貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9501 東電HD

東証P
496.6円
前日比
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-1.95%
PTS
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00:01 12/12
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時価総額 7,980億円
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【植木靖男の相場展望】 ─周回遅れの日本株は間もなく業績相場に入る


「周回遅れの日本株は間もなく業績相場に入る」

●長期金利1%を巡って攻防戦へ

 東京株式市場は、ここへきて値動きの荒い展開となっている。そもそもは10月4日に日経平均株価が711円安を演じ、5営業日連続安となって3万円割れに迫る急落をみせたことが発端だ。

 ただ、その翌日は値頃感からの買いや買い戻しを集めて548円高と反発。その後も反発が続き、12日には終値で3万2400円台を回復した。しかし、戻りもそこまでが限界で、再び下げに転じている。19日には611円安と窓を空けて急落した。

 月初以来の下げ相場の要因は、なんといっても米長期金利の上昇だ。中東の地政学リスクも無視はできないが、米金利上昇はわが国の10年国債利回りを押し上げる点できわめて重視すべき要因だ。

 はたして19日にはわが国の国債利回りは0.84%と10年ぶりの高水準となった。米国にしても、わが国にしても高金利は高PER銘柄、すなわちグロース株にとって逆風である。

さらに、わが国の10年国債利回りが1%に迫っていることは、一大事件といえる。

 先般、日銀はイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)修正の一環として、国債利回りの事実上の許容上限を0.5%から1%に引き上げた経緯がある。

 このまま上昇して1%を超えるようになると、弱小金融機関の中には損失拡大のリスクが懸念されるものが増える。日銀にしても保有する国債の評価損が膨らむことになる。まさに日銀の信用にもかかわるリスクが高まる。

 おそらく1%を巡って市場と日銀との死闘が繰り広げられることは必定であろう。

●引き続き「01」銘柄に注目を

 株価の今後の展開はどうみればよいのだろうか。目先的には、再び10月4日の安値が位置する3万0500円処を巡っての攻防戦となろうか。

 4日安値を付けた時と同じく時間を置かずに週明けには反発に転じ、引き続き3万円処と3万3000円の間でジグザグ相場が展開されるか。あるいは、あっさり3万円処を下回って鋭角的な下げをみせるか。この二者択一とみる。

 前者なら株価が浮上するには、それなりの日柄が必要となるかもしれない。後者なら案外、突っ込み度合いにもよるが底入れが早まり、鋭角的に戻すシナリオもある。市場の一部には、12月のメジャーSQ(特別清算指数算出日)までジグザグが続くとの見方もあるようだ。

 要は市場を取り巻く環境次第だ。米国金利は5%が近いが、ここで収まる気配はみえない。となれば、わが国長期金利の1%超えの可能性もあろう。いずれにしても先行きの株価立ち直りを前にした、言ってみれば「陣痛」といえるのではないか。

 こうした厳しい環境のなかで、新たな物色対象を探すのは困難であることはいうまでもない。まして米国では金融相場入りはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言からもかなり先になりそうだ。

 ただ、わが国の株価が米国に比べ周回遅れであることからすれば、まもなく業績相場入りとなる。この点に期待したい。

 あえてこの局面での物色対象となると、今夏大化けした日本銀行 <8301> [東証]を参考にしたい。コード番号が「01」、全国的に知名度が高い、大型株で流動性が高い、といった条件を持つ銘柄になる。主な銘柄をみると、三井不動産 <8801> [東証P]、NEC <6701> [東証P]、東京電力ホールディングス <9501> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]、コマツ <6301> [東証P]など。また、「01」ではないが三菱重工業 <7011> [東証P]も候補となろう。

2023年10月20日 記

株探ニュース

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