C&R社 Research Memo(9):財務内容は良好、ネットキャッシュは92億円と過去最高水準に積み上がる
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
クリーク・アンド・リバー社<4763>の2024年2月期第2四半期末の資産合計は前期末比3,408百万円増加の26,161百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が2,750百万円増加したほか、受取手形、売掛金及び契約資産が742百万円増加した。固定資産では有形固定資産が34百万円、のれんが113百万円それぞれ減少した一方で、ソフトウェアが64百万円、投資有価証券が50百万円それぞれ増加した。
負債合計は前期末比2,244百万円増加の10,753百万円となった。M&A資金等を目的に有利子負債が744百万円増加したほか、営業未払金が268百万円、預り金が1,101百万円増加した。純資産合計は同1,164百万円増加の15,408百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益1,718百万円の計上及び配当金支出604百万円等により利益剰余金が1,111百万円増加した。
経営指標では、経営の安全性を示す自己資本比率が前期末比3.6ポイント低下の58.1%となった。有利子負債や預り金の増加が主因だが、ネットキャッシュ(現金及び預金-有利子負債)は同2,005百万円増加の9,229百万円と過去最高水準に積み上がっていることから財務の健全性は高いと判断される。同社では手元キャッシュを今後の成長に向けた新規事業への投資やM&A資金、株主還元などに充当する方針を示している。収益性については2019年2月期以降上昇傾向が続いており、ROEは2023年2月期で22.2%まで上昇している。現在投資段階にある新規サービスが育ってくれば、収益性もさらに高まるものと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ