ポエック---23年8月期は2ケタ増収・純利益は黒字化、環境エネルギー事業および動力・重機等事業が業績を牽引
ポエック<9264>は13日、2023年8月期連結決算を発表した。売上高は前期比21.5%増の70.52億円、営業利益は同46.7%増の4.03億円、経常利益は同43.2%増の4.19億円、親会社株主に帰属する当期純利益は2.65億円(前期は0.23億円の損失)となった。環境・エネルギー事業の売上高は前年同期比21.0%増の38.52億円、セグメント利益は同60.6%増の2.17億円となった。前期より引き継いだ水処理機器関係の大型受注案件が実績に反映されたことや環境問題意識の高まりによる廃棄物処理とリサイクル技術への投資が増加傾向で推移した。このような市場環境において環境関連事業に対する関連機器の需要が高まり、受注が底上げされ売上高が増加した。このほか、養殖設備機器市場において、冷却装置の受注が高水準に推移するなか、高い技術力を強みとして価格競争力を発揮することができたことで利益が増加した。動力・重機等事業の売上高は同24.0%増の27.54億円、セグメント利益は同28.9%増の2.80億円となった。工作機械関連の需要が増加傾向で推移したことや船舶関連の小型エンジン部品の生産工程の見直しによる業務効率化が進んだ。これにより、想定以上の受注量を消化することができ、売上高及び利益とも好調に推移した。防災・安全事業の売上高は同11.0%増の4.45億円、セグメント利益は同25.6%減の0.19億円となった。新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、病院・福祉施設等の防災設備ニーズは徐々に持ち直しの傾向がみえてきた。こうした市場環境にあって、同社は、グループ内で製造販売するスプリンクラー消火装置「ナイアス」を病院や福祉施設をメインターゲットとして拡販しているが、コロナ禍において減退した設備機器需要は依然、持ち直しておらず、業績は低調に推移した。2024年8月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比13.4%増の80.00億円、営業利益が同48.8%増の6.00億円、経常利益が同42.9%増の6.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同42.4%増の3.78億円を見込んでいる。また、当期の業績を踏まえ、2023年6月1日付の配当予想を修正し、2023年8月期の期末配当方針を1株当たり33.00円(普通配当28.00円、特別配当5.00円)とすることを発表した。
《SI》
提供:フィスコ