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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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時価総額 3,669億円

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小売りDX革命本番へ、「リテールテック関連株」成長の新ステージ <株探トップ特集>


―深刻化する人手不足など課題解決のカギ、インバウンド復活でニーズ拡大へ―

 小売り業務をデジタル技術で効率化する「リテールテック」に注目したい。小売業界は慢性的な人手不足が インバウンドの復活で更に深刻化していることに加え、ドライバーに対する時間外労働の上限規制が適用されることで発生する物流の2024年問題、多様化する消費者行動の対応など課題が山積みとなっている。3月12~15日に東京ビッグサイトで「リテールテックJAPAN」が開催されることや、 リテールテックに強みを持つトライアルホールディングス <141A> [東証G]が3月下旬に東証グロース市場に新規上場する予定でもあり、関連銘柄に関心が集まる可能性がある。

●テクノロジー活用の巧拙が成長左右

 リテールテックとは、小売り(リテール)と技術(テクノロジー)を組み合わせた造語で、流通や在庫管理、決済、更には商品陳列に至るまで小売り各社が直面する課題をITの導入によって解決を図る取り組みのこと。例えば、 キャッシュレス決済によってレジ待ちの時間を短縮できるほか、セルフレジは人手不足の解消が期待できる。また、ロボットの導入で在庫管理や商品陳列を効率化し、人工知能(AI)を活用することで購買行動の分析や顧客の属性・行動履歴といったデータをもとにニーズを把握した適切な商品・サービスを提案することも可能だ。

 小売りは業務が多岐にわたり、1人あたりの負荷が大きくなりがちなうえ、人材確保も容易ではなく、社会の変化・変革に対応して着実に成長し続けるためには効率化が欠かせない。薄利多売の収益構造のなかでAIなどテクノロジー活用の巧拙が小売り各社の優勝劣敗を決めるとみられ、パフォーマンスを上げるソリューションを提供する企業のビジネスは一段と拡大しそうだ。

●小売り業務の効率化を支援する銘柄群

 直近ではシノプス <4428> [東証G]が27日、イオン九州 <2653> [東証S]が運営する総合スーパーとスーパーマーケットの計250店舗に、惣菜に特化した需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD 惣菜」を提供すると発表した。また、14日には経済産業省の物流改善に向けた実証実験において、自社の小売業への需要予測サービス「sinops-CLOUD」を活用することで、店舗配送時のトラック年間約300台削減、小売業の販促時の追加発注を79%削減などの効果が確認できたことを明らかにしている。

 サイエンスアーツ <4412> [東証G]は26日、スマートフォンやタブレットをトランシーバーのように利用できる自社アプリ「Buddycom(バディコム)」と、日本マイクロソフト(東京都港区)の「Azure OpenAI Service」が連携したと発表。ソフトバンク <9434> [東証P]などと協力してデスクレスワーカーを多く抱える小売業を中心とした企業に提供するとしている。このサービスは企業が保有するデータをもとに、 生成AIが作成する文章を端末の音声合成機能が読み上げ、インカムを通してデスクレスワーカーに伝えることで、小売業を中心とした店舗スタッフの生成AI活用を支援し、生産性の向上を促進するという。

 BIPROGY <8056> [東証P]は8日から、電子棚札の導入に伴うシステム構築、インフラ、運用・保守などトータルで支援するクラウドサービス「BIPROGY ESL SaaS」の提供を開始した。このサービスは、煩雑なソフトウェア管理やアップデート対応を実施する必要がなく、市場の変化にもスピーディーに対応することが可能。従来のシステム構築・運用で必要だった設備投資や人員確保、育成の負担を軽減するほか、システムの拡張性や柔軟性、維持管理なども持続的にサポートすることで小売業界の業務効率化を支援する。

 サイバーリンクス <3683> [東証S]は1日、感性を解析するパーソナルAI開発のSENSY(東京都渋谷区)と業務提携したと発表。これにより、サイバーリンの「@rms自動発注」に SENSYのAIを掛け合わせることで、これまで難しいとされた日配品、生鮮品や総菜の需要予測だけでなく、特に予測が難しい特売商品などに対しても精度の高い需要予測が可能になるとしている。

 スマレジ <4431> [東証G]は、自社のクラウドPOSレジ「スマレジ」の商品情報をもとに、自由に商品カタログの画面レイアウトを設定できるセルフレジ(券売機)を3月から販売する予定だ。券売機の導入で前会計や多言語表記が可能になり、オペレーションの省人化や人件費の削減、業務の効率化が期待できるという。

 このほかでは、顧客行動をベースとした店舗の改善・売り上げ向上を支援するデータセクション <3905> [東証G]、昨年12月に老舗和菓子メーカーの赤福(三重県伊勢市)にクラウド型経費精算システム「楽楽精算」を納入したラクス <3923> [東証P]、グループ会社が消費財メーカー営業部門向け流通データ統合・分析サービスを手掛けるインテージホールディングス <4326> [東証P]、店舗管理システム「Skymart-Retail」を展開する東計電算 <4746> [東証S]、小売店舗向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)製品を扱うトラース・オン・プロダクト <6696> [東証G]、店舗向け各種ソリューションを提供する大興電子通信 <8023> [東証S]などにも商機がありそうだ。

●「リテールテックJAPAN」出展企業にも注目

 課題解決のためのソリューションを提供する流通DXサプライヤーが一堂に集結する「リテールテックJAPAN」に出展する企業も見逃せない。

 アララ <4015> [東証G]子会社のバリューデザインは、飲食や小売りなど店舗ビジネスを展開する法人向けに、自店舗の顧客データを溜め、店舗の再来店を促進するキャッシュレス決済「独自 Pay」の導入事例を紹介するほか、3月1日からグループに加わるクラウドポイント(東京都渋谷区)のデジタルサイネージなども展示する計画。なお、アララは3月1日付で純粋持株会社「ペイクラウドホールディングス」となる予定だ。

 インテリジェント ウェイブ <4847> [東証P]は、映像やテキスト、センサーなどのデータを組み合わせてリアルタイムな複合分析を実現できるソリューション、画像処理を活用した地域活性・省人化支援ソリューションなどを出展する見通し。

 これ以外では、データ・アプリケーション <3848> [東証S]、unerry <5034> [東証G]、トランザクション・メディア・ネットワークス <5258> [東証G]、ネットスターズ <5590> [東証G]、グローリー <6457> [東証P]、東芝テック <6588> [東証P]、沖電気工業 <6703> [東証P]などが出展を予定している。

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