エレマテック Research Memo(7):手元資金は412億円と潤沢、財務基盤は安定
■業績の動向
(4) 財務状況
エレマテック<2715>の2024年3月期第2四半期末の流動資産は115,052百万円(前期末比7,746百万円増)となったが、主に現金及び預金の増加8,281百万円、受取手形及び売掛金の減少1,776百万円、棚卸資産の増加1,315百万円などによる。固定資産は6,823百万円(同216百万円増)となったが、主に有形固定資産の増加120百万円、無形固定資産の減少34百万円、投資その他の資産の増加130百万円による。この結果、2024年3月期第2四半期末の資産合計は121,876百万円(同7,962百万円増)となった。
一方で、流動負債は51,709百万円(同5,179百万円増)となったが、主に支払手形及び買掛金の増加5,431百万円、短期借入金の減少538百万円などによる。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などによる利益剰余金の増加1,054百万円、為替換算調整勘定の増加1,480百万円などを受けて68,125百万円(同2,547百万円増)となった。この結果、2024年3月期第2四半期末の自己資本比率は55.9%(前期末は57.6%)となった。
(5) キャッシュ・フローの状況
2024年3月期第2四半期における営業活動によるキャッシュ・フローは10,731百万円の収入となった。主な収入は、税金等調整前四半期純利益の計上4,203百万円、減価償却費548百万円、売上債権の減少3,684百万円、破産更生債権等の減少2,556百万円、仕入債務の増加3,588百万円などで、主な支出は、貸倒引当金の減少2,555百万円、棚卸資産の増加518百万円などであった。
投資活動によるキャッシュ・フローは581百万円の支出となったが、主な支出は有形固定資産の取得(主に金型)516百万円、無形固定資産の取得19百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは2,822百万円の支出だったが、主に短期借入金の減少による支出629百万円、リース債務の返済による支出185百万円、配当金の支払による支出2,006百万円によるものである。この結果、2024年3月期第2四半期中の現金及び現金同等物は8,281百万円の増加となり、四半期末残高は41,248百万円となった。依然として手元資金は潤沢であり、財務基盤は安定していると言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《AS》
提供:フィスコ