29日の米国市場ダイジェスト:NYダウは20ドル安、景気減速懸念や利益確定売りに押される
■NY株式:NYダウは20ドル安、景気減速懸念や利益確定売りに押される
米国株式市場は下落。ダウ平均は20.56ドル安の37,689.54ドル、ナスダックは83.79ポイント安の15,011.35で取引を終了した。
来年の早期利下げを期待した買いが続き、寄り付き後、上昇。しかし、12月シカゴ購買部協会景気指数が予想外に活動縮小域に落ち込み、景気減速不安に売りに転じた。また、高値からは手仕舞い売りも目立ち終日軟調に推移。債券相場でも売り戻しで長期金利上昇に連れハイテクも売られた。終盤にかけ下げ幅を縮小も相場は下落で終了。セクター別では電気通信サービスが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落した。
電気自動車メーカーのフィスカー(FSR)は第4四半期の納車台数が第3四半期に比べ大幅増加、さらに、売り上げや納車台数を加速させる計画を1月に発表することを明らかにし、上昇。医療機器メーカーのボストン・サイエンティフィック(BSX)は同社開発の心房細動治療のためのパルスフィールドアブレーション(PFA)を食品医薬品局(FDA)が想定よりも早い来年第1四半期にも承認する可能性があるとしたため、上昇した。
配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)はアナリストの投資判断引き下げで下落。同業のリフト(LYFT)もアナリストの投資判断引き下げに加えて、当局の届け出で最高会計責任者の自社株売却が明らかになり、売られた。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は12.36まで低下した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円弱含み、来年の利下げ観測強まる
29日のニューヨーク外為市場でドル・円は141円88銭まで上昇後、140円80銭まで反落し、141円05銭で引けた。米長期金利の上昇に連れドル買いが優勢となったのち、米12月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が予想外に50割れと活動の縮小を示し、来年の利下げ観測を受けたドル売りが再燃した。
ユーロ・ドルは1.1079ドルまで上昇後、1.1034ドルへ反落し、1.1036ドル引けた。ユーロ・円は156円83銭から155円66銭まで下落した。ポンド・ドルは1.2701ドルへ下落後、1.2767ドルへ上昇した。ドル・スイスは0.8361フランまで下落後、0.8432フランまで上昇した。
■NY原油:小幅安、時間外取引で71.25ドルまで値下がり
NYMEX原油2月限終値:71.65 ↓0.12
29日のNY原油先物2月限は小幅安。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-0.12ドル(-0.17%)の71.65ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは71.25ドル-72.62ドル。米国市場の前半にかけて72.62ドルまで買われたが、供給不安は緩和されており、米国市場の中盤以降は戻り売りが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引で71.25ドルまで値下がり。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.67ドル -0.21ドル(-0.61%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.25ドル -0.39ドル(-0.41%)
ゴールドマン・サックス(GS)385.77ドル -0.64ドル(-0.16%)
インテル(INTC) 50.25ドル -0.14ドル(-0.27%)
アップル(AAPL) 192.53ドル -1.05ドル(-0.54%)
アルファベット(GOOG) 140.93ドル -0.35ドル(-0.24%)
メタ(META) 353.96ドル -4.36ドル(-1.21%)
キャタピラー(CAT) 295.67ドル -1.21ドル(-0.40%)
アルコア(AA) 34.00ドル -0.55ドル(-1.59%)
ウォルマート(WMT) 157.65ドル +0.08ドル(+0.05%)
《ST》
提供:フィスコ