トヨタが下げ足強める、リスクオフ一色で1ドル150円の円安も追い風材料とならず
トヨタ自動車<7203>が下値模索の動きを強めており、きょうは前日比4%安の2500円まで売り込まれる場面があった。世界的な株安局面で前日の米国株市場でも景気敏感株からハイテク株に至るまで幅広くリスク回避目的の売りが噴出、東京市場でも日経225種採用の主力銘柄群の下げ足が止まらない。そのなか、断トツの時価総額を誇る同社も全体下げ相場を象徴する形で売りがかさんでいる。足もとでドル買いの動きが急速に進行し、一時1ドル=150円台に入る円安に振れたが、為替感応度の最も高い同社株に追い風材料として機能していない。同社の24年3月期の想定為替レートは1ドル=125円で、実勢は約25円も円安水準にあることから、輸出採算改善による大幅な利益上乗せが期待されるところ。しかし、一方で中国景気の急減速懸念などを背景に自動車販売が数量ベースで停滞する可能性もあり、押し目買いの動きは限定的となっている。
出所:MINKABU PRESS
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