23年7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第3弾〕 34社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の24年3月期上期決算がほぼ出そろった。本特集では、直近3ヵ月実績である23年7-9月期(第2四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を取り上げる「23年7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!」の〔第1弾〕(11月19日配信)、〔第2弾〕(11月23日配信)に続くシリーズ第3弾をお届けします。
今回は、第1弾を配信した19日時点の時価総額が350億円超800億円以下の銘柄(銀行を除く)を対象に、直近3ヵ月実績である23年7-9月期(第2四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した34社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期(上期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、精糖大手のウェルネオシュガー <2117> [東証P]。23年7-9月期(第2四半期)の税引き前利益は前年同期比の1.1億円から15.8億円に急拡大して着地。今年1月に経営統合した伊藤忠製糖の業績上積みが寄与したほか、主力の砂糖事業でコスト上昇に対する販売価格への反映を進めたことなども利益拡大につながった。
2位に入った住石ホールディングス <1514> [東証S]の7-9月期は経常利益が55.3億円(前年同期比8.1倍)と四半期ベースの過去最高益を大幅に更新した。エネルギー需給の緩みによって石炭市況が軟化したものの、出資先の豪州ワンボ炭鉱からの配当金が増加したことが利益を大きく押し上げた。併せて、24年3月期の期末一括配当を従来計画の7.5円→20円(前期は7.5円)に大幅増額修正している。
3位のレストランやベーカリーカフェを展開するサンマルクホールディングス <3395> [東証P]は新型コロナウイルスの5類移行に伴う人流回復を追い風に既存店売上高が2ケタ増収を続けたほか、不採算店舗の閉店による固定費負担の減少や原材料費などのコスト抑制も大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、減益予想だった通期の経常利益を一転して増益見通しに大幅上方修正している。外食では回転すしチェーンの元気寿司 <9828> [東証S]が13位にリスト入りしている。
4位のサンフロンティア不動産 <8934> [東証P]の7-9月期は売上高305億円(前年同期比2.5倍)、経常利益77.6億円(同5.8倍)と業績高変化を遂げた。主力の不動産再生事業でオフィス物件の売却が計画より前倒しで進み販売件数が増加したほか、ホテル運営事業では旅行需要の拡大やインバウンドの回復を背景に稼働率、客室単価がともに上昇した。株価は20日に約6年ぶりの高値となる1587円まで上値を伸ばしている。
10位の中国塗料 <4617> [東証P]は主力の船舶用塗料において新造船向けの販売が中国や韓国で増加したほか、製造コストに見合った販売価格の適正化や高付加価値製品の販売も進んだ。また、海外で原材料価格が軟化基調で推移したこともプラスに働き、7-9月期の経常利益は34.5億円と前年同期比3.4倍に膨らんだ。足もとの好調な業績を踏まえ、中期経営計画における26年3月期の営業利益目標を従来の85億円→110億円に上方修正したことも好感され、株価は約16年ぶりの高値圏に急浮上している。
続く11位にリスト入りしたフタバ産業 <7241> [東証P]は自動車生産の回復を背景に国内や北米でプレス部品の販売が拡大したことに加え、合理化改善や円安効果なども利益を押し上げた。業績好調に伴い、通期の経常利益を実に31期ぶりの最高益となる140億円(従来予想は100億円)に大幅上方修正するとともに、配当も前期比倍増の30円(従来計画は18円)に引き上げた。株価は22日に19年12月以来の高値をつける場面があった。なお、自動車関連では27位に自動車電装品メーカーのミツバ <7280> [東証P]がランクインしている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 7-9月期 連続期数 進捗率 PER
<2117> ウェルネオS 1246 1588 2 61.8 13.3 *
<1514> 住石HD 714 5536 1 93.6 5.8
<3395> サンマルク 657 787 1 50.9 58.3
<8934> サンフロ不 477 7760 1 74.7 6.9
<6430> ダイコク電 446 3083 2 74.9 7.1
<2226> コイケヤ 431 685 4 54.1 25.3
<6419> マースGHD 377 3172 5 63.1 6.4
<8877> エスリード 307 2176 2 51.1 6.7
<1975> 朝日工 301 1678 1 76.0 14.3
<4617> 中国塗 241 3450 1 62.8 8.8
<7241> フタバ 229 4662 1 68.1 7.3
<8281> ゼビオHD 227 520 1 47.1 12.1
<9828> 元気寿司 212 1403 2 74.9 30.7
<4318> クイック 212 1044 1 81.5 12.5
<6718> アイホン 208 1674 3 56.5 9.9
<9268> オプティマス 176 1317 3 42.8 9.8
<7942> JSP 173 2129 3 53.2 10.7
<7226> 極東開発 170 1439 2 53.1 33.9
<3443> 川田テク 160 2842 4 53.6 8.2
<1898> 世紀東急 155 1019 1 20.9 18.5
<6339> 新東工 149 1467 2 45.4 13.6
<1939> 四電工 143 1999 3 54.0 11.7
<5304> SECカーボ 136 2516 8 81.9 10.7
<3182> オイシックス 131 1150 2 - 13.6
<6745> ホーチキ 122 2034 1 34.6 9.1
<6455> モリタHD 118 1759 2 23.8 12.3
<7280> ミツバ 117 5485 1 56.9 4.7
<1822> 大豊建 112 599 1 29.9 15.8
<8131> ミツウロコG 111 2741 3 63.9 10.7
<6809> TOA 107 1022 1 36.1 20.9
<6272> レオン 106 1486 4 49.8 11.8
<1871> PS三菱 105 1843 1 56.5 11.3
<7408> ジャムコ 105 293 1 14.5 17.6
<3150> グリムス 104 1345 4 74.3 16.5
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。前年同期(22年7-9月期)の経常利益が1億円未満の企業は除いた。
株探ニュース
今回は、第1弾を配信した19日時点の時価総額が350億円超800億円以下の銘柄(銀行を除く)を対象に、直近3ヵ月実績である23年7-9月期(第2四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した34社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期(上期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、精糖大手のウェルネオシュガー <2117> [東証P]。23年7-9月期(第2四半期)の税引き前利益は前年同期比の1.1億円から15.8億円に急拡大して着地。今年1月に経営統合した伊藤忠製糖の業績上積みが寄与したほか、主力の砂糖事業でコスト上昇に対する販売価格への反映を進めたことなども利益拡大につながった。
2位に入った住石ホールディングス <1514> [東証S]の7-9月期は経常利益が55.3億円(前年同期比8.1倍)と四半期ベースの過去最高益を大幅に更新した。エネルギー需給の緩みによって石炭市況が軟化したものの、出資先の豪州ワンボ炭鉱からの配当金が増加したことが利益を大きく押し上げた。併せて、24年3月期の期末一括配当を従来計画の7.5円→20円(前期は7.5円)に大幅増額修正している。
3位のレストランやベーカリーカフェを展開するサンマルクホールディングス <3395> [東証P]は新型コロナウイルスの5類移行に伴う人流回復を追い風に既存店売上高が2ケタ増収を続けたほか、不採算店舗の閉店による固定費負担の減少や原材料費などのコスト抑制も大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、減益予想だった通期の経常利益を一転して増益見通しに大幅上方修正している。外食では回転すしチェーンの元気寿司 <9828> [東証S]が13位にリスト入りしている。
4位のサンフロンティア不動産 <8934> [東証P]の7-9月期は売上高305億円(前年同期比2.5倍)、経常利益77.6億円(同5.8倍)と業績高変化を遂げた。主力の不動産再生事業でオフィス物件の売却が計画より前倒しで進み販売件数が増加したほか、ホテル運営事業では旅行需要の拡大やインバウンドの回復を背景に稼働率、客室単価がともに上昇した。株価は20日に約6年ぶりの高値となる1587円まで上値を伸ばしている。
10位の中国塗料 <4617> [東証P]は主力の船舶用塗料において新造船向けの販売が中国や韓国で増加したほか、製造コストに見合った販売価格の適正化や高付加価値製品の販売も進んだ。また、海外で原材料価格が軟化基調で推移したこともプラスに働き、7-9月期の経常利益は34.5億円と前年同期比3.4倍に膨らんだ。足もとの好調な業績を踏まえ、中期経営計画における26年3月期の営業利益目標を従来の85億円→110億円に上方修正したことも好感され、株価は約16年ぶりの高値圏に急浮上している。
続く11位にリスト入りしたフタバ産業 <7241> [東証P]は自動車生産の回復を背景に国内や北米でプレス部品の販売が拡大したことに加え、合理化改善や円安効果なども利益を押し上げた。業績好調に伴い、通期の経常利益を実に31期ぶりの最高益となる140億円(従来予想は100億円)に大幅上方修正するとともに、配当も前期比倍増の30円(従来計画は18円)に引き上げた。株価は22日に19年12月以来の高値をつける場面があった。なお、自動車関連では27位に自動車電装品メーカーのミツバ <7280> [東証P]がランクインしている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 7-9月期 連続期数 進捗率 PER
<2117> ウェルネオS 1246 1588 2 61.8 13.3 *
<1514> 住石HD 714 5536 1 93.6 5.8
<3395> サンマルク 657 787 1 50.9 58.3
<8934> サンフロ不 477 7760 1 74.7 6.9
<6430> ダイコク電 446 3083 2 74.9 7.1
<2226> コイケヤ 431 685 4 54.1 25.3
<6419> マースGHD 377 3172 5 63.1 6.4
<8877> エスリード 307 2176 2 51.1 6.7
<1975> 朝日工 301 1678 1 76.0 14.3
<4617> 中国塗 241 3450 1 62.8 8.8
<7241> フタバ 229 4662 1 68.1 7.3
<8281> ゼビオHD 227 520 1 47.1 12.1
<9828> 元気寿司 212 1403 2 74.9 30.7
<4318> クイック 212 1044 1 81.5 12.5
<6718> アイホン 208 1674 3 56.5 9.9
<9268> オプティマス 176 1317 3 42.8 9.8
<7942> JSP 173 2129 3 53.2 10.7
<7226> 極東開発 170 1439 2 53.1 33.9
<3443> 川田テク 160 2842 4 53.6 8.2
<1898> 世紀東急 155 1019 1 20.9 18.5
<6339> 新東工 149 1467 2 45.4 13.6
<1939> 四電工 143 1999 3 54.0 11.7
<5304> SECカーボ 136 2516 8 81.9 10.7
<3182> オイシックス 131 1150 2 - 13.6
<6745> ホーチキ 122 2034 1 34.6 9.1
<6455> モリタHD 118 1759 2 23.8 12.3
<7280> ミツバ 117 5485 1 56.9 4.7
<1822> 大豊建 112 599 1 29.9 15.8
<8131> ミツウロコG 111 2741 3 63.9 10.7
<6809> TOA 107 1022 1 36.1 20.9
<6272> レオン 106 1486 4 49.8 11.8
<1871> PS三菱 105 1843 1 56.5 11.3
<7408> ジャムコ 105 293 1 14.5 17.6
<3150> グリムス 104 1345 4 74.3 16.5
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。前年同期(22年7-9月期)の経常利益が1億円未満の企業は除いた。
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