貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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5332 TOTO

東証P
4,033円
前日比
-4
-0.10%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.0 1.28 2.48 7.41
時価総額 7,138億円
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橋本総業HD Research Memo(1):企業価値向上に向け、中期経営計画を更新


■要約

1. 会社概要
橋本総業ホールディングス<7570>は管工機材・住宅設備機器の1次卸で、管材や衛生陶器、空調機器などの住宅設備・建築関連資材を全国の2次卸や工事店などに販売している。同社は130年以上にわたる歴史を持つ老舗で、四代目となる現 代表取締役社長橋本政昭(はしもとまさあき)氏は「ベストパートナー」をテーマに、取引先の満足度向上や地域に密着した営業、IT技術・システムの活用などを積極的に推進している。仕入先は大手有力メーカーが多く、なかでもTOTO<5332>からの仕入高構成比は約30%を占める。各拠点ほか主要倉庫で売れ筋を常時在庫していることが特長で、一部エリアでは即日配送も行っている。2024年3月期第2四半期のセグメント別売上高構成比は管材類29.6%、衛生陶器・金具類29.5%、住宅設備機器類16.9%、空調機器・ポンプ23.1%、その他1.0%となっている。

2. 事業概要
同社が属する建設業界の市場規模は、新築・リフォームを合わせ70.5兆円、GDPの約10%を占めると言われている。このうち同社の主要カテゴリーである管材業界※の市場規模は、管工機材・住設機器・空調機器を合わせて5兆円と大きい。国内ではインフレや少子高齢化といった課題があるものの、マンション販売やリフォームが堅調なほか、共働き世帯の増加に伴う保育施設や高齢化に伴う高齢者施設の増加、老朽化が課題となっている公共施設のリニューアルなど需要は拡大しており、中長期的に収益性、成長性ともに堅実な市場と言える。このような業界環境のなかで同社は、管材から環境・設備機材、さらには取引先からの要望が多い建材や電材、土木、海外向けなどに事業領域を拡大している。

※管材業界:建築資材業界における主要3業態の1つで、主に水回りの資材や機器を扱っている。他の2業態は合板や構造材を扱う建材業界、配電盤やテレビ用アンテナなどを扱う電材業界である。


3. 業績動向
2024年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が73,753百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益が1,183百万円(同14.6%減)となった。重点施策を着実に推進するとともに、積極的な営業活動を展開したことで増収を確保したが、販管費が新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)前の水準に戻ったこと、ベースアップを行ったことなどにより営業利益は減益となった。2024年3月期の連結業績について同社は、売上高155,000百万円(前期比4.6%増)、営業利益3,000百万円(同6.9%増)を見込んでいる。引き続き既存分野でのシェアアップと地域密着型の営業に積極的に取り組むことで、新築戸建てやマンションリフォーム、非住宅のリニューアル需要に対応する。利益面では、仕入・販売価格の管理強化により売上総利益率の向上に注力することに加え、販管費についてはコスト削減を図ることで、期初予想を達成する方針である。

4. 中期経営計画
同社を取り巻く市場環境は、コロナ禍や原材料高が落ち着きを見せ、部材の遅延も解消、価格改定も進行した。一方、中期的には2024年問題や建築基準法4号特例の縮小など環境変化が予想される。同社は、こうした環境変化を見据え、中期経営計画を更新した。成長戦略としての「3つのフル」やネットワーク戦略としての「みらい活動」、生産性向上としての「進化活動」といった中期の取り組みを着実に実行することで、2028年3月期に売上高2,000億円を目指す。また、ROE経営にシフトし、上場企業としての企業価値向上も検討している。次期中期経営計画の詳細については、2024年3月期本決算で公表する予定である。

■Key Points
・130年超の歴史を誇る管工機材・住宅設備機器の1次卸。事業領域の拡大を推進
・販管費の増加により2024年3月期第2四半期は減益も、販管費の抑制などで通期増益を見込む
・環境変化を見据え中期経営計画を更新。2028年3月期に売上高2,000億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《SI》

 提供:フィスコ

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