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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日ぶり反発、欧米株高と円安で買い優勢 (12月11日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  32665.09
高値  32933.08(09:20)
安値  32650.10(09:00)
大引け 32791.80(前日比 +483.94 、 +1.50% )

売買高  15億5571万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆4572億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は大幅反発、3万2000円台後半まで上昇
 2.前週末の欧米株市場が全面高で買い安心感が台頭
 3.米雇用統計は事前予想を上回るも想定の範囲内に
 4.米長期金利上昇で為替は円安に振れ株高を後押し
 5.FOMCを控え、日経平均は買い一巡後に伸び悩む

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは前日比130ドル高と続伸した。雇用統計の結果から景況感に対する懸念が後退し買いが優勢となった。

 週明けの東京市場では、前週末の欧米株全面高を受けて日経平均株価は急反発に転じ3万2000円台後半に歩を進めた。

 11日の東京市場は、一気にリスクオンに傾き、主力銘柄中心に幅広い銘柄が買い戻された。値上がり銘柄数は1400を上回り、プライム上場銘柄の85%に達するなど全面高商状だった。前週末の欧州株市場が全面高に買われたが、その流れを引き継いで米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇。注目された11月の米雇用統計は、雇用者数の伸びや賃金の伸びが事前コンセンサスから上振れる内容で米景気の強さが確認されたが、想定を大きく上回るほどではなく、FRBによる金融引き締めは既に終了状態にあるとの見方に変化はみられなかった。外国為替市場では米長期金利の上昇を受け円安に振れたが、東京市場ではこれが輸出セクターに追い風となっている。ただ、今週13日までの日程で行われるFOMCを前に買い一巡後に日経平均はやや伸び悩む展開を強いられた。

 個別では、東京電力ホールディングス<9501>がレーザーテック<6920>に次ぐ高水準の売買代金をこなし大幅高に買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが買われ、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連も値を上げた。川崎汽船<9107>、三菱商事<8058>なども堅調。JT<2914>が値を上げ、ダイキン工業<6367>、日立製作所<6501>なども買われた。アウトソーシング<2427>はストップ高。
 半面、ルネサスエレクトロニクス<6723>、ニトリホールディングス<9843>が冴えず、第一生命ホールディングス<8750>も売りに押された。霞ヶ関キャピタル<3498>がストップ安に売られ、エイチーム<3662>も大幅安、ネクソン<3659>も大きく水準を切り下げた。サイゼリヤ<7581>、タツモ<6266>、日本ハウスホールディングス<1873>などの下げも目立った。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、ファストリ <9983>、SBG <9984>、京セラ <6971>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約179円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はネクソン <3659>、アステラス <4503>、ニトリHD <9843>、ルネサス <6723>、オリックス <8591>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約18円。うち12円はネクソン1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち32業種が上昇し、下落はその他金融業のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)石油石炭製品、(3)水産・農林業、(4)卸売業、(5)建設業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)空運業、(2)パルプ・紙、(3)情報・通信業、(4)ガラス土石製品、(5)化学。

■個別材料株

△ホーブ <1382> [東証S]
 いちご新品種の共同出願が受理される。
△ベステラ <1433> [東証P]
 大型工事が利益押し上げ第3四半期大幅営業増益。
△アルトナー <2163> [東証P]
 技術者要請の高まり受け24年1月期業績予想を上方修正。
△アウトソシン <2427> [東証P]
 MBO発表でTOB価格1755円にサヤ寄せ。
△トレファク <3093> [東証P]
 11月既存店売上高が27ヵ月連続前年上回る。
△鳥貴族HD <3193> [東証P]
 8~10月期営業利益12倍を好感。
△フリービット <3843> [東証P]
 24年4月期業績予想を上方修正し配当予想は27円へ。
△HEROZ <4382> [東証S]
 AI関連投資拡大追い風に上期営業利益6.7倍で着地。
△東電HD <9501> [東証P]
 原発再稼働思惑で需給相場の様相。
△カナモト <9678> [東証P]
 今10月期営業18%増益予想で自社株買いも。

▼霞ヶ関C <3498> [東証P]
 公募増資で希薄化懸念。
▼エイチーム <3662> [東証P]
 8~10月期営業赤字で失望売り。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)アウトソシン <2427>、(2)フリービット <3843>、(3)鳥貴族HD <3193>、(4)東電HD <9501>、(5)アルトナー <2163>、(6)楽天地 <8842>、(7)カナモト <9678>、(8)三井E&S <7003>、(9)トーホー <8142>、(10)オカアイヨン <6294>。
 値下がり率上位10傑は(1)霞ヶ関C <3498>、(2)エイチーム <3662>、(3)Jディスプレ <6740>、(4)ネクソン <3659>、(5)サイゼリヤ <7581>、(6)タツモ <6266>、(7)日本ハウス <1873>、(8)イーレックス <9517>、(9)T&Gニーズ <4331>、(10)ミスミG <9962>。

【大引け】

 日経平均は前日比483.94円(1.50%)高の3万2791.80円。TOPIXは前日比34.08(1.47%)高の2358.55。出来高は概算で15億5571万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1416、値下がり銘柄数は212となった。東証グロース250指数は677.24ポイント(2.37ポイント高)。

[2023年12月11日]


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