本日の注目個別銘柄:ウエルシアHD、enish、ムラキなど
<3038> 神戸物産 3935 +168
大幅反発。先週末に1月の個別業績を発表している。売上高は前年同月比12.9%増、営業利益は同29.6%増となり、順調な拡大基調が継続する形となっている。粗利率は10.2%と大きく改善、仕入れコスト高止まる中で、輸入系PB商品の値上げによって継続的に収益性を改善させている。また、想定線とはみられるが、時価評価損の戻入などによって経常利益は12月の38億円の赤字から104億円の黒字に回復している。
<3141> ウエルシアHD 3002 +441
急騰。ツルハHDと経営統合する検討に入ったと伝わる。親会社イオンがツルハHD株を保有する投資ファンドと株式取得で最終調整、取得後にイオン主導で両社の統合を進める。統合手法としては、株式交換によって同社をツルハHDの傘下にする案が浮上しているようだ。統合が実現すればドラッグストア市場の4分の1を占める巨大チェーンとなる。再編過程におけるプレミアムの付与、スケールメリットへの期待などが先行した。
<5838> 楽天銀行 2854 +167
大幅続伸。先週末に株主優待制度の導入を発表しており、買い材料につながっているようだ。3月末に100株以上を保有し、楽天銀行に個人口座を開設している株主が対象となる。定期預金やエクステ預金、住宅ローンなどにおいて、金利優遇やキャッシュバックなどが実施されるもよう。ビジネスへの理解をより一層深めてもらうこと、並びに、株式の魅力を高めて中長期的に保有してもらうことを目的としている。
<7003> 三井E&S 1744 +300
ストップ高比例配分。先週末も後場から急伸してストップ高まで値を上げる展開となっていた。バイデン大統領が港湾施設や設備に関するサイバーセキュリティー対策を強化する大統領令を発出。クレーンに中国製が増えていることを懸念し、補助金を含め5年間で200億ドルを投じてクレーンの国産化や安全対策向上を図るもよう。それに伴い、同社の米子会社では政府支援を踏まえクレーンの米国内生産を再開する方針を示している。
<4813> ACCESS 1088 +150
ストップ高。防衛省では、今春にも民間の次世代通信技術を安全保障に活用するための計画を策定すると報じられた。NTTが開発中の次世代通信基盤「IOWN」を第1弾にと想定されている。IOWNは光通信技術で通信網を築く構想であり、情報を電気信号に置き換えずに送信できるのが特徴。同社は昨年12月、IOWNの発展を目的としてNTTと資本提携を締結しており、関連銘柄として関心が向かう展開になったようだ。
<2820> やまみ 3775 -240
大幅続落。65万株の株式売出、並びに9万7500株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。売出人は主要株主3名であり、プライム市場の上場基準達成に向けた流通株式比率の向上、株式分布状況の改善及び投資家層の拡大、特定同族会社となっており留保金課税の対象法人となっていることの解消などを目的としている。目先の需給悪化につながるとの懸念が先行する展開に。
<6071> IBJ 612 +43
大幅反発。発行済み株式数の1.31%に当たる50万株、3億円を上限とする自己株式の取得を実施すると発表。取得期間は2月26日から8月25日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施並びに株主への一層の利益還元を目的とし、直近の株価水準も考慮としている。2月9日自社株買いを発表、上限となる3億円の取得を早々と終了しており、再度の自社株買い実施となる格好に。
<3667> enish 288 +80
ストップ高。他社と連携をして開発中のブロックチェーン技術を活用したモバイルゲーム「ディライズ ラストメモリーズ」、ならびに全世界で提供しているゲームプラットフォーム「Roblox」向けのアクションレースゲーム「ドラえもん のび太のゴーゴーライド!」を、4月に配信開始予定と発表している。24年12月期業績へのインパクトにつながっていくものとしての期待感が先行しているようだ。
<4707> キタック 532 +80
ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業益は1.2億円で前年同期比3.1倍となり、据え置きの通期計画2.1億円に対する進捗率も57.5%にまで達し、業績上振れ期待が高まり、主力の建設コンサルタント事業の収益が大きく拡大する形に。地震、集中豪雨、台風などによる自然災害が頻発化・激甚化し、復旧工事や災害防止のための需要、予兆把握のための需要が今後も継続することが予想されるとしている。
<7477> ムラキ 1783 +273
急騰。先週末に業績・配当予想を上方修正した。24年3月期営業利益は従来予想の1億円から1.9億円、前期比3.6%減にまで引き上げ。提案営業の定着や洗車関連商品等の順調推移に加え、効率的な仕入コントロールによるコスト上昇の抑制などが背景になっているようだ。業績上振れなどへの期待は高かったとみられるが、年間配当金も従来計画の20円から25円に引き上げており、ストレートにポジティブ視される動きに。
《ST》
提供:フィスコ