貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9401 TBSホールディングス

東証P
3,694.0円
前日比
+71.0
+1.96%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.7 0.58 1.46 1.57
時価総額 6,228億円
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データセク Research Memo(2):コア技術「大容量のデータ解析技術」により自社プロダクト・サービスを開発


■会社概要

1. 会社概要
同社グループは、AIによる画像解析技術を用いたリテールマーケティング事業や、開発力の強みを生かしたFintechやSNS事業を展開している。創業以来、SNS分析などのSaaS型サービスやシステム運用・保守等を中心とした「ソーシャルメディア分析事業」「AI・システム開発事業」を基盤に、2018年頃からストック型サービス等を中心とした「リテールマーケティング事業」で、海外での店舗DXを後押ししている。加えて「新規事業」として、医療系ビジネスや自社プロダクト開発にも注力している。同社グループの構成は従来の同社、連結子会社6社に、2023年3月期第2四半期よりスペインとパナマの連結子会社2社を加えた合計8社となった。

連結子会社であるソリッドインテリジェンス(株)は、多言語ソーシャルメディア分析・コンサルティング事業、同じく(株)ディーエスエスは金融系システムの保守運用受託、アプリケーション開発を行っている。リテールマーケティング事業の主力である「FollowUP」の海外展開には、Jach Technology SpA(チリ)、Alianza FollowUP S.A.S(コロンビア)、Inteligenxia S.A.(チリ)、Follow UP Peru S.A.C.(ペルー)に、さらに、同第2四半期よりFollowUP Customer Experience S.L.(スペイン)、Alianza FollowUP Panama S.A(パナマ)が加わった。今後も継続してAI技術とデータ分析のさらなる活用により、様々なビジネスモデルでのイノベーションを創出する計画である。

2. 沿革
同社は2000年7月東京都渋谷区神宮前に設立され、ビッグデータブームの先駆けとなった。2009年2月にインターネット上のリスク監視・危機対応サービスをリリースし(同年6月に(公財)日本デザイン振興会主催の2009年度グッドデザイン賞を受賞)、2014年3月に(株)東京放送ホールディングス(現 TBSホールディングス<9401>)の子会社であるTBSイノベーション・パートナーズ(同)を引受先とした第三者割当増資を実施した。2018年5月、(株)アルムと資本業務提携し、AIによるデータ解析技術を活用した共同研究開発体制を構築し、同年7月にはアルムから店舗内カメラデバイスによる小売店店支援ツール「FollowUP」の日本における開発・販売事業を譲受したほか、KDDI<9433>と資本業務提携を締結(2021年6月資本業務提携解消)し、画像分析・ソーシャルメディア分析を活用した共同事業開発体制を構築した。2019年12月には、店舗DXツール「FollowUP」の海外における開発・販売事業を行うJach Technologyの普通株式を取得し、子会社化した。そして2023年9月にThe ROOM4D(株)から「データ分析に関するコンサルティング及び関連システムの受託開発事業」を、The ROOM Door(株)から同社子会社であるディーエスエスが「SES事業(システム開発、データ分析、データ活用支援等)」をそれぞれ譲受した。

なお、2014年12月に東京証券取引所(以下、東証)マザーズに上場し、2022年4月には東証の市場区分の見直しにより、東証グロース市場へ移行した。

3.事業の強みと目指すべき姿
同社の強みは、コア技術である「大容量のデータ分析技術」により、爆発的に増加するデータから必要なデータを収集・分析し、優れた解析技術でデータを情報へ変換し、自社プロダクトやサービスを開発することができることである。

同社は、グローバル展開を目指すテクノロジー・スタートアップ企業で構成する「データセクションスタートアップ連合」を目指す。分析技術を中核とした親会社(=同社)と各業界の業務改善DXを実施する子会社(サテライト・カンパニー)との連合企業群を創り上げる。具体的な構築フローとして、同社のコア技術を担うグループ会社が市場ニーズを検知し、潜在的なニーズを探る新チームを形成し、新しいソリューションを構築する。次に、市場のニーズにフィットさせる改善(PMF)を行い、事業が安定化した後、分社化(スピンオフ)する。分社化した企業は、同社のファンドを通じてアーリーステージのスタートアップ企業として投資を行う。最終的に、既に同社グループが形成しているグローバル展開のフローを活用し、グループ会社へのシナジーに対しても貢献する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《SI》

 提供:フィスコ

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