GセブンHD Research Memo(5):財務基盤は安定、たな卸資産回転日数がやや悪化
■G-7ホールディングス<7508>の業績動向
2. 財務状況と経営指標
2024年3月期第2四半期末の資産合計は前期末比1,255百万円増加の58,457百万円となった。流動資産は現金及び預金が240百万円減少した一方で、たな卸資産(商品及び製品)が930百万円、売掛金が344百万円それぞれ増加した。固定資産は有形固定資産が新規出店の増加により966百万円増加した一方で、投資有価証券が276百万円減少した。
負債合計は前期末比26百万円増加の30,471百万円となった。未払法人税等が193百万円、賞与引当金が298百万円減少した一方で、その他の流動負債が増加した。純資産合計は同1,228百万円増加の27,985百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益2,253百万円の計上と配当金839百万円の支出等により、利益剰余金が1,399百万円増加した。
経営指標を見ると、自己資本比率が前期末比1.1ポイント上昇の47.9%となり、有利子負債比率は同1.5ポイント低下の33.2%となるなど財務体質はやや改善した。ネットキャッシュ(現金及び預金-有利子負債)は若干減少したものの60億円を超えており、財務の健全性は高いと判断される。一方で、たな卸資産回転日数が2023年3月期の16.5日から17.5日とやや長期化しており、収益性低下の一因になっていると考えられ、今後の課題と言える。なお、同社はM&A戦略を今後も積極的に推進するため、予算枠として70億円程度を確保している。M&Aの対象としては既存事業で商圏拡大につながる案件やシナジーが期待できる周辺領域の事業を想定しており、門戸を広げて候補案件の精査を行っている状況にある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ