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雨宮京子氏【10月下期相場入り目前、東京市場の展望を読む】(1) <相場観特集>


―中銀ウィーク通過、為替の円安横にらみにどう動く?―

 25日の東京株式市場は強弱観対立のなかも自律反発狙いの買い優勢に傾き、日経平均株価は5日ぶりに反発した。9月期末を目前にして配当権利取り狙いで投資資金が流入したことも全体相場に浮揚力を与えたようだ。中銀ウィークを通過して日米の金融政策の違いが改めて認識され、外国為替市場では円安に振れているが、今週28日から実質下期相場入りとなる株式市場は果たしてどういう動きをみせるのか。先読みに定評のある業界関係者2人にここからの展望と物色の方向性を聞いた。

●「3万4000円大台チャレンジも視野」

雨宮京子氏(雨宮総研 代表)

 日経平均はここ上下にボラティリティが高まっているが、基本的には3万2000円から3万3000円のゾーンを中心としたボックス圏往来であり、8月までの夏枯れ相場を経て海外勢などのマーケット参加者が戻ってきていることで商いに厚みが加わっている。目先は駆け込みの配当権利取り狙いの買いが相場を下支えしそうだが、権利落ち後はその反動でいったん全体指数はもたつく可能性もありそうだ。

 しかし、企業業績に目を向けると今期は好調な銘柄が目立っており、下値では良好なファンダメンタルズを拠りどころに押し目買い意欲も活発となりそうだ。日銀の金融緩和姿勢に目先変化がないことが前週末の金融政策決定会合で確認されたことで、株式市場には買い安心感が芽生えている。足もとの円安進行も総じてポジティブに働きやすい。

 ただ、円安と相まって国内での物価高の影響も無視できない。日本でも今後インフレ圧力が続くことを想定して、相対的にインフレに強い銘柄にターゲットを絞っていくのが得策となろう。向こう1ヵ月の日経平均のレンジは下値が3万2000円前後。仮にここを下回る場面があってもイレギュラーで、絶好の拾い場として強気に対処したい。上値はバブル後高値更新から3万4000円大台チャレンジの場面もありそうだ。

 個別ではまず、NTT <9432> [東証P]に引き続き注目しておきたい。昔も今も通信業界のシンボルストックであることに変わりなく、全体相場底上げ局面では海外投資家の買いや新NISAに絡む個人投資家の買いが期待できる。また、中小型株ではここ強い上げ足を続けている松田産業 <7456> [東証P]や石井鐵工所 <6362> [東証S]が面白い。前者は貴金属の高騰に絡み再び注目場面が訪れそうで、後者も資源価格上昇を背景とした貯蔵用タンクの需要増大が追い風となる。このほか、中期的にみれば金利上昇傾向は必然とみられるため、運用環境が改善する地銀セクターから京都銀行 <8369> [東証P]をマーク。このほか内需では建設業界に着目、地盤改良などの特殊工事に強みを持つ日特建設 <1929> [東証P]を国土強靱化の国策に乗る銘柄として押し目買い対象に挙げておきたい。


(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(あめみや・きょうこ)
雨宮総研 代表。元カリスマ証券レディとして、日興証券時代は全国トップの営業実績を持つ。ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスキャスター、SBI証券投資情報部などを経て現在、日経CNBCに出演中。

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