史上最高値を更新した。その直後に急落を演じたが、8日の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)通過後も4万円近辺で推移するなど、依然として押し目買い意欲の強さがうかがえる。

 物色の流れとしては、東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を牽引する状況である。ただし、3月に入ったこともあり、期末を意識した配当志向の流れからバリュー株への資金シフトもみられてきた。日経平均株価が膠着をみせながらも4万円近辺の高値圏を維持することにより、相対的に出遅れている銘柄にも物色の矛先が向かいやすくなりそうだ。

 また、米国で米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長による半期に一度の議会証言を受けて、年内の利下げ期待が再燃している。さらに、欧州中央銀行(ECB)理事会では予想通り政策金利が据え置かれ、ラガルド総裁は6月に政策緩和を行う可能性を匂わした。これにより、世界的な利下げ期待が高まってきている。一方で、日本については、海外メディアが「一部の政府関係者は日銀が3月か4月にマイナス金利を解除することに容認姿勢を示した」と報じるなど、金融政策正常化への思惑が強まっている。これにより、金利差を狙ったポジションの巻き戻しが警戒されやすく、金融政策に絡んだ報道には引き続き注意を払う必要があるだろう。もっとも、解除後も緩和的な金融環境が続くとの見方から、波乱場面は押し目買いの好機になるとみられる。

●活躍が期待される「注目5銘柄」

◆積水化学工業 <4204> [東証P]
「経済産業省は再生可能エネルギーの電力を高く買う固定価格買い取り制度(FIT)で、軽くて曲がる次世代の太陽光発電装置『ペロブスカイト型』を優遇する」(3月7日付・日本経済新聞)と報じられている。経産省は買い取り額を現行の太陽光向けの水準を上回る1キロワット時あたり10円以上で調整するとしており、今後の普及拡大が期待される。同社は2023年4月からNTTデータグループ <9613> [東証P]と共同で、ペロブスカイト太陽電池を建物外壁に設置する国内初の実証実験を行っており、関連銘柄の中核的な存在として注目されよう。株価は昨年9月高値の2286.5円をピークに調整しているが、上向きで推移する52週移動平均線が支持線として機能しており、リバウンド狙いのタイミングになる。

◆三社電機製作所 <6882> [東証S]
電源機器と パワー半導体を製造販売。1月29日に今期2度目となる業績修正を行い、2024年3月期の連結営業利益を従来予想の25億円から30億円に上方修正した。同時に発表した第3四半期累計(4-12月)の同利益は前年同期比5.4倍の33億4200万円と通期計画を既に超過しており、パワー半導体の需要拡大が見込まれるなか一段の上振れが期待される。株価は決算を受けて窓を空けて急伸し、その後も強い基調を継続。2018年2月に付けた上場来高値の1949円を射程に捉えており、高値更新からの一段高が意識されよう。

◆東亞合成 <4045> [東証P]
高純度無機化学品が好調なほか、スマートフォンや車載用電池向けの機能性接着剤の需要が拡大している。2月13日の取引時間中に500万株(発行済み株式数の4.28%)または60億円を上限とする自社株買いの実施を発表しており、需給面での下支えとなろう。この発表を受けて株価は同日急伸し、一時1711.5円まで買われた。その後は上ヒゲを残す形で軟化し、足もとでは1450円~1550円辺りでの保ち合いを続けている。支持線として意識される13週線が接近してきており、リバウンド狙いのタイミングになりそうだ。

◆平田機工 <6258> [東証P]
生産システムや産業用ロボット、物流関連機器などを製造・販売する生産設備メーカー。EV(電気自動車)関連の生産システムのほか、 半導体ではシリコンウエハー搬送設備などを手掛けている。2月9日に2024年3月期の連結営業利益を従来予想の54億円から62億円に上方修正した。同時に発表した第3四半期累計(4-12月)の同利益は前年同期比32%増の59億300万円と上方修正後の通期計画に対する進捗率は既に95.2%に達しており、通期業績の更なる上振れ着地が期待される。株価は昨年12月安値の5830円をボトムにリバウンド基調を継続し、13週・26週線のゴールデンクロス示現によりテクニカル妙味が高まっている。昨年6月高値の8910円が射程に入ってきた。

◆電通グループ <4324> [東証P]
総合広告代理で世界大手。2月14日発表した2023年12月期の連結営業利益は前の期比61.5%減の453億1200万円で着地したが、続く2024年12月期の同利益は前期比3倍の1354億円とV字回復を計画している。株価は決算を受けてアク抜けの動きが強まり、2月19日には4386円まで買われた。200日線に上値を抑えられる形で75日線まで調整したものの、足もとで同線を支持線としてリバウンドをみせている。仕切り直しから直近戻り高値の4386円、昨年5月高値の4960円の奪回が意識されてきそうだ。

(2024年3月8日 記)

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