メイホーHD Research Memo(6):事業環境の変化に迅速に対応
■事業概要
4. リスク要因・収益特性及び課題・対策
メイホーホールディングス<7369>の事業展開におけるリスク要因としては、景気変動によるグループ企業の業績への影響、M&A市場の影響、資金調達における金利変動の影響、人材関連サービス事業や介護事業における法規制改正の影響などが挙げられる。
このうち景気変動によるグループ企業の業績への影響については、主力としている建設関連サービス事業及び建設事業が安定的に推移することが予想されるため、全体として景気変動による影響は比較的小さいと考えられる。M&A市場の影響については、売却希望者の減少や買収希望者の増加などにより、計画どおりに買収を実行できない可能性がある。事業環境の変化に迅速に対応するため、M&A仲介会社からの紹介だけでなく、M&A業務の内製化(2024年6月期には岐阜本社に加えて、東京本社にもM&A関連部署を設置)も進める方針である。資金調達における金利変動の影響については、現在はM&A資金を変動金利による銀行借入で調達しているが、今後は金利上昇により負担増加が予想される場合には固定金利への変更を行うなど、事業環境の変化に迅速に対応するとともに、資金調達の多様化なども検討する方針である。なお、2023年11月に実施した今田建設ホールディングスの株式取得にあたっては、(株)みずほ銀行をアレンジャーとするシンジケートローンによって27億円を借り入れた。同社初のメガバンクからの借入れであり、資金調達先の多様化進展を示す事例である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《SI》
提供:フィスコ