貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4751 サイバーエージェント

東証P
1,008.5円
前日比
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-0.44%
PTS
1,007円
23:55 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.3 3.20 1.69 14.63
時価総額 5,107億円

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グロース市場「年末赤札市」開幕! 爆裂リベンジ相場に乗る8銘柄 <株探トップ特集>


―ようやく訪れた逆襲のタイミング、成長力内包する小型株が師走相場を翔ける―

 11月は日米の株式市場いずれも際立った上昇をみせた。NYダウの月間上昇幅は約2900ドル、日経平均株価の上昇幅は約2600円といずれも滅多にみられないハイパフォーマンスを披露した。米長期金利の急低下が強力なフォローウインドとなって、全体相場を押し上げている。

 そうしたなか、米国株市場でNYダウの月間上昇率を更に上回ったのが、小型株で構成されるラッセル2000である。金利が高ければ財務面でデメリットを被る小型株は、金利上昇局面では株式市場でも敬遠されがちだが、逆に金利低下局面では投資資金を誘引するのがセオリーとなっている。ラッセル2000の値動きはそれを如実に反映する形となった。そして、東京市場もこれに追随する可能性が高まっている。小型株の集合体である東証グロース市場の銘柄群がいよいよ反撃の時を迎えた。

●掉尾の一振は中小型株の役回りに

 名実ともに師走相場入りとなった1日の東京株式市場だが、この日は売り買い交錯のなか方向感の見えにくい地合いとなった。その前日の米国株市場ではNYダウが500ドルを超える大幅高を演じており、本来なら東京市場も意気が揚がる場面だが、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数がダウに追随せず冴えない値動きだったこともあって、やや慎重なムードが漂った。結局日経平均の大引けは55円安の3万3431円と小幅に反落して引けている。これまで、7月3日につけたバブル崩壊後の高値3万3753円を取引時間中に再三上回りながら、上ヒゲを形成して終値では上回ることができない状況を続けてきた。主力株はやや買い疲れ感が垣間見られる局面となっている。

 12月は「掉尾の一振」という言葉にも代表されるように、株式市場ではその年の大詰めならではの株高パフォーマンスが期待される月である。実際は、過去10年の日経平均の月間騰落で11月が9勝1敗であるのに対し、12月は6勝4敗と必ずしも勝ちやすい月とは言い切れないのだが、個別株は年内最後の直線で強力な末脚(すえあし)を発揮し、投資家の脳裏に焼き付くような銘柄が相次ぐ傾向がある。

●「玉石混交」の市場で玉を拾う

 特に今年の年末は、米国で政策金利がターミナルレートに到達、つまり利上げが終了したとの認識が急速に高まっており、マーケットは来年春先の「利下げ」を織り込む局面に移行している。12月12~13日に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)が強力なメルクマールとして意識されるなか、金利上昇局面で不利とされていたグロース(成長)株が復権の鐘を聞くとすれば、それは除夜の鐘よりも早い段階で、もはや待ったなしのカウントダウンに入っている状況といってもよい。

 そして、ここでにわかに中小型株が脚光を浴びることになる。グロース株といってもこの範疇に含まれる企業の規模はさまざまであり、時価総額の大きないわゆる大型株から、時価総額が相対的に小さい中小型株に色分けされる。当然ながらプライム市場だけに目を向けていては中小型株の全貌は見えてこない。

 そうしたなか、特に小型株の集合体となっているのが東証グロース市場である。東証グロース市場は上場する550あまりの銘柄の時価総額を合計しても7兆円に過ぎない。これは例えばプライム上場銘柄でいえばデンソー <6902> [東証P]よりも小さく、国内トップのトヨタ自動車 <7203> [東証P]と比較すれば6分の1以下の時価総額である。それだけ小さな市場であって「玉石混交」といってよいが、逆説的にいえば、過小評価で放置されている銘柄も少なくないはずである。将来のレーザーテック <6920> [東証P]になる資質を持つ銘柄を探し当てられれば投資家冥利に尽きる。

●買い出動の理想は“陰の極”

 米長期金利が4%台前半まで水準を切り下げてきた今、まさに機は熟したといってよい。時間軸的にもこの年末がグロース市場銘柄を攻略するチャンスである。

 プライム市場の騰落レシオ(25日移動平均)は11月末時点で119.9%と過熱ゾーンとされる120%にほぼ到達し、日経225ベースでは123%と過熱ゾーンに完全に足を踏み入れている。対して11月末のグロース市場の騰落レシオを見ると94%と100%を下回っている。グロース市場指数は12月1日も2%安と水準を切り下げており、個別株も1対4の割合で値下がり銘柄数の方が多く、投資家の体感温度は依然として師走の寒風に晒されているような状態だ。

 しかし、買い出動で最も理想的なタイミングは“陰の極”である。主力銘柄に買い疲れ感が出ているのとは対照的に、売り飽き気分が台頭しているグロース市場の銘柄で輝きを放つ玉を拾いあげる好機。ここはリベンジ相場に乗る有望8銘柄に照準を合わせたい。

●中期大化けの可能性を内包する8銘柄

【HPCシスは次世代コンピューターの中核担う】

 HPCシステムズ <6597> [東証G]は科学技術用高性能コンピューターの開発・販売及びソリューション提供を行い、ビッグデータや次世代コンピューティング分野でも先行、民間企業だけでなく官公庁との取引実績も豊富だ。量子コンピューター用ソフトウェアを開発する専業ベンチャーと資本・業務提携し、量子化学計算領域への布石にも抜かりがない。24年6月期はベトナムでの大型案件獲得などが寄与する形で利益急拡大が予想されており、営業利益は単独ベースで前期比約3倍となる7億5500万円と過去最高を大幅に更新する見通し。同社は米エヌビディア<NVDA>の最上位パートナー企業でもあるが、エヌビディアの最新GPUを搭載した第4世代AI特化型システムを展開し、11月初旬にはサイバーエージェント <4751> [東証P]の大規模AI開発向けとして納入したことを発表している。株価は1600~1800円の底値ゾーンでのもみ合いだが、早晩ここを上放れ2000円台を地相場とする強調展開が期待できる。

【ヘッドウォは戦略提携でAIビジネス拡大へ】

 ヘッドウォータース <4011> [東証G]はAIのシステム開発を通じて企業の経営課題を解決するAIソリューション事業を主力とし、システムの改善及び保守・運用などワンストップで対応する。日本マイクロソフトとのアライアンス戦略による業容拡大効果もあり、トップラインの伸びが著しい。「Microsoft Azure」と連携した 生成AIプラットフォームの提供も行っている。23年12月期は売上高が前期比47%増の23億2000万円と過去最高を大幅に更新する見通しだが、24年12月期も今期並みの高い伸び率が見込まれる。今期営業利益は1億2000万円と前期比1割程度の伸びにとどまる見込みだが、来期以降は売上高に連動して利益成長も加速していく公算が大きい。株価は7月初旬に1万6630円の年初来高値形成後に大きく下押したものの、直近マドを開けて買われ底入れ反転を明示。AI関連の有力株として改めて頭角を現してきた。目先は11月17日の高値1万790円の奪回を目指す。

【エヌピーシーは次世代太陽電池でも急先鋒】

 エヌ・ピー・シー <6255> [東証G]は太陽電池製造装置メーカーとして高い商品競争力を有し、米国を中心に海外売上高が全体の7割以上を占めている。主要顧客は薄膜太陽電池モジュール世界首位級の米ファースト・ソーラー<FSLR>で、太陽光パネルの製造工程で使われる装置を納入している。また、太陽光発電設備の検査サービスや太陽光パネル解体装置の製造なども手掛ける。技術力の高さはペロブスカイト型など次世代太陽電池のパイロット設備用装置で受注を獲得していることでも証明されている。更に同業界で培った技術を応用し、自動車や電子デバイスなど幅広い分野に業務エリアを広げている。23年8月期は売上高が前の期比倍増の93億2000万円、営業利益は同57%増の9億7600万円と急拡大、24年8月期も営業利益が前期比62%増の15億8400万円を予想するなど伸びが加速する。株価は10月12日にマドを開けて上放れた後、調整を交えながらも上値を指向。4ケタ大台も視界に入るなか、時価は上昇波動の下値支持ライン上にあり仕込み場。

【フレクトは“攻めのDX”が開花し業績絶好調】

 フレクト <4414> [東証G]はクラウドソリューション専業のインテグレーターで、大企業を主要顧客に米セールスフォース<CRM>やAWSなど複数のクラウドサービスを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)支援事業を展開している。足もとで旺盛な企業のDX需要を取り込んでいるほか、経済産業省から職員情報及び勤怠管理システムに関する案件を受注するなど官公需も捉えている。「攻めのDX」を標榜し新規顧客獲得と既存顧客の取引拡大を実現、業績は好調を極めている。24年3月期は売上高が前期比21%増の63億9500万円、営業利益は同2.1倍の5億5300万円と急拡大を見込むが依然保守的で一段の上振れが有力視されている。株価はここにきて動兆著しく、約1カ月で7割も株価水準を切り上げたが、新規上場した直後の21年12月14日に9310円の高値をつけており、天井の高さは魅力となる。

【AMIは生成AIを舞台に新たな成長局面へ】

 アドバンスト・メディア <3773> [東証G]は音声認識技術「AmiVoice(アミボイス)」を中核とした業務支援ソフトを開発。コールセンターのほか医療業界、議事録作成支援などで需要開拓が進んでいる。電話対応の自動化を簡単に実現するボイスボット「ISR Studio」など新サービスに対する期待も大きい。生成AIを活用したビジネス展開にも余念がなく、クラウド型コンタクトセンターシステム用の音声認識ソリューションなどで実績を重ねている。23年3月期の営業利益は前の期比3割増益で過去最高を更新したが、続く24年3月期も前期比11%増の12億円予想と2ケタ成長を確保し連続でのピーク利益更新となる見通し。株価は直近動意含みだが、11月7日につけた戻り高値1729円クリアはあくまでも通過点で、一段の上値追いに期待が高まる場面だ。6月につけた年初来高値2129円の奪回も今年度内に実現する可能性が十分といえる。

【T&Sは最先端半導体向け案件獲得に期待感】

 ティアンドエス <4055> [東証G]は製造業の大型システム受託開発や運用・保守を主要業務としている。キオクシア、日立製作所 <6501> [東証P]、東芝 <6502> [東証P]と業界を代表する3社向けの売上高が全体の7割超を占めており、最先端半導体工場向けの開発でも競合他社に全く引けを取らない。AI関連の育成にも努め、同社が独自提案する画像認識AIアルゴリズムが、国内大手精密機器メーカーの外観検査装置への採用決定となったことを4月に開示している。業績は売上高・利益ともに成長路線をまい進、22年11月期まで株式公開後直近3年間の営業利益伸び率は年平均で33%と高水準だ。23年11月期営業利益も前の期比14%増の7億円と過去最高更新を見込むほか、来期以降も大幅な利益成長が続きそうだ。株価面では11月21日にマドを開けて買われ、翌22日に3190円の戻り高値をつけた後に調整を入れているが、26週移動平均線をサポートラインに切り返しへ。

【CRIはゲーム用ミドルウェアをベースに飛躍】

 CRI・ミドルウェア <3698> [東証G]はゲーム向けを中心に映像や音声に特化した基盤ソフトウェアの開発を手掛ける。ゲーム開発用ミドルウェアでの大型案件獲得が収益に反映され、23年9月期は営業利益段階で前の期比3.5倍となる3億4400万円と急回復を果たした。続く24年9月期は前期比3%増の3億5500万円と小幅な伸びを予想するが保守的といえ、遊技機向け組み込みソフトの牽引などもあって2ケタ以上の利益成長が射程圏とみられる。ゲーム事業の技術や知見を生かし、エンタープライズ事業の育成に努め、M&A戦略も視野に業容拡大に向け意欲的。また、ヤマハ <7951> [東証P]と協業してゲームへの立体音響技術の普及に取り組んでいる。株価は7月中旬につけた年初来高値1224円をターニングポイントに下値模索局面に移行したが、11月に入って底入れを明示。900円台半ばを軸とするもみ合いで売り物をこなしており、4ケタ台活躍に歩を進めそうだ。

【ロジザードは物流DX推進で活躍の舞台に立つ】

 ロジザード <4391> [東証G]は倉庫の商品保管や入出荷業務などに関する在庫管理システムをクラウドで提供しており、アパレル向けを筆頭に化粧品や生活雑貨、日用品など通信販売が活発な商材を中心に顧客開拓が進んでいる。無線のハンディターミナルを使って商品をバーコード管理することで高精度の検品を実現、 物流DXを担う有力システムとして旺盛な需要を獲得している。物流2024年問題でも同社の在庫管理システムは効率化の要となる公算が大きい。業績は株式公開以前から揺るぎない成長トレンドをまい進しており、トップラインは14年6月期以降、前期まで10期連続の増収で過去最高更新を続けている。また、営業利益は23年6月期に初の減益となったが、24年6月期は前期比27%増の3億3100万円と急回復を果たす見通し。25年6月期も増収効果で増益基調を確保する可能性が高い。株価はもみ合いを上放れ、年初来高値1606円奪回から更なる高みへ。


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