利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 31社選出 <成長株特集>
本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は17日に配信した総集編 第1弾(時価総額2000億円以上)に続き、17日時点の時価総額が500億円以上2000億円未満の銘柄を対象に、23年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、23年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している31社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、住石ホールディングス <1514> [東証S]。23年7-9月期(第2四半期)の経常利益は55.3億円とこれまでの過去最高益を91.6%も上回って着地。エネルギー需給の緩みによって石炭市況が軟化したものの、出資先の豪州ワンボ炭鉱からの配当金が増加したことが利益を大きく押し上げた。併せて、24年3月期の期末一括配当を従来計画の7.5円→20円(前期は7.5円)に大幅増額修正している。株価は筆頭株主による買い増しが思惑買いを誘い、8日に約17年10ヵ月ぶりの高値1306円まで上昇する場面があった。
2位に入った日本ビジネスシステムズ <5036> [東証S]は米マイクロソフト<MSFT>製品を主力とする独立系のクラウドインテグレーター大手。7-9月期(第4四半期)はクラウドインテグレーション事業でMicrosoft AzureやERPなどのクラウド活用の案件が増加したほか、ライセンス&プロダクツ事業では大型の新規ライセンス契約を獲得し、3四半期ぶりに経常利益の過去最高益を達成した。併せて発表した24年9月期の同利益は前期比17.3%増の51億円と3期連続の最高益更新を見込む。
3位のストライク <6196> [東証P]はインターネットを活用したマッチングシステムに強みを持つM&A仲介会社。7-9月期(第4四半期)は大型案件が増加するとともに受託案件の単価も上昇し、経常利益は22.5億円(前年同期比39.0%増)と4四半期ぶりに過去最高益を更新した。同時に発表した24年9月期の同利益は前期比34.9%増の70.3億円と9期連続で最高益を更新する見通しだ。業績好調に伴い、前期の年間配当を48円→51円(前の期は40円)に増額し、今期も前期比11円増の62円に増配する方針を示している。
続く4位にリストアップされた元気寿司 <9828> [東証S]の7-9月期(第2四半期)業績は経常利益14億円(前年同期比3.1倍)と2四半期連続の最高益更新を遂げた。新型コロナウイルス感染症の5類移行による外食需要の回復を追い風に国内の既存店売上高が2ケタ増収を続けたほか、店舗運営の合理化と適正化を進めたことなども大幅増益につながった。上期好決算を受けて、減益予想だった24年3月期通期の経常利益を最高益見通しに大幅上方修正し、配当予想も増額修正した。株価は11月15日に上場来高値3640円まで上値を伸ばしている。
5位に入ったのは半導体向け超純水製造装置を主力とする野村マイクロ・サイエンス <6254> [東証P]。7-9月期(第2四半期)は受注済み大型水処理装置案件の工事が想定以上に進捗したうえ、半導体関連企業を中心にメンテナンスなどの受注も増勢で、売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を大きく塗り替えた。決算発表前に通期業績見通しを大幅上方修正したことが評価され、上場来高値圏を快走する展開にある。株価は上方修正の発表前から2.3倍を超える上昇と大変貌を遂げている。
選出リストには好決算を受けて株価が上場来高値を塗り替えた企業が目立つ。元気寿司、野村マイクロのほか、JFEシステムズ <4832> [東証S]、ライフドリンク カンパニー <2585> [東証P]、中央自動車工業 <8117> [東証S]、西本Wismettacホールディングス <9260> [東証P]、テラプローブ <6627> [東証S]、因幡電機産業 <9934> [東証P]、TDCソフト <4687> [東証P]も決算発表後に過去最高値を塗り替えている。なかでも、今週に上場来高値を更新した野村マイクロ、Lドリンク、中央自、テラプローブ、因幡電産は過去の売買による抵抗帯がない“株価青天井”銘柄として注目したい。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<1514> 住石HD 91.6 5536 2889 58.6 5900 3719 9.8
<5036> JBS 39.7 1545 1106 17.3 5100 4349 20.6
<6196> ストライク 39.0 2256 1623 34.9 7030 5211 18.0
<9828> 元気寿司 32.9 1403 1056 42.3 3283 2307 30.2
<6254> 野村マイクロ 28.8 4147 3219 48.8 9550 6416 19.2
<4832> JFEシステ 24.8 2263 1813 11.4 7000 6282 11.8
<7105> ロジスネクス 18.7 11431 9629 163 36000 13714 6.1
<9229> サンウェルズ 18.6 644 543 140 2738 1140 39.7
<4071> PAコンサル 17.1 1110 948 30.5 4800 3678 35.7
<2124> ジェイエイシ 14.7 2659 2319 14.2 8050 7052 18.5
<6908> イリソ電子 12.6 2499 2220 4.2 8200 7872 13.7
<4956> コニシ 12.5 2792 2482 22.4 9700 7927 14.0
<6498> キッツ 12.3 4291 3821 10.4 13300 12045 10.7
<2004> 昭和産 11.7 4516 4042 18.1 12000 10160 11.4
<4373> シンプレクス 10.3 2254 2044 18.8 8667 7298 24.9 *
<2585> Lドリンク 10.0 1500 1364 44.3 4400 3050 20.7
<6200> インソース 9.6 1133 1034 16.5 4585 3937 22.7
<9960> 東テク 8.9 3552 3261 13.8 9300 8172 10.4
<7821> 前田工繊 8.1 2724 2519 3.6 9000 8690 15.5
<8014> 蝶理 7.8 4016 3725 12.6 14000 12437 7.3
<8117> 中央自 5.0 2944 2805 22.7 11000 8968 10.2
<7283> 愛三工 3.6 5032 4857 20.7 17000 14083 6.3
<9260> ウィズメタク 3.5 3488 3370 25.2 13500 10787 11.3
<6627> テラプローブ 3.5 2079 2009 1.0 7420 7345 15.9
<9267> Genky 2.9 2089 2030 2.4 7250 7079 16.2
<9025> 鴻池運輸 1.7 4433 4359 3.6 14800 14281 10.8
<9090> AZ丸和HD 1.1 3793 3751 25.5 15000 11949 21.0
<8771> イー・ギャラ 0.8 1191 1181 15.8 4900 4231 27.9
<9934> 因幡電産 0.7 5578 5537 2.6 20800 20272 13.1
<4481> ベース 0.4 1221 1216 19.4 4692 3931 20.7
<4687> TDCソフト 0.3 1154 1151 1.0 3750 3714 19.3
※ 2022年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、23年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している31社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、住石ホールディングス <1514> [東証S]。23年7-9月期(第2四半期)の経常利益は55.3億円とこれまでの過去最高益を91.6%も上回って着地。エネルギー需給の緩みによって石炭市況が軟化したものの、出資先の豪州ワンボ炭鉱からの配当金が増加したことが利益を大きく押し上げた。併せて、24年3月期の期末一括配当を従来計画の7.5円→20円(前期は7.5円)に大幅増額修正している。株価は筆頭株主による買い増しが思惑買いを誘い、8日に約17年10ヵ月ぶりの高値1306円まで上昇する場面があった。
2位に入った日本ビジネスシステムズ <5036> [東証S]は米マイクロソフト<MSFT>製品を主力とする独立系のクラウドインテグレーター大手。7-9月期(第4四半期)はクラウドインテグレーション事業でMicrosoft AzureやERPなどのクラウド活用の案件が増加したほか、ライセンス&プロダクツ事業では大型の新規ライセンス契約を獲得し、3四半期ぶりに経常利益の過去最高益を達成した。併せて発表した24年9月期の同利益は前期比17.3%増の51億円と3期連続の最高益更新を見込む。
3位のストライク <6196> [東証P]はインターネットを活用したマッチングシステムに強みを持つM&A仲介会社。7-9月期(第4四半期)は大型案件が増加するとともに受託案件の単価も上昇し、経常利益は22.5億円(前年同期比39.0%増)と4四半期ぶりに過去最高益を更新した。同時に発表した24年9月期の同利益は前期比34.9%増の70.3億円と9期連続で最高益を更新する見通しだ。業績好調に伴い、前期の年間配当を48円→51円(前の期は40円)に増額し、今期も前期比11円増の62円に増配する方針を示している。
続く4位にリストアップされた元気寿司 <9828> [東証S]の7-9月期(第2四半期)業績は経常利益14億円(前年同期比3.1倍)と2四半期連続の最高益更新を遂げた。新型コロナウイルス感染症の5類移行による外食需要の回復を追い風に国内の既存店売上高が2ケタ増収を続けたほか、店舗運営の合理化と適正化を進めたことなども大幅増益につながった。上期好決算を受けて、減益予想だった24年3月期通期の経常利益を最高益見通しに大幅上方修正し、配当予想も増額修正した。株価は11月15日に上場来高値3640円まで上値を伸ばしている。
5位に入ったのは半導体向け超純水製造装置を主力とする野村マイクロ・サイエンス <6254> [東証P]。7-9月期(第2四半期)は受注済み大型水処理装置案件の工事が想定以上に進捗したうえ、半導体関連企業を中心にメンテナンスなどの受注も増勢で、売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を大きく塗り替えた。決算発表前に通期業績見通しを大幅上方修正したことが評価され、上場来高値圏を快走する展開にある。株価は上方修正の発表前から2.3倍を超える上昇と大変貌を遂げている。
選出リストには好決算を受けて株価が上場来高値を塗り替えた企業が目立つ。元気寿司、野村マイクロのほか、JFEシステムズ <4832> [東証S]、ライフドリンク カンパニー <2585> [東証P]、中央自動車工業 <8117> [東証S]、西本Wismettacホールディングス <9260> [東証P]、テラプローブ <6627> [東証S]、因幡電機産業 <9934> [東証P]、TDCソフト <4687> [東証P]も決算発表後に過去最高値を塗り替えている。なかでも、今週に上場来高値を更新した野村マイクロ、Lドリンク、中央自、テラプローブ、因幡電産は過去の売買による抵抗帯がない“株価青天井”銘柄として注目したい。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<1514> 住石HD 91.6 5536 2889 58.6 5900 3719 9.8
<5036> JBS 39.7 1545 1106 17.3 5100 4349 20.6
<6196> ストライク 39.0 2256 1623 34.9 7030 5211 18.0
<9828> 元気寿司 32.9 1403 1056 42.3 3283 2307 30.2
<6254> 野村マイクロ 28.8 4147 3219 48.8 9550 6416 19.2
<4832> JFEシステ 24.8 2263 1813 11.4 7000 6282 11.8
<7105> ロジスネクス 18.7 11431 9629 163 36000 13714 6.1
<9229> サンウェルズ 18.6 644 543 140 2738 1140 39.7
<4071> PAコンサル 17.1 1110 948 30.5 4800 3678 35.7
<2124> ジェイエイシ 14.7 2659 2319 14.2 8050 7052 18.5
<6908> イリソ電子 12.6 2499 2220 4.2 8200 7872 13.7
<4956> コニシ 12.5 2792 2482 22.4 9700 7927 14.0
<6498> キッツ 12.3 4291 3821 10.4 13300 12045 10.7
<2004> 昭和産 11.7 4516 4042 18.1 12000 10160 11.4
<4373> シンプレクス 10.3 2254 2044 18.8 8667 7298 24.9 *
<2585> Lドリンク 10.0 1500 1364 44.3 4400 3050 20.7
<6200> インソース 9.6 1133 1034 16.5 4585 3937 22.7
<9960> 東テク 8.9 3552 3261 13.8 9300 8172 10.4
<7821> 前田工繊 8.1 2724 2519 3.6 9000 8690 15.5
<8014> 蝶理 7.8 4016 3725 12.6 14000 12437 7.3
<8117> 中央自 5.0 2944 2805 22.7 11000 8968 10.2
<7283> 愛三工 3.6 5032 4857 20.7 17000 14083 6.3
<9260> ウィズメタク 3.5 3488 3370 25.2 13500 10787 11.3
<6627> テラプローブ 3.5 2079 2009 1.0 7420 7345 15.9
<9267> Genky 2.9 2089 2030 2.4 7250 7079 16.2
<9025> 鴻池運輸 1.7 4433 4359 3.6 14800 14281 10.8
<9090> AZ丸和HD 1.1 3793 3751 25.5 15000 11949 21.0
<8771> イー・ギャラ 0.8 1191 1181 15.8 4900 4231 27.9
<9934> 因幡電産 0.7 5578 5537 2.6 20800 20272 13.1
<4481> ベース 0.4 1221 1216 19.4 4692 3931 20.7
<4687> TDCソフト 0.3 1154 1151 1.0 3750 3714 19.3
※ 2022年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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