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3299 ムゲンエステート

東証S
2,146円
前日比
-7
-0.33%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.3 1.63 4.29 4.74
時価総額 523億円
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明日の株式相場に向けて=個別材料株「百花繚乱」の年末

 週明け11日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比483円高の3万2791円と3日ぶり急反発。前週火曜日(5日)から、きょうまでの5営業日で日経平均の変動幅は1日平均で550円弱に達する。先物主導のハイボラ相場が続いているが、上かと思えば下に、下かと思えば再び上向きに方向転換するといった、「スペースマウンテン相場(前方の見えないジェットコースター)」(国内証券アナリスト)という声が聞かれる。今週はFOMC、来週は日銀金融政策決定会合があり、スケジュール的にも東京市場はひとつのヤマ場を迎える。

 足もとの地合いを見る限り、全体指数はともかく投資マネーの物色意欲は旺盛である。年末は個別株の餅つき相場に期待が募るが、一方で来週18~19日に行われる日銀金融政策決定会合でマイナス金利解除の思惑も漂うとなると、グロース株にはなかなか物色の矛先が向きにくい面もある。他方、バリュー株は下値抵抗力を発揮しやすいが、株価の瞬発力に乏しい面がある。という事情もあって、この時期は株高思惑を乗せた仕手系材料株が個人投資家には魅力的に映る傾向が強い。

 きょうは東京電力ホールディングス<9501>が商いを急増させ、砂塵を巻き上げて重戦車が進むがごとき強烈な上げ足をみせた。しかし同社株のような“巨大な仕手材料株”に参戦するのは投資家としても胆力の必要とされるところで、ロスカットや空売りなど反落局面で上手く対応する器量も求められる。また、株主構成に絡む思惑で市場の視線を釘付けにした住石ホールディングス<1514>にしても、最終利益がゲタを履いている関係でPERは9倍台と割安に見えるが、PBRは3倍でバリュー株の範疇にあるとは言い難い。きょうは一時4ケタ大台を割り込み、993円まで水準を切り下げるなどヒヤッとさせられる場面があったが、短期急騰による高値警戒感が拭えないなか、押し目に買い向かうのはそれなりの覚悟がいる。一方、直近では住石HDの流れを汲んだ小型株、麻生フオームクリート<1730>が急浮上し、きょうは前週末に続いて、連日で値幅制限いっぱいまで上値を伸ばし、カイ気配で張り付く場面がみられた。ただし、これも追撃するには技術が必要だ。

 いずれにせよ年の瀬が押し迫って、仕手系材料株が百花繚乱の様相を呈している。次に何が噴き上げるかはなかなか簡単には察知できないが、そうしたなかで、ひとつの作戦としては両天秤にかける、つまり材料テーマ株でもこの時期買われる理由を別の切り口で有する銘柄にスポットを当ててみるのも一法だ。例えば12月もしくは1月の配当獲りの動きを絡める手段は有力と思われる。その観点でイムラ<3955>とマクロミル<3978>をマークしてみたい。

 今は岸田政権の支持率がガタ落ちとなっているが、市場では「野党も腰砕けの状態で、“一か八か解散”というシナリオもある。また次期首相候補として、アベノミクスに一貫して批判的だった石破茂氏の名前も取り沙汰されており、これは足もとでパーティー券の還流疑惑に伴い永田町をにわかに席巻する安倍派一掃の動きと相反しない。衆院選の選挙はいつ行われても不思議はないが、来年前半の可能性もある」(中堅証券ストラテジスト)という意見も聞かれる。イムラとマクロミルはいずれも選挙関連としてテーマ性を内包するが、イムラは1月決算で年間配当35円、しかも期末一括配当となっている。また、マクロミルは6月決算企業だが、年間配当25円で、そのうち12月中間期は12円配当を計画している。キャピタルゲイン狙いの買いを考慮して人気化素地がある。

 このほか、12月決算企業ではムゲンエステート<3299>、バリューコマース<2491>、ピジョン<7956>などをマーク。そして、材料株ではないが時価総額7兆5000億円の大型株で5%近い配当利回りを有するJT<2914>にも目を配りたい。

 あすのスケジュールでは、11月の企業物価指数が朝方取引開始前に発表されるほか、午前中に5年物国債の入札が行われる。また、IPOが2社予定されており、アウトルックコンサルティング<5596>、ブルーイノベーション<5597>がいずれも東証グロース市場に新規上場する。海外では、11月の英失業率、12月のZEW独景気予測調査、11月の米消費者物価指数(CPI)、11月の米財政収支などにマーケットの関心が高い。また、米国では30年国債の入札も予定されている。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年12月11日 18時42分

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