利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 32社選出 <成長株特集>
本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。
総集編第1弾(12月17日配信)、第2弾(12月21日配信)に続き、今回は17日時点の時価総額が200億円以上500億円未満の銘柄を対象に、23年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、23年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、シティホテルや滞在型ホテルを全国展開するポラリス・ホールディングス <3010> [東証S]。23年7-9月期(第2四半期)の経常利益は21.8億円(前年同期比46.5倍)に急拡大し、実に16年ぶりに四半期ベースの最高益更新を果たした。運営ホテル数が増加したうえ、行動制限の解除やインバウンド需要を追い風に稼働率と客室単価が改善した。また、福岡と札幌のホテル2物件の売却に伴う売却益を計上したことも利益を大きく押し上げた。業績好調に伴い、24年3月期の経常最高益予想をさらに上乗せしている。
2位に入った長野県のゼネコン中堅、ヤマウラ <1780> [東証P]の7-9月期(第2四半期)業績は経常利益が前年同期比2.9倍の17.3億円と2四半期連続の最高益更新を遂げた。主力の建設事業で手持ち工事が順調に進んだほか、子会社における分譲マンション開発などの売上高が大幅に増加した。また、工事原価の低減や固定費削減も利益拡大につながった。併せて、24年3月期通期の同利益を従来予想の29.6億円→41.3億円に大幅上方修正したことも好感され、株価は11月22日に1499円と約27年1ヵ月ぶりの高値圏に浮上する場面があった。
4位のポート <7047> [東証G]はFive Lineの買収効果や成約単価の改善でエネルギー領域の収益が拡大したほか、広告運用効率の最適化が進んだファイナンス領域も大きく伸びた。また、就活情報サイト「キャリアパーク」を主力とする就職領域では企業の旺盛な採用意欲の回復を背景に、アライアンス型採用支援サービス、人材紹介ともに好調に推移し、7-9月期(第2四半期)は売上高、税引き前利益ともに過去最高を塗り替えた。
5位にリスト入りした中古自動車の輸出販売を手掛けるオプティマスグループ <9268> の7-9月期(第2四半期)経常利益は13.1億円と前年同期比2.8倍に膨らんだ。主要市場であるニュージーランドの経済回復基調が続く中、コロナ禍でも市場シェアの拡大に取り組んだことが奏功し、成約台数が飛躍的に伸びた。好調な業績を踏まえ、24年3月期通期の同利益を従来予想の41.5億円→52億円に上方修正し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。好決算を背景に株価は青空圏を舞う展開にあったが、15日に通期予想を再度上方修正した後は材料出尽くし感から利益確定売りに押されている。
12位には自動車業界で圧倒的シェアを誇る金属工作用油剤の大手メーカーであるユシロ化学工業 <5013> [東証S]が入った。7-9月期(第2四半期)は半導体などの部材不足の緩和に伴う減産の影響が徐々に縮小する中、北米を中心に海外で販売が回復したほか、国内は値上げ効果によって収益が大きく改善し、経常利益ベースで23四半期ぶりに過去最高益を更新した。自動車関連では自動車用バックミラーで国内トップの村上開明堂 <7292> [東証S]が28位にランクインし、株価は上場来高値圏を走る展開となっている。
14位の早稲田アカデミー <4718> [東証P]も好決算を受けて上場来高値を塗り替えた。7-9月期(第2四半期)は小学4年生、中学1年生を対象に4年ぶりに開催した夏期合宿をはじめ、夏期集中特訓・夏期合宿の参加者数が増加したうえ、新年度の価格改定なども寄与し、経常利益は16.2億円と過去最高だった前年同期を16.0%上回って着地。業績好調に伴い、通期の年間配当を従来計画の30円→40円(前期は24円)に大幅増額修正したことも評価され、株価は20日に上場来高値1878円まで上値を伸ばした。
このほか、ERP(総合基幹業務パッケージ)に強みを持つシステム開発会社のビジネスエンジニアリング <4828> [東証P]、投資用マンションの開発・販売を手掛けるディア・ライフ <3245> [東証P]、建設業界に特化した人材派遣を展開するコプロ・ホールディングス <7059> [東証P]、産業機械商社のリックス <7525> [東証P]も決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3010> ポラリスHD 138 2184 918 115 2340 1090 7.5
<1780> ヤマウラ 74.5 1733 993 102 4130 2043 9.4
<4417> Gセキュリ 52.5 340 223 47.1 1084 737 46.9
<7047> ポート 50.8 846 561 24.2 2060 1658 19.3 *
<9268> オプティマス 45.4 1317 906 82.3 5600 3072 9.7
<2705> 大戸屋HD 43.8 466 324 77.9 1391 782 33.1
<7096> ステムセル研 27.3 126 99 18.1 451 382 69.3
<3687> Fスターズ 24.2 719 579 10.8 2300 2076 26.9
<6338> タカトリ 22.7 957 780 3.9 2700 2599 12.5
<4371> CCT 21.9 567 465 42.8 1626 1139 34.0
<2932> STIFHD 18.8 689 580 31.8 2300 1745 17.6
<5013> ユシロ 17.8 1348 1144 13.5 3680 3243 9.1
<8715> アニコムHD 16.6 1400 1201 8.5 4000 3685 16.6
<4718> 早稲アカ 16.0 1620 1396 10.8 2693 2431 20.5
<4053> サンアスタ 15.5 706 611 26.6 1993 1574 23.2
<3984> ユーザーロカ 15.4 412 357 14.7 1556 1357 28.4
<3496> アズーム 13.7 365 321 40.0 1790 1279 38.0
<5038> eWeLL 13.6 259 228 30.3 881 676 48.6
<3561> 力の源HD 13.5 808 712 40.0 3250 2321 18.9
<4828> ビーエンジ 10.3 1115 1011 16.9 3800 3250 20.7
<1429> 日本アクア 8.7 825 759 16.6 2750 2359 14.8
<2820> やまみ 7.8 413 383 13.3 1202 1061 29.1
<8772> アサックス 6.6 1295 1215 7.2 4607 4297 7.7
<3371> ソフトクリエ 4.7 1497 1430 18.1 5300 4489 13.5
<7715> 長野計器 4.4 2062 1976 17.1 5800 4954 9.4
<6638> ミマキエンジ 4.2 1529 1468 13.0 4280 3789 8.0
<3983> オロ 3.4 736 712 1.4 2386 2352 26.2 *
<7292> 村上開明 1.5 2577 2538 8.4 9200 8489 7.9
<3245> ディアライフ 0.5 3888 3869 21.3 7500 6181 7.6
<7059> コプロHD 0.4 502 500 30.6 2115 1619 21.2
<9906> 藤井産業 0.4 1643 1637 2.2 4300 4208 7.4
<7525> リックス 0.2 1054 1052 3.0 3860 3748 10.1
※ 2022年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。
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総集編第1弾(12月17日配信)、第2弾(12月21日配信)に続き、今回は17日時点の時価総額が200億円以上500億円未満の銘柄を対象に、23年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、23年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、シティホテルや滞在型ホテルを全国展開するポラリス・ホールディングス <3010> [東証S]。23年7-9月期(第2四半期)の経常利益は21.8億円(前年同期比46.5倍)に急拡大し、実に16年ぶりに四半期ベースの最高益更新を果たした。運営ホテル数が増加したうえ、行動制限の解除やインバウンド需要を追い風に稼働率と客室単価が改善した。また、福岡と札幌のホテル2物件の売却に伴う売却益を計上したことも利益を大きく押し上げた。業績好調に伴い、24年3月期の経常最高益予想をさらに上乗せしている。
2位に入った長野県のゼネコン中堅、ヤマウラ <1780> [東証P]の7-9月期(第2四半期)業績は経常利益が前年同期比2.9倍の17.3億円と2四半期連続の最高益更新を遂げた。主力の建設事業で手持ち工事が順調に進んだほか、子会社における分譲マンション開発などの売上高が大幅に増加した。また、工事原価の低減や固定費削減も利益拡大につながった。併せて、24年3月期通期の同利益を従来予想の29.6億円→41.3億円に大幅上方修正したことも好感され、株価は11月22日に1499円と約27年1ヵ月ぶりの高値圏に浮上する場面があった。
4位のポート <7047> [東証G]はFive Lineの買収効果や成約単価の改善でエネルギー領域の収益が拡大したほか、広告運用効率の最適化が進んだファイナンス領域も大きく伸びた。また、就活情報サイト「キャリアパーク」を主力とする就職領域では企業の旺盛な採用意欲の回復を背景に、アライアンス型採用支援サービス、人材紹介ともに好調に推移し、7-9月期(第2四半期)は売上高、税引き前利益ともに過去最高を塗り替えた。
5位にリスト入りした中古自動車の輸出販売を手掛けるオプティマスグループ <9268> の7-9月期(第2四半期)経常利益は13.1億円と前年同期比2.8倍に膨らんだ。主要市場であるニュージーランドの経済回復基調が続く中、コロナ禍でも市場シェアの拡大に取り組んだことが奏功し、成約台数が飛躍的に伸びた。好調な業績を踏まえ、24年3月期通期の同利益を従来予想の41.5億円→52億円に上方修正し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。好決算を背景に株価は青空圏を舞う展開にあったが、15日に通期予想を再度上方修正した後は材料出尽くし感から利益確定売りに押されている。
12位には自動車業界で圧倒的シェアを誇る金属工作用油剤の大手メーカーであるユシロ化学工業 <5013> [東証S]が入った。7-9月期(第2四半期)は半導体などの部材不足の緩和に伴う減産の影響が徐々に縮小する中、北米を中心に海外で販売が回復したほか、国内は値上げ効果によって収益が大きく改善し、経常利益ベースで23四半期ぶりに過去最高益を更新した。自動車関連では自動車用バックミラーで国内トップの村上開明堂 <7292> [東証S]が28位にランクインし、株価は上場来高値圏を走る展開となっている。
14位の早稲田アカデミー <4718> [東証P]も好決算を受けて上場来高値を塗り替えた。7-9月期(第2四半期)は小学4年生、中学1年生を対象に4年ぶりに開催した夏期合宿をはじめ、夏期集中特訓・夏期合宿の参加者数が増加したうえ、新年度の価格改定なども寄与し、経常利益は16.2億円と過去最高だった前年同期を16.0%上回って着地。業績好調に伴い、通期の年間配当を従来計画の30円→40円(前期は24円)に大幅増額修正したことも評価され、株価は20日に上場来高値1878円まで上値を伸ばした。
このほか、ERP(総合基幹業務パッケージ)に強みを持つシステム開発会社のビジネスエンジニアリング <4828> [東証P]、投資用マンションの開発・販売を手掛けるディア・ライフ <3245> [東証P]、建設業界に特化した人材派遣を展開するコプロ・ホールディングス <7059> [東証P]、産業機械商社のリックス <7525> [東証P]も決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3010> ポラリスHD 138 2184 918 115 2340 1090 7.5
<1780> ヤマウラ 74.5 1733 993 102 4130 2043 9.4
<4417> Gセキュリ 52.5 340 223 47.1 1084 737 46.9
<7047> ポート 50.8 846 561 24.2 2060 1658 19.3 *
<9268> オプティマス 45.4 1317 906 82.3 5600 3072 9.7
<2705> 大戸屋HD 43.8 466 324 77.9 1391 782 33.1
<7096> ステムセル研 27.3 126 99 18.1 451 382 69.3
<3687> Fスターズ 24.2 719 579 10.8 2300 2076 26.9
<6338> タカトリ 22.7 957 780 3.9 2700 2599 12.5
<4371> CCT 21.9 567 465 42.8 1626 1139 34.0
<2932> STIFHD 18.8 689 580 31.8 2300 1745 17.6
<5013> ユシロ 17.8 1348 1144 13.5 3680 3243 9.1
<8715> アニコムHD 16.6 1400 1201 8.5 4000 3685 16.6
<4718> 早稲アカ 16.0 1620 1396 10.8 2693 2431 20.5
<4053> サンアスタ 15.5 706 611 26.6 1993 1574 23.2
<3984> ユーザーロカ 15.4 412 357 14.7 1556 1357 28.4
<3496> アズーム 13.7 365 321 40.0 1790 1279 38.0
<5038> eWeLL 13.6 259 228 30.3 881 676 48.6
<3561> 力の源HD 13.5 808 712 40.0 3250 2321 18.9
<4828> ビーエンジ 10.3 1115 1011 16.9 3800 3250 20.7
<1429> 日本アクア 8.7 825 759 16.6 2750 2359 14.8
<2820> やまみ 7.8 413 383 13.3 1202 1061 29.1
<8772> アサックス 6.6 1295 1215 7.2 4607 4297 7.7
<3371> ソフトクリエ 4.7 1497 1430 18.1 5300 4489 13.5
<7715> 長野計器 4.4 2062 1976 17.1 5800 4954 9.4
<6638> ミマキエンジ 4.2 1529 1468 13.0 4280 3789 8.0
<3983> オロ 3.4 736 712 1.4 2386 2352 26.2 *
<7292> 村上開明 1.5 2577 2538 8.4 9200 8489 7.9
<3245> ディアライフ 0.5 3888 3869 21.3 7500 6181 7.6
<7059> コプロHD 0.4 502 500 30.6 2115 1619 21.2
<9906> 藤井産業 0.4 1643 1637 2.2 4300 4208 7.4
<7525> リックス 0.2 1054 1052 3.0 3860 3748 10.1
※ 2022年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。
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